競馬場に集合したゲームのプロデューサーらが協賛のレースで優勝したカネサブラック号(松田道明騎手)と記念撮影
若者らに大人気の育成ゲーム「アイドルマスター」と、ばんえい十勝が連携した公営競技初のイベントが20日、帯広競馬場で多彩に行われ、全国から集まった 「プロデューサー」(育成ゲーム参加者)ら約200人が踊って歌って競馬を満喫、競馬関係者もコスプレで参加して盛り上げた。不況知らずで多メディアに発 展する“萌(も)え系”ゲーム業界と、世界で唯一のばんえい競馬はアイドルの歌詞「とかちつくちて」を縁に関係が始まり、さらに絆が深まった。ばんえい関 係者とゲームファンは「来年も一緒に」と口をそろえた。
昨年5月には亜美・真美に特化した同人誌イベントが十勝で開かれ全国から約300人が参加、競馬場でも4レースを協賛した。これに恩義を感じた競馬受託の オッズパーク・ばんえい・マネジメント(OPBM)は、アイドルを実際に派遣してもらう「リアル765(ナムコ)プロ企画」に応募して、今回の催しが実現 した。
ファンは前日から競馬場に入って準備。全国から寄せられた花のスタンドで場内を飾り、各レースのパドックを紹介するテレビ映像にはアイドルが動画で登場 した。全12レース中9レースを協賛して第10レースの「ばんえいアイドルマスター記念」ではアイドルの声で「走るわよー」とオリジナルファンファーレを スタート前に流した。
メーンレースのパレード誘導馬には女性厩務(きゅうむ)員の寄木由紀さんが「恥ずかしいけどちょっとやってみたかった」とアイドルのコスプレで騎乗。この様子はインターネットのツイッターで瞬時に全国に発信、ツイート総数は午後5時で国内最多の2905件になった。
この日の競馬場は同時開催の「とかち食彩祭」との相乗効果で、4310人の入場者でにぎわった。