厚木・男児遺棄致死:遺体を7年放置 父親逮捕 児相は不就学通報せず
2014.06.01 03:00:00
厚木市下荻野のアパートの一室で、白骨化した子どもの遺体が見つかった事件で、県警捜査1課と厚木署は31日、保護責任者遺棄致死の疑いで、同市 愛甲3丁目、トラック運転手斎藤幸裕容疑者(36)を逮捕した。遺体は当時5歳だった同容疑者の長男とみられる。目立った外傷はなかった。県警は身元の確 認を進めるとともに、週明けにも司法解剖して死亡した経緯などを詳しく調べる。
県厚木児童相談所や同市によると、長男は2004年10月、迷子になっていたところを厚木署員に保護されて以降、同児相や同市によって所在が確認できず、死後7年以上にわたって放置されていたとみられる。
同児相は08年12月に長男が小学校に入学していないことを把握していたが、県警に通報していなかった。厚木市も長男の所在を確認しないまま、学齢簿と住民登録から抹消していた。
逮捕容疑は、06年10月ごろから07年1月ごろまでの間、同市下荻野のアパートの一室で、長男を保護する責任があるにもかかわらず、必要な食事や水分を十分に与えず衰弱させ、死亡させた、としている。
同課によると、同容疑者は当時、長男を部屋に1人残し、生活の拠点を別の場所に移していた。県警の調べに対し、同容疑者は容疑を認め、「06年秋ごろにア パートに様子を見に行くと、子どもが死んでおり、怖くなって家を出た。死亡後は一度だけアパートに戻った」などと供述している。
同課によ ると、同容疑者は当初、このアパートで妻と長男との3人で暮らしていたが、05年ごろに妻が出て行く形で別居。同容疑者が長男の面倒を見るようになった が、仕事以外でも別の場所に寝泊まりするようになり、食事を与えるために時々戻っていたが、徐々に頻度が減っていった。同容疑者が部屋を離れる際は長男を 室内に閉じ込めていたという。
22日に同児相の職員が厚木署を訪れ、「今春に中学校に入学するはずの男の子が行方不明になっている」と相談。同署員がアパートを訪ねても応答はなく、同署は24日に行方不明者届を受理した。
近くに住む同容疑者を30日に見つけ、同署員が一緒にアパートの室内に入ったところ、食料品や飲料水などの家庭ごみが大量に散乱する6畳間で、長男とみら れる身長約100センチの白骨化した遺体を発見した。同容疑者は長男が死亡した後もアパートを借り続けていた。妻とは連絡が取れていないという。
◇付近住民「雨戸閉めっぱなし」
子どもの遺体が見つかった厚木市下荻野のアパート周辺は、神奈川工科大学の南側約300メートルにアパートや一戸建てが立ち並び、畑も混在する静かな住宅街。警察の規制線が張られ、報道陣が集まる物々しい雰囲気に、住民の間に不安や衝撃が広がった。
遺体が見つかったアパートの上の部屋に20年前から住む男性会社員は、「まさか自分の下の部屋に遺体があったなんて。ショックです」と言葉少なに話した。 昨年、2年ごとのアパートの契約更新の際、この部屋に人が住んでいる様子がないことを尋ねようとしたという。ただ、「最近は個人情報に厳しいので教えてく れないだろうと思い、聞かなかった」と悔やんでいた。
近くに住む70代の主婦は、男児が生まれたばかりのころ、母親と話したことがあると いう。「かわいい子ども服の洗濯物がよく干されていたが、いつの間にか、干されなくなり、雨戸も閉めっぱなしになった」と振り返る。「大家さんに聞いた ら、家賃は支払われているとのことだったので、そのうち帰ってくるのだと思っていた」と驚いていた。
一方、直線距離で約7キロ離れた同容 疑者と同じアパートに住む20代の男性会社員は、「誰がどこの部屋に住んでいるのかよく知らない。あまり音も聞こえてこないし。でも、そういう話を聞くと 確かに怖い」と話した。また、30代の男性会社員も「住んでいる人が頻繁に変わるので、お互いよく知らない。声も掛け合わない」と話していた。
【神奈川新聞】
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