観覧車に乗ったことがありません。
……ヒロシです。
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観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日(ひとひ)我には一生(ひとよ) (栗木京子)
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わたしがこの観覧車の短歌を知ったのは、ある人のブログで紹介されていたからです。
いいなと思いました。
時々、そのブログを見に行っていました。観覧車の画像もあり、しばらく眺めたりもしました。何度目かに見た時、この短歌を(作者名も)手帳に書き留めました。
名前を見て、作者は女性だとわかりましたが、この歌は男性の気持ちを詠んだものだとわたしは思い込んでいました。ヒロシです……ってカンジの男性なのだと。
今読んでいる「短歌を楽しむ」(栗木京子 岩波ジュニア新書)に、こうありました。
この観覧車の歌に対しても、男女の恋愛観の違いや、女性の心の広さと切なさを感じ取ってくれる人が多いのです。
遊園地で過ごす一日。今日のこの日はあなたにとっては何でもない一日でしょうが、私には一生の思い出になるに違いありません……。
とか、
「我には一生」とうたいおさめることによって“いいのよ、それでも私は……”といういじらしさが出たのかもしれません。
とか……。
えぇぇぇぇ! と、わたしはただ驚きました。
作者がそういうのですからそうなのでしょう。
知った後もすきな歌であることは変わりません。(が、わたしはやはり少しずれているのだろうか……。)
そのブログは今、もうなくなってしまっています。