この闇の中にふくろうがいる。
めったに聴くことはないが、ふくろうだ。
部屋の明かりを消して、山に耳を近づけてみる。
そんなに遠くない。
暗闇なのにさらに目をとじて聴く。
そのこえは山そのもののこえように聞こえる。
姿がみたい。
暗い山のこえの気配を見つめるが・・・。
・・・しばらくして、カエルのこえだけになった。
真っ暗なそこには、山の神がいると信じられる。
ありがたいと思うことがつづく。
ホントは心細いと思う気持ちを、ひっくり返すように、励まされる。
誠実でありたいと思う生き方は、時に自分勝手で思い上がりの強い行動になってしまうのだが、わかってくれる人もいるのだ。
誰にでも都合のよい言葉を使う人や、その場しのぎの言葉は、今のあたしは向かいあう力がない。
精一杯なのだ、毎日が。
だから、信じてもらえるということがありがたい。