母子二人家庭の母さんが亡くなった。
二年前から、娘の口からその少年の母親の話は聞いていた。
お会いしたことはなかったけれど、時折その経過を聞いていたせいか、連絡を受けた時、体が緊張して締めつけられるように辛かった。
少年はおとなしくて気持ちのやさしい、穏やかな子だと評判。
通夜の席で少年はうつむいたまま参列者に頭を下げていた。
ひとり残された彼は14歳。
覚悟があったと聞いているが、電車で小一時間かかる病院に長く入院していた母親と最後のお別れはちゃんと出来たのだろうか・・・気になって仕方なかった。
いろいろ考えると、胸も頭も苦しくなる。
葬儀に辛さは当たり前だが、14歳のあまりにも重い境遇に、これから悲しみを乗り越えた先に、豊かな人生とたくさんのしあわせがあって欲しいと願うばかりであった。
合掌