『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃(1969)』
1969年(昭和44年)12月20日に児童向けの「東宝チャンピオンまつり」第1回興業のメインとして公開した日本映画で、「ゴジラシリーズ」第10作です。監督は本多猪四郎さんです。少年の夢の中における想像の産物としてのみ怪獣が登場するという異色の怪獣映画です。登場怪獣はゴジラ、ミニラ、ガバラ、カマキラス、クモンガ、アンギラス、ゴロザウルス、マンダ、エビラ、大ワシ。上映時間70分。
あらすじ
神奈川県川崎市に住む、いじめられっ子で引っ込み思案の小学生・三木一郎は、両親が共働きの鍵っ子だ。彼のもっぱらの楽しみは、同じアパートに住む「発明おじさん」こと南信平が作った玩具で遊ぶこと。発明おじさんを真似てガラクタで作った玩具のコンピューターで夢の世界へ向かった一郎は、怪獣島に住むミニラと出逢う。そこで一郎はミニラが、自分をいじめているガキ大将と同名であるいじめっ子怪獣ガバラにいじめられていることを知り、自分によく似た境遇にいるミニラを激励する。一郎がそんな夢に浸っている最中、逃亡中の2人組の銀行強盗犯がひょんなことから一郎を人質に取ろうと企てる(Wikipediaより引用)。
感想
”怪獣映画”ではなく”少年の成長物語”として鑑賞するのが正しい鑑賞方法なんだろうなと思いました。
怪獣の大暴れで町を破壊するような展開もないし、過去作品の流用映像ばっかりだし、新規怪獣ガバラとの対決は子供同士のケンカレベルだし、物語終盤では怪獣は全然関係なくなりますからね。
”怪獣映画”だと思って観ると間違いなくガッカリしちゃいますね。
そもそも本作は児童向けの「東宝チャンピオンまつり」のメインをはる映画として作られました。つまり初めから低年齢向けに作られているんです。
だから怪獣が都市を破壊しまくるというような殺伐とした内容ではなく少年とミニラとの交流を描いたファンタジックかつコミカルな映画を作ったんだと思います。
それから本作では少年がミニラとの交流によって困難にぶつかっていく勇気を身につけ、自分をさらった強盗犯との対決を決意するのですが、これはまさしく”少年の成長物語”的王道の展開を描いていました。
本作を鑑賞する機会があれば、怪獣は”登場すれども活躍せず”と思って観ていただかないと肩透かしをくらってしまうと思います。
だからといって本作はつまらないというワケではなく、見どころも結構あると思います。
まずは少年とミニラとの交流シーン。ミニラが流暢な日本語でしゃべってくれるのがなんとも奇妙でおかしい!
それに少年とミニラのやり取りが子供らしいかわいらしさでほっこりしました。半人前の怪獣ミニラだからこそ少年と同じ目線でやり取りできたんだろうなって思いました。
それからクライマックスの少年対強盗犯。グーニーズやホームアローン的なドタバタで笑わせてもらいました。
特に強盗犯の兄貴分が少年を追い詰めるときに滑って転んで頭から箱につっこんじゃうシーン(何気に危険なシーンです)は面白いし、役者さんの熱演に感動もしました。
とにかく本作は”怪獣映画じゃない”って割り切って楽しんでほしいですね。
【公式】「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」予告 人気9怪獣が怪獣島を舞台に大決戦を繰り広げるゴジラシリーズの第10作目。
クモンガ、アンギラス、ゴロザウルス、マンダ、エビラ、大ワシの登場シーンは過去作品の流用映像のみです。しかも怪獣が活躍する舞台が怪獣島の設定のため東宝特撮お馴染みの都市の精巧なミニチュアも全く登場しません。
それに新規特撮のガバラとの格闘シーンもそこまで白熱しないというダメっぷり・・・。まぁ本作に特撮の魅力を期待してはいけません(笑)。
とはいっても子供時代に怪獣特撮映画を期待した人はツラかっただろうな~。
怪獣よりも役者さんたちの演技は見所は多かったですよ。
頭から箱につっこむ強盗犯役の堺左千夫さんはもちろんのこと、発明おじさん役の天本英世さんがすごくよかったですね。
『仮面ライダー』の死神博士役で不気味な演技をやってた人と同じと思えないくらい優しいおじさんを熱演されています。
特に一郎少年と接する時の優しい眼差しは必見です。こういう天本さんの演技に役者の凄みを感じましたよ。
主人公一郎少年の妄想の産物といえる怪獣ガバラ。ガマガエルが核爆発の影響を受けて巨大化した怪獣で性格は意地悪かつ弱い者いじめを好むとのこと。一郎少年をいじめる同級生のガバラと同じ名前をもつ怪獣です。
デザインは結構よくできてると思いますが、夢の産物設定が災いしてなのかゴジラ映画シリーズでは本作以外に出番がありません。かわいそうに。
伊集院「子供の現実逃避している話として観る『オール怪獣大進撃 』」
こんな動画を発見しました。伊集院光さんのラジオで本作について語った部分を編集したものです。伊集院さんの感想はなかなか面白いのでぜひ観てみてください。
まぁ伊集院さんは駄作、駄作と連呼してますが、ワタクシは嫌いじゃないですね。昔の子供向け番組にあったおっとりした雰囲気がなんともいえず懐かしいし、なにより大人から子供への優しさを感じる映画だと思いました。
ということで今回はここまで。次回乞うご期待!
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あらすじ
神奈川県川崎市に住む、いじめられっ子で引っ込み思案の小学生・三木一郎は、両親が共働きの鍵っ子だ。彼のもっぱらの楽しみは、同じアパートに住む「発明おじさん」こと南信平が作った玩具で遊ぶこと。発明おじさんを真似てガラクタで作った玩具のコンピューターで夢の世界へ向かった一郎は、怪獣島に住むミニラと出逢う。そこで一郎はミニラが、自分をいじめているガキ大将と同名であるいじめっ子怪獣ガバラにいじめられていることを知り、自分によく似た境遇にいるミニラを激励する。一郎がそんな夢に浸っている最中、逃亡中の2人組の銀行強盗犯がひょんなことから一郎を人質に取ろうと企てる(Wikipediaより引用)。
感想
”怪獣映画”ではなく”少年の成長物語”として鑑賞するのが正しい鑑賞方法なんだろうなと思いました。
怪獣の大暴れで町を破壊するような展開もないし、過去作品の流用映像ばっかりだし、新規怪獣ガバラとの対決は子供同士のケンカレベルだし、物語終盤では怪獣は全然関係なくなりますからね。
”怪獣映画”だと思って観ると間違いなくガッカリしちゃいますね。
そもそも本作は児童向けの「東宝チャンピオンまつり」のメインをはる映画として作られました。つまり初めから低年齢向けに作られているんです。
だから怪獣が都市を破壊しまくるというような殺伐とした内容ではなく少年とミニラとの交流を描いたファンタジックかつコミカルな映画を作ったんだと思います。
それから本作では少年がミニラとの交流によって困難にぶつかっていく勇気を身につけ、自分をさらった強盗犯との対決を決意するのですが、これはまさしく”少年の成長物語”的王道の展開を描いていました。
本作を鑑賞する機会があれば、怪獣は”登場すれども活躍せず”と思って観ていただかないと肩透かしをくらってしまうと思います。
だからといって本作はつまらないというワケではなく、見どころも結構あると思います。
まずは少年とミニラとの交流シーン。ミニラが流暢な日本語でしゃべってくれるのがなんとも奇妙でおかしい!
それに少年とミニラのやり取りが子供らしいかわいらしさでほっこりしました。半人前の怪獣ミニラだからこそ少年と同じ目線でやり取りできたんだろうなって思いました。
それからクライマックスの少年対強盗犯。グーニーズやホームアローン的なドタバタで笑わせてもらいました。
特に強盗犯の兄貴分が少年を追い詰めるときに滑って転んで頭から箱につっこんじゃうシーン(何気に危険なシーンです)は面白いし、役者さんの熱演に感動もしました。
とにかく本作は”怪獣映画じゃない”って割り切って楽しんでほしいですね。
【公式】「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」予告 人気9怪獣が怪獣島を舞台に大決戦を繰り広げるゴジラシリーズの第10作目。
クモンガ、アンギラス、ゴロザウルス、マンダ、エビラ、大ワシの登場シーンは過去作品の流用映像のみです。しかも怪獣が活躍する舞台が怪獣島の設定のため東宝特撮お馴染みの都市の精巧なミニチュアも全く登場しません。
それに新規特撮のガバラとの格闘シーンもそこまで白熱しないというダメっぷり・・・。まぁ本作に特撮の魅力を期待してはいけません(笑)。
とはいっても子供時代に怪獣特撮映画を期待した人はツラかっただろうな~。
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関沢新一 | |
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怪獣よりも役者さんたちの演技は見所は多かったですよ。
頭から箱につっこむ強盗犯役の堺左千夫さんはもちろんのこと、発明おじさん役の天本英世さんがすごくよかったですね。
『仮面ライダー』の死神博士役で不気味な演技をやってた人と同じと思えないくらい優しいおじさんを熱演されています。
特に一郎少年と接する時の優しい眼差しは必見です。こういう天本さんの演技に役者の凄みを感じましたよ。
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主人公一郎少年の妄想の産物といえる怪獣ガバラ。ガマガエルが核爆発の影響を受けて巨大化した怪獣で性格は意地悪かつ弱い者いじめを好むとのこと。一郎少年をいじめる同級生のガバラと同じ名前をもつ怪獣です。
デザインは結構よくできてると思いますが、夢の産物設定が災いしてなのかゴジラ映画シリーズでは本作以外に出番がありません。かわいそうに。
伊集院「子供の現実逃避している話として観る『オール怪獣大進撃 』」
こんな動画を発見しました。伊集院光さんのラジオで本作について語った部分を編集したものです。伊集院さんの感想はなかなか面白いのでぜひ観てみてください。
まぁ伊集院さんは駄作、駄作と連呼してますが、ワタクシは嫌いじゃないですね。昔の子供向け番組にあったおっとりした雰囲気がなんともいえず懐かしいし、なにより大人から子供への優しさを感じる映画だと思いました。
ということで今回はここまで。次回乞うご期待!
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