市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

地域コミュニティーと自殺率

2013-09-21 | 日々のあれこれ
今日は久しぶりに外出の予定が入ってなかったので、HP公開用の議会質問答弁やキャラバン隊公演の台本などに取り掛かろうと思っていたのに、またPCの調子が悪くなって現在修理中…。
そこで、午前中は自分の部屋の整理整頓をしました。
和室なのですが、座椅子の周りに書類やら本やらノートやらがぐちゃぐちゃと積まれていて、PC作業中もそれが気になってとってもストレスフルだったんです。かと言って、いちいち片付けると作業が進まないし。
議会質問のたびに、こんな感じになります。

スッキリしたところで、時間ができたら読もうと思って買っておいた本を何冊か読みました。
そのうちの一冊が、これです。

「生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由がある」 岡檀著


これは面白かった!一気に読みました。
徳島県南部の小さな田舎町、旧海部町。この町が、全国でも突出して自殺率が低いのは何故なのか。
著者の綿密な現地調査とデータ分析によってその理由が解き明かされていく過程が面白く、その結論にも非常に納得させられました。

海部町独特の地域コミュニティに、その真相は隠されています。
例えば、赤い羽根共同募金が集まらない理由。
例えば、「病、市に出せ」という格言。
詳しい内容を知りたい方は是非本を手にとって頂きたいのですが、私は地域のコミュニティーが住民個人の心に与える影響の大きさに、ある意味ショックを受けました。
「生き心地のいいまち」とは一体どんなまちなのか。市原市のまちづくりを考える上でも、とてもいいヒントを与えられた気がします。


それに関連して思い出したのですが、
昨日、傍聴した教育委員会で、全国学力テストについての報告がありました。
小学校六年生と中学三年生を対象に行ったもので、成績が思わしくなかった静岡県では、知事が「点数が低かった学校の校長名を公表する」と発言して物議を醸しました。

さて市原市はどうだったかというと、小学校の国語と中学校の国語・数学が全国平均より低い、という結果。
報告を受けた委員の皆さんの意見は、
「成績が良くない責任は、学校だけにあるのではなく、かと言って家庭環境だけでもない。地域全体のコミュニティー、教育力の底上げが重要なのでは」
との考えが大方でした。

市原市の教育委員会の見解も、もっともだと思います。
加えて、先ほどの本でも著者の岡さんは、海部町コミュニティーの特徴の一つに、「多様性を認め、受け入れる」という点を挙げています。
学力テストは、子供の可能性のうちのごく一部の能力の指標でしかありません。
それこそ静岡県のようにやり玉に挙げられた校長が、そこだけに囚われた教育を施したら、私は弊害の方が大きくなるような気がします。

今朝の報道では、どうやら静岡県では、逆の成績上位の公表に落ち着いたようですね…。
知事がこの本を読んだら、どう感じるでしょう?

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