市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

市原市の救急事情

2013-09-28 | 健康・医療
写真は、本日姉崎公民館で開かれた『いちはら地域医療教室』にて。


参加者は40名くらいだったでしょうか。
講師は千葉労災病院と帝京大学ちば総合医療センターの看護師お二人で、看護や介護の動向や「まちの保健室」の取り組みなどについてお話を伺いました。


『いちはら地域医療教室』は、市が昨年度から始めた取り組みです。
いわゆる「コンビニ受診」や「モンスターペイシェント」が救急現場の疲弊を招いている、ということについては、これまでブログでも何度か取り上げました。
市内の救急車は軽症者のタクシー代わりに使われることが多く、重症者の搬送に支障をきたしている事例が後を絶ちませんし、夜間の救急病院は軽症者に加えて酔っ払いや無銭受診者の対応に追われ、悲鳴を上げています。

そこで、これらの問題を市民と共有し、皆で地域医療について考えるきっかけにしようと始まったのが、この取り組みなのです。
これまで保健センターや辰巳台で開かれてきましたが、今後も今日の姉崎を皮切りに、市内の各地域で順次行う予定です。

そうそう、11月9日は、スペシャルゲストを迎えての開催なんですよ♪
なんと福井県高浜町から、地域医療の課題に取り組む医師や市民、副町長、保健師の計5名の皆さんが市原入り!
講演に加えて座談会も行う予定です。興味のある方は、ぜひぜひご参加くださいね。
場所は市役所3階会議室、14時スタートです。
お問い合わせ・お申し込みは、市役所保健福祉課(℡23-9813)まで(^^)。


救急といえば・・・、
先日、久しぶりに市消防局の『救急症例検討会』にオブザーバーとして出席しました。
市内の各消防署で救急業務に携わる職員が互いに救急症例を発表・検討し合い、スキルアップにつなげるもので、毎月開かれています。
これまでに何回かブログで紹介しましたね(^^)。

救急業務のレベルアップのために
久しぶりのanan
救急症例検討会

専門性が高い内容なので、くらいついていくのも大変なのですが、一市民として、また議員として、毎回とても考えさせられることが多いんです。

今回は例えば、
体重100キロ超の傷病者を10階から搬送した事例。
搬送に時間がかかることは容易に想像できますよね(^_^;)。
加えて、脂肪に阻まれて上肢の静脈確保ができず、かなり苦労されたのだそうです。
高層階という条件も、リスクが伴います。ストレッチャーが乗せられるように拡張できるエレベーターはいいのですが、そうでないタイプのエレベーターや、または地震などで停止した場合、狭い階段を使用せざるを得ません。
一分一秒を争う現場では、こんなことが命取りにもなりかねないんですね。

それから、
ホームヘルパーさんが、訪問先の高齢者宅で倒れた事例。
この場合、バイスタンダー(居合わせた人)が介護が必要な高齢者だったため、救急隊員が到着するまで見守ることしかできなかったのは仕方ないとしても、
「人口の4分の1が65歳以上という現状においては、今後ますます心肺停止事例が増加する。若者だけでなく、前期高齢者にも救命の知識(心肺蘇生法など)を普及させることが必要ではないか」
という考察がなされました。

これは本当にその通りだと思いました。
救命講習はどちらかというと若い世代をターゲットに普及が図られているようですが、これだけ高齢者が多い時代、一人でも多くの人に広めるためには、老人クラブや生涯学習など、様々な機会をとらえて高齢者へも働きかけることも必要かもしれません。


それにしても、厳しい訓練やストレスのかかる業務に加え、こうした自己研さんも欠かさない、救急業務に携わる職員の皆さんには本当に頭が下がります。
市内に9台しかない救急車が少しでも適正に利用されるように、市民の皆さんもぜひご協力ください!

皆さんの応援が励みになっています


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