市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

柏でカシワニクルに乗ってみた。

2020-11-12 | 都市・交通
事務所の仲間と一緒に、柏市の交通政策について現地視察に行ってきました。

まずは柏市役所の第2分庁舎へ。

柏市の庁舎は、何カ所かに分散されているんですね。
ここ第2分庁舎は、土木や都市関係の部署が入っています。シンプル・簡素で非常によろしい。

土木部交通政策課の職員の方々が、わかりやすい資料で丁寧に説明してくださいました。


柏市では、路線バスが少ない南部や東部地域で、定時定路線型のジャンボタクシーと、予約型相乗りタクシー「カシワニクル」が運行されています。

その後、実際に乗ってみることに。
今回の視察には、柏市議会の林さえこ議員と鈴木清丞議員がずっと案内してくださいました。
鈴木議員はタクシー会社にお勤めだったこともあり、交通事業者の内情もよくご存じです。


ジャンボタクシーの運賃は200円(小学生や障害者は半額)。
主に市南部を走っています。
高度成長期に乱開発で狭あい道路が多く、大型バスが入ることが難しいという背景もあるそうです。


10人乗りですが、人口が少ない地域はこの大きさで十分ですよね。


こちらは「カシワニクル」。主に東部地域を走っています。


この地域は以前コミュニティーバスを導入していましたが、バス停まで遠いなどの理由で、なかなか利用が伸びませんでした。ちょうどその頃に東大との実証実験や国のプロジェクトのモデル都市に選定されたことが契機となり、デマンドタクシーに切り替えたのです。

予約のシステムは、東大が開発した「コンビニクル」というシステムで、予約内容を入力すると、運行計画が自動で作成され、ドライバーのタブレットに配信されます。
委託方式については、市とタクシー事業者とで勉強会も重ねた結果、市が事業者に対し利用者一人当たり805円を支払うという「インセンティブ制」を採用。
事業者にとっては営業努力が収入増にリンクするし、市にとっては実態に見合った支出で経費削減が図られるというウィンウィンの方式で、これはなかなか良いと思いました。

利用は会員制(市外でも可)で、予約は乗車1週間前から1時間前まで。料金は300円から500円です。
バス停ならぬ”タク停”は440カ所で、限りなくドアトゥードアに近くなっています。
やはり利用者数は右肩上がりに増えていて、9割がた高齢の女性とのこと。男性はどうした??

柏市のマスコットキャラクター「カシワニ」がカワイイ!


公共交通政策は、どの自治体も様々な事情を抱えていていますが、いずれにしても財政的な問題や既存の交通事業者への配慮、地域住民の理解や協力など、共通したハードルがあるようです。
どの職員の皆さんも相当苦労されているのは間違いありません。
百聞は一見に如かず。今回学んだことを市への提言に活かしていきたいと思います。


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