言わなければならない事は言わないと前には進まない

生活する中において言わなければならない事や、他の記事で共感したことなどを中心に。今その時の思いを表す。

ぼくって役に立たないの?

2012-03-06 06:26:21 | 言いたいことは何だ
使う時に使われず、使わない時には使う…
まるで「風呂のフタ」の様な存在のSPEEDI
って、皆に思われ(思っているのは私だけ?)
 
SPEEDI君が嘆いています。
 
皆さん、、、SPEEDI君の嘆きを聞いてあげてくださいm(__)m
 
SPEEDI君はなぜ 私達に姿を現さなかったの?』より抜粋引用
 

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こんにちは!
SPEEDI(スピーディ)君だよ! 
正しい名前は「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム」って言うんだ。
S(システム)P(予測)E(環境)E(非常時)D(投与量)I(情報)から名前がついたんだよ。僕はみんなを原子力の災害から守るために開発されたけど、福島の原発事故では、まったく役に立てなくて悔しい思いをしたんだ。じゃあなぜ、僕がみんなの役に立てなかったのか考えてみよう!
 
僕はこの文部科学省管轄の財団法人原子力安全技術センターの中で活躍しているんだよ!

 

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赤いのが僕だから、緊急時に最前線でみんなを守るオフサイトセンターや、総理大臣のいる原子力災害対策本部に進言する文部科学省や経済産業省の原子力安全・保安院、気象庁、みんなの県ともつながって利用されるんだ。でも原子力安全委員会とか原子力安全・保安院って同じような名前が似ているから、ややこしいよね。それにしてもこんなにも多くの施設がみんなの安全を守ってるんだね!
 
でもね……
 
どんなにぼくが進歩しても、実際にデータを打ち込むのは人間なんだ!
  
ぼくの親友ERSS君はどうしたの?
 
ごめんごめん!
そうだったね、SPEEDI君の親友ERSS君は「緊急時対策支援システム」と呼ばれ、原発事故を遠隔地から分析し、放射性物質がどのぐらい放出されるかを予測する開発費155億円の優れものだったね!
ERSS君が放出の予測をして開発費125億円のSPEEDIが拡散の予測に使うのだったね!二人が力を合わせれば280億円だから安心だ!あれ?ところでERSS君が住んでいるのは・・
緊急時対応センターでしょ!
そうだった!経済産業省の中の原子力安全・保安院のある3階の建物の1室にあって小じんまり練習する時もあるよ!
 
でもどうして事故の時にぼくに情報をくれなかったの?
 
停電でまったく使い物にならなかったのさ。緊急時対応センターという名前のわりにビルの一室だし、155億円かけて「停電で使えない」と言う理由も信じられないものだね。
 
でももう1人の仲間オフサイト君がいるよ!
 
そうだね!オフサイトセンターは経済産業省原子力安全・保安院の所管であり、原子力緊急事態が発生した場合に、現地で、国の原子力災害現地対策本部や都道府県及び市町村の災害対策本部などが、原子力災害合同対策協議会を組織し情報を共有しながら、連携のとれた応急対策を講じていくための極めて重要な拠点だよね!原子力災害から国民の生命、身体及び財産を保護することを目的とし、原発事故における初期動作の迅速化や国と地方自治体との連携強化、防災対策における事業者の責任の明確化などを規定しているんだ。
 
でもどうして事故の時ぼくに情報をくれなかったの?
 
停電でまったく使い物にならなかったのさ。莫大なお金をつぎ込んで作られたオフサイトセンターは、平通常は管理人ぐらいしかいない。このオフサイトセンターが機能停止したため、福島県内各市町村への原発事故の際の避難指示や情報伝達が不可能になり、各市町村はテレビ・ラジオの情報を元に独自の判断で被災状況等を把握しなければなくて大変だったのだよ。センター内では中央政府からの適切な指示も伝わらなくなったので、普通にテレビで情報を得ていたらしい。
 
『オフサイトセンターに到着した福島第一原子力保安検査官事務所長の横田は目を疑った。室内は真っ暗。地下にあった非常用電源のポンプは壊れ、停電していた。電話も通じない。「このままでは原子炉内の圧力が高くなる」「格納容器内の蒸気を抜くベントをしていいのか」「ベントは放射性物質の放出を意味する」「ベントしなければ格納容器が損傷する」』
 
夜を徹した協議が続いたそうだよ。
 
オフサイト内の原子力災害現地対策本部は14日に計測した放射線量が毎時12マイクロシーベルトと高かったため、福島県庁に移転してしまったんだ。そのことを聞きつけた近隣の町長達は「危ない!」と感じ、自分達の判断で住民を避難させたんだ。避難にあたって現地対策本部が何らかの役割を果たしたという話は一切出てこなかったのさ。
 
福島県広野町の山田基星町長は、怒ってしまったんだよ…
「現地対策本部が撤退したのを知ったのは5日後の320日のことです!315日時点ですでに役場機能を他の町に移していて連絡が取れる状態だったにもかかわらず、連絡がなかった…まったく理解できません!」
 
「現地対策本部」の名にもかかわらず、何ら機能しないばかりか、周辺の町や村を見捨てて去って行ったんだ。日本のオフサイトセンターのほとんどが2キロ~10キロ圏内に設置されている。有事には「オンサイトセンター」と言ってもいい近さにあるのは、事故現場を間近に、「命をかけて住民を守る」ためなんだ。逃げられない病人や、原子炉で命をかけて働くたくさんの人がいたのに残念な出来事だよね。
 
じゃあぼくはどうやって予測したの?
 
それは簡単だよ!君は「ERSS」のデータを使わず、原発周辺の放射線の測定値から放射性核物質放出量を推定した、と報道されていたよ。問題は、当時は強い西風でほとんどの放射性核物質は太平洋に流されており、洋上に定点測定点を置かない限り、正しい放射性核物質放出量は把握できなかったと思う。SPEEDIの拡散予測は風向きによって放射線量は大きく変わるからね。
 
つまりぼくって役に立たなかったの?
 
そうかもしれないね!でも「ERSS」が機能していなくても、「SPEEDI」の君が機能していなくても、新世代「WSPEEDI」(Wスピーディ)による放射能影響予測図は、推定した放射性核物質放出量をもとに、遅くとも3月12日の1号機水素爆発の直後から、官邸に届けられていたことは確実だと思うよ。そんなに難しい作業でも、時間がかかる作業でもない。3月11日に福島第1の全電源が喪失し、「ERSS」が機能しないことが分かった時点から、それに代わる放射性核物質放出量を把握する方法を模索していたに違いない。ただしそれは、「SPEEDI」や「WSPEEDI」の技術者の能力が無くしてはありえないことだけれどね。事故が起こってからのSPEEDIはより正確な予測を生み出そうと技術者はがんばったし、その数値を確かめようと文科省は車を現地に走らせたんだ。もちろん被曝覚悟でね。
  
ぼくはなぜ、みんなに公表されないの?
 
いい質問だねSPEEDI君! モニタリングとの実証を積ながら技術力が向上する中、2度目の爆発がおきて、東京にもおそろしいほどの拡散があった時、「さすがにこのデータを東京に公表したらパニックになる…」と普通は思うだろうね。でも世論がSPEEDI君の存在に気づき始めて、公表しなくちゃならなくなった。それが323日のとりあえず発表できるデータの公表につながったのだと思うよ。 
経産省の原子力安全・保安院のERSSもオフサイトセンターの国の原子力災害現地対策本部もまったく役に立たなかった。
初めに出てきたSPEEDI君の拡散予想はあまりにもお粗末で公表どころか信じるのも難しいものだったのだろう。そして膨大な税金をつぎ込んできたこの事業での失態を世に公表することができなかったのだとも思うよ
それから、この答えとしてWIKIに「福島第一原子力発電所事故における試算」というのがあって、「SPEEDI100億円以上かけて開発され、事故後5,000枚以上の試算結果があったとされるが、試算なので国民の無用な混乱を招くだけと考えられたか結果が国民に公開されず、自治体が住民避難を計画する参考にも供されなかった」とあるよ。
 
ぼくをとりまく人間には、なぜミスが多いの?
 
それもいい質問だね!まず、気になるのは文部科学省の予算が平成21年度から急増している。君達「SPEEDI」に関する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム調査」や、がれきに阻まれ動かすことさえできなかったモニタリングロボットや無人ヘリ開発を目的とした「緊急時モニタリング技術調査」がこの年から予算化されたことによるんだ。
平成21年度は「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム調査」と「緊急時モニタリング技術調査」で約8億円、22年度は10億円以上を計上しているんだ。そこに起こる様々な「業務委託」は、役人の権益確保、天下り先への便宜供与に結びついているものが少なくない。すべての省庁、そして地方自治体の「闇」でもあるんだ。
 
 
如何でしたか☆
SPEEDI君の嘆き…
 
本来、公務員や政治家は「国民の為の奉仕人」
国民の為に働き、国民の「安心に生活する権利」と「安全に生きる権利」を守るべき立場の人々が、甘い汁を吸う事を覚え、利権を貪る事のみを考えた結果が今回の原発事故…
核を使った原発が危ないモノとの認識を消し去る為に、数々の危険とのデータを一笑に付し「捏造」し、事故のデータを「隠蔽」し「原発神話」を確立
原発建設を反対する住民は「雇用の創出」「町の発展を妨げる者」等、、、悪人が如くの扱いを受け、排除され…
「札束で頬を叩き」原発立地地区の首長や政治家を黙らせた。
 
最後にSPEEDI君の言葉から☆
 
「人類と核は共存できない」
 
そのことさえ知っていれば、日本から原子力発電所が無くなって、SPEEDI君の活躍の要らない、本当に豊かで明るい未来がやってくると思うよ!