老人のパソコン日記

高齢者のパソコンの楽しみ方について、日々の記録を書いてみます。

法隆寺五重塔の戦時中疎開の話

2005-05-13 | 雑記
法隆寺の五重塔は、1300年の歴史を持ち、最古の木造建築の一つとして国宝に指定されています。その五重塔が、戦争末期の一時期に解体されて疎開した、という事実を知っている人は少ないでしょう。私も昨日、専門に研究している人から直接話しを聞いて、初めて知ったものです。

解体するに当たっては、3ヶ月を要して小屋がけを作り、その後分解して運んだものです。大戦の最中ですから、男子は軍隊と工場に動員され、残っているのは老人と女子のみとなり、満足な人手もないはずです。今日のクレーンなども無く、運送器具も大八車を使って、数キロ先の疎開先まで運んだようです。大変な苦労が偲ばれます。

戦後1年経ってから、部材を戻して再建されたのですが、その間はこの塔が存在しなかったという事実を知って驚いたことです。私のブログの目的とは関係ないことですが、一つの記録として残しておきます。
(下の写真は、昭和17年10月より12月まで3ヶ月を要して建設され、五重塔にすっぽりかぶせた須屋根の貴重な記録です。)