今日の新聞に「南相馬市のコメ作付け3年連続見合わせ」の記事が載っていた。
南相馬市地域農業再生協議会が昨日会合を開き決定したようです。
これで南相馬市でのコメの作付は来年もできなくなりました。除染が全然進んでいない南相馬市としては仕方がないのかもしれません。同じような状況にあった広野町や川内村では平成25年産米の作付を決定しています。広野町や川内村は除染を急ピッチで進めています。やはり復興へ向けてのスピードが違うみたいですね。
平成25年度中に農地や農業用水路の除染を進めて平成26年産米の作付を目指すようです。
後1年間でどれだけの農家が米の作付から離脱するかわかりませんね。先日、市の方からアンケートが届きました。将来の農業経営についての記名制アンケートです。自分の農業経営の考えを市へ提出したことになります。俺は農業経営から撤退することを記入しました。今の状況では農業を続けていくことはできません。近い将来自分の圃場を誰かにゆだねようと思います。
南相馬市の除染が進まないのはなぜか?
放射性物質を含んだ除染物の仮置き場についての地域住民の協力や理解も問題があります。仮置き場についても3年を目安としてますが、中間貯蔵施設建設の遅れでいつまで保管しておかなければならないか不透明の状態です。実際に仮置き場に保管したバックから腐敗臭がしている物もあるそうです。
新しい年を迎えると、あの震災と大事故から2年が過ぎてしまいます。
南相馬市の農業に大打撃を与えてしまった原発事故ですが、賠償については来年で打ち切りになるような話が聞こえてきます。全然復興が進んでいない南相馬市の農業に近い将来本当に苦しい時期が来るのが想像できます。
家族の絆で築いてきた小さな農業経営に危機が迫ってきました。決してもうかることのないちっぽけな農家ばかりでしたが、その季節ごとの家族の頑張る姿や笑顔がありました。そして、隣近所で助け合う姿も見られました。それが、あの日を境に失われようとしています。
本当に悲しい事です。
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