日曜日の「福島オープン」に参加したその足で磐梯吾妻スカイラインの浄土平駐車場に向かった。
天候は雨。朝の天気予報では徐々に快方に向かうとのことだったので期待したのですが、高度があがるほど天候が悪化の方向に向かい、浄土平駐車場は台風の真っただ中にあった。気温5℃で強風に大雨。
今年、ここではいつも雨のような気がする。やっぱり日頃の行いが問題なのかもしれない。いつも引きこもってばかりで何も悪いことしていないのにな?やっぱり、神はボケボケしている奴に試練を与えようとしているのか!!
どうでもいいけど、いつものように車の中で一人宴会を始めた。
まだ5時なのにいいのかな? いいんです!! なぜなら外が暗くなったら夜だから!! でも、今日は広い駐車場に誰もいない。ちょっとさびしいな。
すでに自宅を出発するときにシートアレンジを宿泊モードにしてあるので、ただ食って飲むだけ。ちょっと楽過ぎる。
今日のメニューは、チゲ鍋、マカロニサラダ、辛キュウリ、イカのなんとか漬け。外はすげぇ~寒いのでチゲ鍋は最高にうまかった。ご飯が欲しかったな!!
夜は長いのでゆっくり飲むことにした。ビールの後は下町のナポレオンでない「いいちこ」のお湯割り。やっぱり寒いときにはお湯割りだね。そして、ちょっと雑音が欲しいのでラジオをつけた。前回持ってきた小型ラジオはここでは通用しなかったので、震災後ラジオの聞けない代車に長期間乗っていた時に購入したラジオを持ってきた。これはバッチグ~だった。おかげで「日本シリーズ」を最初から最後まで聞けた。
夜中に目覚めた時に台風が収まっていた。明るいので外に出てみると月が出ていた。でもこの時だけでその後はまた暴風雨になった。明日は晴れると祈りながらまた眠りについた。
翌朝、日の出を期待して前回の教訓を生かし、めざましをかけておいたので日の出前には目覚めることができた。しかし、雨と風は収まっていなかった。残念!!
「今日はあきらめようか」と「もう少しまってみよう」の気持ちが交互に来ながら7時を過ぎてしまった。すると雨は上がってきたような気がする。天気予報を聞くと「晴れ」と言っているので「絶対晴れる」と信じて待った。
8時過ぎには雲が薄れてきて青空が見えてきた。風が強く寒いが大丈夫のようだ。
今日の予定は、「姥ヶ原」まで登りそこから「駕篭山稲荷神社」経由で「谷地平」へ行き、そこから「姥ヶ原」へ戻り、「酸ヶ平」から「一切経山」へ向かい「魔女の瞳」を見る予定だったが、時間が出発9時と遅すぎるのと大雨で登山道が荒れているので、「駕篭山稲荷神社」と「谷地平」はあきらめて、今年最後に「魔女の瞳」に会って帰ることにした。
山の中での食事は厳しそうだから、テルモスにコーヒーを入れて食事はパンにした。朝食をゆっくりとって9時に出発。
今年、2度目の橋を渡る。前回は秋の花がきれいに咲いていたが、紅葉も終わり冬を迎えようとしているさびしい景色が広がっている。
登山道はさっきまでの雨で所々川のように水が流れている。前回左の「姥ヶ原」へ向かった分岐を右の「酸ヶ平」へ向かう。
花はもちろん紅葉しているものも何もなくなっていると思っていたが、見つけた。
「酸ヶ平」の「草紅葉」も枯草になっていた。この日は西から強風が吹いているので「酸ヶ平」の入口からその強風にまともに当たるようになった。非常に寒い。出発時が7℃だったから5℃以下で冷たい風がまともに当たる。でも、日差しが差し込むと少し暖かさが感じるので助かる。
ここから「一切経山」への急登を往復する。急なガレ場を登りきると「一切経山」への稜線に出るが、そこの風が凄かった。中央の丘の部分が山頂だが突風に吹き飛ばされそうになりながら登る。山頂直下までは横風がまともに当たり身体を斜めに傾けないと吹き飛ばされそうになる。息もまともにつけない。体温も急激に奪われていく。こんな風を体験したのはいつ以来だろうか?10数年前、台風の過ぎ去った後に登った那須の山と安達太良の稜線で経験して以来だな!! まだ立って歩けるからいいか!! あの時は立って歩けなかったからな。山の厳しさに会うと山にいる実感が伝わってくるような気がする。山頂直下の登りは前方からの風。前に進ませてくれない。息もつかせてくれない。なんでこんな思いをしながら登らなくてはならないのか? そうなんですそこには魔女が待っているんです。
なんとか強風に打ち勝って山頂に到着。なぜか山頂の道標も俺と同じく傾いている。この先にはいよいよ今年最後の「魔女の瞳」が待っています。
雲がかかっていたのにここについたら偶然にも晴れ間がさしてきた。頑張ったからお天道様が顔を出してくれたんですね。
強風でカメラを構えるのも大変な状態。友人に携帯でメールを送ろうとしたが、携帯だと手袋をしていては撮れない。手袋を外すと指が凍えそうになってきた。何とか1枚撮って無事に送ることができた。そこで携帯が電源切れになってしまった。充電してきたはずなのに寒さで電池がおかしくなったのか。
強風の中での休憩は困難なので降りようとしたら、高く積まれたケルンの片方に空間がある。誰かが風よけの石垣を作っておいたらしい。ラッキー!!そこに入ると風がさえぎられてホッとする。そこで福島の街を見ながらゆっくりコーヒーを飲むことができた。
「姥ヶ原」まで行って昼食をとることにした。でも、あの強風の中を登ってくる人はいるんですね。最近は「山ガール」がはやりなのか平日なのに若い女性が何人かいた。
姥神様はいつもの姿で悪鬼が入り込まないように見張っていました。姥神様から少し行くと「駕篭山稲荷」への分岐が。今日はここから初めてのコースを歩くはずだったのですが、来年への楽しみになりました。
駕篭山稲荷への分岐から少し行ったところのベンチで昼食。ここもやはり風があたってますが、他のところよりはやや弱い。ここでパンとコーヒーの昼食をとりゆっくり下山することにした。
ダケカンバの葉の落ちた姿はなんか白い骨を連想しますよね。山全体が寒々としています。残暑が厳しかったから短すぎる秋だったんですね。一気に冬がやってきます。
降りてきて山を見上げると青空が広がっています。今、魔女の瞳を見たら最高にきれいだろうな。本当は紅葉の時期に来たかったのに残念です。紅葉に囲まれた魔女の瞳は本当にきれいでしょうね。来年は絶対にチャレンジする!!
磐梯吾妻スカイラインは11月15日で閉鎖し冬を迎えるようです。今年は通行料と駐車料金が無料でしたので多くの観光客があったようです。来年から無料が継続されることが決まりました。我々にとっては非常にありがたい事ですが、登山道やここの環境が整備されなくては困ります。写真のように登山道の傷んでいるところが多くあります。せめて駐車料金を取ってその経費で環境整備を進めてほしいと思いますね。
今年は、身体が拒否を続けていた山に無事に向かうことができました。
来年の初夏に「チングルマ」に会いに来たいですね。
それまでは低山でなまった身体を慣らしていきたいと思います。