前回は竜飛崎を後にして道の駅十三湖までの行程だった。
道の駅十三湖から不老不死温泉を目指して出発した。五所川原市へ向かい国道339号を南下していくと「太宰治生誕の地 斜陽館」の看板を発見した。金木町という所だった。これまでの行程で太宰治の事がたくさん出てきたので見学してみることにした。看板のある交差点から入っていくと銀行が並ぶ通りにありました。
門を入ると受付がありそこで入館料を払います。大人500円でした。結構太宰治ファンがいるのか月曜日なのに多くの観光客が見学していましたね。
「斜陽館」は、太宰治の父で明治の大地主、津島源右衛門が建築した入母屋造りの建物で明治40年6月に落成したそうです。米蔵に至るまで日本三大美林のヒバを使い、1階11室、2階8室で付属建物や庭園などを合わせて宅地680坪の豪邸です。太宰治はこの家の事を「苦悩の年間」の中で「この父はひどく大きい家を建てたものだ。風情も何もないただ大きいのである。と書いていました。この豪邸も戦後になって津島家が手放してから旅館「斜陽館」として町の観光名所になり、全国から多くのファンが訪れていたそうです。その後平成8年に町が買い取り「太宰治記念館 斜陽館」として保存しているそうです。
家の中はとにかく広いです。仏間には大きな金ぴかの仏壇が置かれていました。津島家は浄土真宗東本願寺派だそうです。俺の家は西本願寺派だからちょっと違うか? 襖絵も有名な?絵師が書かれたものを使われていました。この家が建築されて2年後に太宰治が生まれたんですね。生まれた部屋は裏の小間で叔母の部屋として使われていた10畳間でした。10畳が小間ですからね。裏の庭も立派なもので池には噴水が出るようになっています。
階段を上ると2階は父母が使用していた洋間や主人の寝室があります。台所は吹く抜けになっていた2階廊下の突き当たりから台所を全て見回すことができます。そこからいろいろと指示していたんですかね。
津島家は大地主だったので300人の小作人がいたそうです。その小作人との受け答えをする部屋は「店」として使われていたそうです。そこには大きな金庫がありましたが、津島家が没落したときに手放したそうです。それが最近持ち主から寄贈されて元の場所に収められました。斜陽館の向かいには金木町の観光物産館があります。この写真は、斜陽館の階段踊り場から外を眺めたものです。
家と続きになっている2階建ての蔵には太宰治ゆかりの品々が展示されていました。直筆の原稿や小学生時代の成績表などもありましたよ。小学校の頃は読書好きで成績は抜群だったみたいですね。16歳から文筆活動が活発になったと言われてますからすごい秀才だったんでしょう。でも次女が生まれた翌年39歳の若さで自ら命を絶ってしまったので、何か凡人ではわからない苦悩があったんでしょうね。太宰治の事を熱心に語る若い方もいましたから、太宰治ファンにとっては絶対に訪れてみたいところになるんでしょうね。
そこでちょっとのんびり見学してしまったので時間が4時30分を過ぎてしまっていた。これからどうしようと考えた時に思わず浅虫温泉に入りたくなった。ナビで検索すると30分程度の距離である。急遽予定を変更することにした。明日の不老不死温泉をあきらめて奥入瀬渓谷から十和田湖を巡り帰ることにした。
そこから高速道路並みの浪岡五所川原道路に乗った。高速道路並みの無料の自動車道で東北自動車道浪岡ICまで快適に飛ばすことができた。東北自動車道の青森中央ICで降り再度アスパムでお土産と今夜の食事を購入することに。その日の朝アスパムを見たのになんか懐かしく思ったのはなぜだろう。
アスパムで孫たちへのお土産を購入。何を購入しようか悩んだが、おもちゃをやめて本場のリンゴジュースやリンゴのゼリーを大量に購入した。リンゴのゼリーは本当においしく食べてくれましたよ。でも1個250円でそれを2個ずつ食べるとすごい高級お菓子ですよね。10個あったゼリーを2日間で全部食べてしまったから大好評でした。
そこから浅虫温泉にある道の駅「ゆ~さ浅虫」へ。ちょうど夕日が津軽半島に沈もうとしているときだった。「ゆ~さ浅虫」には5階に展望浴場があり陸奥湾を眺めながら入浴することができます。入浴料は大人350円。備え付けのシャンプーや石鹸はありませんから持参しなければなりません。
今日の目標は日本海に沈む夕日を眺めながらのおいしいビールだったんですが、夕日を見ながら温泉に変わってしまいました。でもさっきまでいた津軽半島に沈む夕日を見ながらの温泉は最高でしたね。あそこまで行ってたことが信じられないくらいでしたよ。写真を撮りたかったけど風呂からでは無理でしたね。ごめんなさい。
温泉でさっぱりしたところでおいしいビールを飲めば最高なんだけど。もう少し先に進み道の駅奥入瀬「奥入瀬ろまんパーク」まで行くことに。「奥入瀬ロマンパーク」到着が8時を過ぎていた。駐車場には宿泊予定の車が結構ありましたよ。少し静かなところに駐車して寝る準備をしてから食事にすることにした。外でテーブルでと考えていたが雨がポツポツ降りだしてきてしまった。仕方がないので車の中で飲むことにした。久しぶりのビールは最高でしたね。長時間我慢した体には快適に染み渡っていきました。うめぇ~べよ!! アスパムで仕入れた珍味類も最高だね。でも疲れたのか買ってきたビールを全て飲みきることはできなかった。やっぱり俺も年だね!! おやすみ。
翌朝、ぐっすり寝たので頭はすっきり目覚めたのですが、外の天気は今にも雨が降りそうにどんよりと曇っている。本当は道の駅が開いてそこで朝食をと考えたのだが、雨が降らないうちに奥入瀬を巡ることにした。なんか今回の旅では食事の巡るあわせが悪いですね。
予感が的中して奥入瀬に入る手前で雨が降りだした。それも強めの雨だ。でも奥入瀬渓谷はうっそうと茂った山の中にあるので雨はあまり気にすることなくめぐることができました。
平日で天候も悪いのであまり観光客は少な目でしたね。奥入瀬の中ほどまで行くと雨が上がってきた。「阿修羅の流れ」と名前が付けられていたが、水が豊富なので急流のところは見ごたえがありますね。
「左が白布の滝」と言ってかなりの高さから落ちている滝ですが、遊歩道から離れているので近くにはいかずに遠くから眺めた。近くではマイナスイオンがうじゃうじゃでろうな。右が「銚子大滝」と言って遊歩道のすぐ脇にあるのですごい迫力で眺めることができます。雨なのか水しぶきなのかわからないくらいですね。
奥入瀬渓谷はゆっくり散策するとマイナスイオンたっぷりで体が癒されますよね。
そこから十和田湖の休屋へ。休屋のお土産屋を抜けて湖岸を右の写真の奥まで進むと乙女の像があります。
乙女の像を湖をバックにして撮ろうとするのだが逆光になりうまく取れません。仕方がなく湖側が撮りました。乙女の像は詩人で彫刻家である高村光太郎の作なんだそうです。向き合う二人の女性の像は夫人である智恵子をモデルにしていると言われているが、ちょっと違うような気がする。高村光太郎は福島県ゆかりの詩人なので何か共通点があるかな?。でも本当に乙女なんでしょうかね?
乙女の像をみてから十和田山神社を参拝することにした。この旅の終点までの安全を祈願した。結構由緒ある神社なのかもしれないが神社の事が書かれているはずの看板は風雪に負けて文字がすっかり消え落ちていた。残念!!
十和田山神社からの参道に「開運の小道」なるものがあった。本当は乙女の像へ向かう前にこの道を通り、十和田山神社に参拝し、乙女の像に行くのがコースなのかもしれない。
「開運の小道」を通ってみた。これからの人生に何かの運が開けるかもしれない。この小道の左側が崖になっておりそこに岩屋みたいなところが多くあります。そこをそれぞれ日ノ神、金ノ神、山ノ神、火ノ神、風の神と名付けられていました。そこをとりあえず一つずつお参りしていきましたが本当に運が開けるんだろうか?
平日ということもありますが、十和田湖にお客さん少ないですね。
十和田湖に別れを告げ帰途につくことに、そこから小坂町方面に向かい小坂ICから東北自動車道に乗ることにした。途中の発荷峠展望台から十和田湖を眺めた。でもこの日は寒かった。気温が18℃だったと思う。地元の人もこの時期にこんなに寒い日はないよね。みたいなことを言っていた。
小坂ICに向かったつもりが道を間違い十和田ICの方に向かっていた。以前東北オープンが北欧の杜公園で開催された時にそこから向かったので鷹巣とかの地区名が標識にあらわれてきた。なんか懐かしい思いにさせられました。
昼食は花輪SAで比内地鶏の親子丼を食した。今回の旅行ではなんかおいしいと思えるものに巡り合えなかったような気がする。旅行っていったらやっぱりおいしいものを食べて温泉に入ってとかが定番ですよね。なんか俺はずれていないかな?
全行程1200km走行。3泊4日の旅でしたが、いろいろな体験ができて久しぶりに充実した旅行ができたと思う。一人だから自由に動くことができたけどそれが団体であったりグルーブだったらそうはいかないですよね。なんか一人旅にはまりそうです。
次はどこに行こうかな?