84才男の明日を生きる挑戦記

84才直後、片手に余る持病の中の除癌は目下経過監視中。
4年後は米寿で五輪。酉年を期に臆せず気張らずの余生で在りたい。

3月尽

2008年03月31日 | Weblog

 

 3月26日 蓬餅一つつまんで腰湯かな
 3月27日 引く鴨の何にいらだつきのふけふ
 3月28日 木久翁の出世の色やいたちぐさ
 3月29日 崑さんを偲ぶ人々花の冷え
 3月30日 老犬の鼻活きてゐる花見かな
 3月31日 2冊目の今年の句帳3月尽
 

 咲き出して瞬く間に満開になった桜。散るのを惜しむ人々に応えた冷雨。自然と人のやりとりの1駒か?。明日は天気になるが冷え込みそうだ。春休み中の子との世代交流会が叶いそうだ。荒川の白鳥は170羽と増加気味なのに鴨は1/3に減っていた。旅立ちが近づくと鴨は、神経質になるそうだ。今年2冊目の句帳は、冷たい1ページになった。


開花

2008年03月25日 | Weblog

 

 3月21日 曇るるや忽ち仕切る黄水仙
 3月22日 蒲公英の絮も挑むや宇宙基地
 3月23日 リハビリの杖に残り香沈丁花
 3月24日 開花日を添へたる快気祝かな
 3月25日 父母の忌の風中天に遠柳

 命の果敢無さと強さを痛感した彼岸が過ぎた。偶然とは言え、入りと中日と明けに、かっての職友(エコノミックアニマル)3人を失った。かたや昨日は、大病を強靭なご意志で、短期間で克服された句師の快気祝いだった。祝後、駅裏で初桜を見つけた。公式開花は今日らしい。朝霞が退いて雲1つない空。ハクレンの白・レンギョウの黄色に変る桜の時が来た。 


春分の日

2008年03月20日 | Weblog

 

 3月16日 饅頭屋の窓に礼状君子蘭
 3月17日 職友を野辺送りする彼岸入
 3月18日 自転車をしっかり漕いで卒業子
 3月19日 呑助の端折る総会梅祭り
 3月20日 古碁盤寿陵同士の彼岸かな
 

 終日雨の春分の日。予定の寿陵(自分の墓)掃除はやめて同じ仲間と囲碁の約束をした。彼岸の入り日は、かって職場の戦士で草花会仲間の告別式だった。閉店しても、古びた看板と挨拶状の和菓子屋の窓に蕾の君子蘭。例年の現象だが今頃になると自転車を一生懸命に習う子がいる。中学生になると自転車通学になる6年生女子に多い。卒業と終業式の季節だ。


春雨

2008年03月15日 | Weblog

 

 3月11日 はなしつつほつれ毛なほす雛納
 3月12日 観梅や牛糞堆肥匂ふ町
 3月13日 親の衣を風に脱がせてチューリップ
 3月14日 げんげ田の現るるや始動する耕機
 3月15日 春雨の中継したるシャトル便

 活躍する宇宙飛行士土井高雄さん。スペースシャトルから「日本の部屋」を宇宙ステーションにドッキング成功。緻密にしてスケール大である。三浦雄一郎さんは、エベレストへ最高齢者登頂記録挑戦の発表。心房細動の手術をしてまでの75歳に脱帽する。方や続く国会の空回と花粉警報。夜中にやんだ雨に観梅と、菜園の土壌準備の週末となった。  


春本番

2008年03月10日 | Weblog

 

 3月6日 飛び込んでかげらふ人となりにけり
 3月7日 本当の春そこそこに樹皮の紅
 3月8日 雪柳翡翠色して幼かな
 3月9日 バス停に麦踏むしぐさ老農婦
 3月10日 自転車の荷籠前後に金盞花

 麗かな日が続く。今日の一雨で、本当の春が落ちつくのかな? 名古屋女子国際マラソンでは、21歳で初挑戦の中村が優勝。満を持していたQちゃんは五輪選考から消えたが頑張りを賞賛したい。ボクシングでは、内藤が勝ち、春場所では白鵬が存在感を示した。J-1が開幕し、雪柳は、薄緑の蕾を装う。街に野山に春が溢れだした。


啓蟄

2008年03月05日 | Weblog

 

 3月1日 外す間はテレビに向ける内裏雛
 3月2日 雛あられつまんでは足す下戸夫婦
 3月3日 食材の数をクイズに雛の宴
 3月4日 春の風邪あてにできない二三人
 3月5日 啓蟄や杖を持たずに来し知人

 冬型の寒さに戻った今日は啓蟄の日。”這い出した虫も出直しでしょう”と、週末までの寒戻りを告げてた予報士。 簡素な内裏雛だけの雛飾りになって10年余が経つ。今年も散らし寿司の二人だけの雛の宴だった。散らし寿司の食材数をクイズに出す妻。”椎茸・人参・蓮・穴子・三つ葉・海老・...? 近頃迄、杖に頼っていた知人が見違える快復振りだ。リハビリの努力を称える。