捨てし傘帰りに拾ふ時雨かな
11月30日。。今どきの天候は変わりやすい。折角の紅葉狩り地に到着すると予想しなかった突然の雨にあう。土産店で200円ほどのビニール傘を並んで買い求めて見学を始めると突然の青空に戻り邪魔者の傘を捨てる。ところが時間の定められているバスまでの帰り道に再びの雨になり慌てさっき捨てた傘を運よく取り戻す。騙されやすい「時雨」の時期である。
捨てし傘帰りに拾ふ時雨かな
11月30日。。今どきの天候は変わりやすい。折角の紅葉狩り地に到着すると予想しなかった突然の雨にあう。土産店で200円ほどのビニール傘を並んで買い求めて見学を始めると突然の青空に戻り邪魔者の傘を捨てる。ところが時間の定められているバスまでの帰り道に再びの雨になり慌てさっき捨てた傘を運よく取り戻す。騙されやすい「時雨」の時期である。
冬の蚊の命果つまで追う血臭
11月29日。ー
。未だ6千世帯の停電が残る北海道の雪害。当地は気圧配置の関係で昨日に比べ5℃以上高い小春日になった。地域の月例グラウンドゴルフ例会には八十路のほとんども加えた40人超の参加者だった。隣接の小学校では郊外一周のマラソン大会があり大勢の父兄が応援に来ていた。事後の父兄会の参加率増加の企画と話す会員がいた。Gゴルフの会員で自治会役員の一人言は”あれの半分でも町内会行事に参加してくれれば良いな…”だった。
青空に実のみ残して濃かり柿
11月28日。。北海道は今冬1番の暴風雪で送電鉄塔が倒壊して5万余世帯が停電し復旧に3日を要すらしい。この寒気に東北を得て隣県の山々にも初雪をもたらした。風に体感寒度も下がり厚目のセーターに替える。インフルエンザの予防注射を受ける前に計る体温計が、驚く程改良された。問診最中にカード状の計器をおでこに近づけた瞬間に体温が測定される代物だった。乾燥が進み外出後のうがいと火の用心に気を配るこの頃。
義母の忌や枝折戸横の秋冥菊
11月27日。義母の27回忌が近づくときっと庭先の秋冥菊(シュウメイギク)が咲だし教えてくれる。妻の実家の裏口の小口の門の横には柘榴があり下には秋冥菊が咲いていた。そんな為か妻は厚ものの大輪の仕立て菊よりこれが好きなようだ。
塀越しに凛と見おろす寒薔薇
11月26日。ー
。”小春日和は3日もつことはまれ”の如く曇天からやがて降雨うの空模様。今頃道行く人の丸木背中を延ばすものに冬の薔薇がある。思はず背筋を伸ばす冷たさが魅力である。
「地平線」編みし遺庭や花八手
11月25日。。3連休の最終日。賀状書きの目疲れを癒しつ近所を散歩する。近所の短歌を編纂しておらた故人の遺庭の花八手の花が盛りだった。しばらくお参りしていなかったので足を延ばし「地平線」の墓碑のお墓の草を引き合掌して戻った。俳句作りを動機づけて頂いた故人へのお礼の年中行事である。
復興を夢見る老いや湯婆(たんぽ)抱く
11月24日。。東日本大震災の昨年の冬以降に節電で使い出した湯たんぽ。昨年は私だけだったが今冬からは老妻も使い出した。私のは昔の平凡な金属製だが、妻のは樹脂製の改良型である。沸かした湯を注ぎ直立させて布団に入れて置き、寝るときは横倒しにする。熱効率・安全・値段も勝っている。老人にできる復興の1つと大げさな宣伝の最中である。
古軍手捨てて勤労感謝の日
11月23日。。「勤労感謝の日」。今日から3連休なのに小春の昨日が様変わりして曇天から雨になり、最高気温が10℃以下の天気になりそうだ。それでも公園の子らは球音を響かせ、葱畑には土寄せの人影が見える。長期予報では今冬は、東日本は寒く東北は暖かになりそうだ。
世辞一つ残しゆく友紅葉傘
11月22日。”いいふうふ”の今日は今が働き盛り・熟女盛りの次女の誕生日。祝いのメールに大輪の菊を添える。荒れ庭に彩りをそえるのは小菊と、楓を傘型に整形し続けて来た紅葉である。10余年を経てやっと仲間の口はしにのる程の形になった。あと3・4日で枝傘になった時のⅠ鋏が1年後を左右する。
畑中に錆びつくポンプ冬ざるる
11月21日。。初霜や初氷が身近に起こり気が付けば10日を余さず12月になる。慌てて年賀状を真面目に作り始める。喪中葉書を見ながら住所録に○×のマークをつける。傘寿の始めを謳歌しながらも胸中には住所録もぼつぼつもエンディングノートの思いが走る。絵柄を決定したころには昼餉の時間になっていた。