晴天の駆け込み多き七五三
せいてんの かけこみおほき しちごさん
11月も今日が最後。真昼には晴れ渡った神社まで散歩する。そこには思いがけ無い程の七五三祝いの家族がいた。七五三は11月中にしておくものらしい。多忙な家族に幸多かれと傍で祝う。
三の酉愚痴零し合ふ三姉妹
さんのとり ぐちこぼしあふ さんしまい
今日は11月に三回ある最後の三の酉の日。東京育ちだった妻を長女とする三姉妹。加齢と共に年末頃は、体調等を案じ合う電話交歓が多い。男兄弟には無い羨ましい姉妹関係である。
誰彼の殺意露はに冬薔薇
たれかれの さついあらわに ふゆそうび
朝方の外気は5℃程、湿度は20%と当地。薔薇マニアの庭が変化しだした。剪定したり落葉を敷き込んだり。。そんな中に真っ赤な2.3輪を見つける。一入寒い朝方には殺意さえ覚える。
石蕗の花国産衛星売れはじむ
つわのはな こくさんえいせい うれはじむ
破天荒を思わす昨日の列島の天気が今朝は一変。5℃ながら無風の碧空下で月末コンペが出来た。傍らの石蕗の花を見ながらカナダから受注した初の国産商業衛星の打上げ成功が話題になった。
冬の雨置いてけ堀の登校児
ふゆのあめ おいてけぼりの とうこうじ
日本列島急変の冷雨雪。北海道の観光名所の「美瑛の里」は氷点下20℃で60年ぶりの積雪。早速見舞いのメールをす。元気無しの登校児を見送る。長期的には「暖冬」の気象庁。
癌予後が勝ちしコンペや帰り花
がんよごが かちしコンペや 帰り花
月末になって所属の3つのGゴルフクラブのコンペが続いている。午后から明日にかけての雨予報の今朝、癌手術後久し振りに参加した仲間が優勝した今日だった。近くの公園には桜が咲いていた。
ママの手を払ひて拾ふ藪椿
ママのてを はらひてひろふ やぶつばき
下戸にはつらい忘年会案内が来始めた。最近は加齢と共に酒量が減る男性仲間より一人暮らしになった女性が会を実質的に仕切るから断りにくい。後をも引かぬ昼飯会は楽しみだ。
散水器しまひ勤労感謝の日
さんすいき しまひきんろう かんしゃのひ
今日は昔の「新嘗祭」が変わっての「勤労感謝の日」。先ずは曇天の冬空に国旗をあげる。働き癖の消えない昭和1桁は加齢してもセカセカと落ち着かない。散水器を片付け、穴あきの軍手を捨てておく。
紅葉降る中の公園掃除かな
もみじふる なかのこうえん そうじかな
地域内の公園清掃は手空き者総動員で進行した。雨で1週間分増え、更に清掃中も降り続いた落葉の量は予想以上。途中で収納袋も追加。アフリカにも飛び火したテロもあり平和の有難さを痛感した。
膳立ても手抜かぬ庭師松手入れ
ぜんだても てぬかぬにわし まつていれ
11月も下旬になって松の剪定をする家が多い。暖冬気味とはいえ脚立と命綱に身を預けつ根気よく形を整える姿に感服する。千秋楽を控えた昨晩。北の湖理事長の急逝の悲報。”ナムゥー”。