天空や足掻き止めたる蝉ひとつ
短命を終えた蝉は腹を上にして転がりながら地に戻る。中には蜘蛛の井に捕まって早死にする不運のもある。風に吹かれながらも腹部を大地に向けたのを見るといとど哀れである。
凌霄花(のうぜん)の枝垂れば通ふ登校児
天空を目指して伸び止まった凌霄花は止まらぬ勢いを地上に求めて垂れ下がる。艶ある燈赤色の大花は人目を引く。子供に人気だ。1列の登校児が傘をふり揚げながら過ぎ去った。
プログラム熟(こな)してからの夏祭り
新古旧団地合同のお祭りがあった。酷暑の中、7時に祭行事を滞りなく済ませた役員諸氏に感謝あるのみ。企業指向の住宅地跡は古団地と新団地に変貌。住民意識は多様化を爆進中。踊りの輪も閑散。企画の革新も必要か? 慰労会で祭り気分に浸る役員諸氏であろう。