84才男の明日を生きる挑戦記

84才直後、片手に余る持病の中の除癌は目下経過監視中。
4年後は米寿で五輪。酉年を期に臆せず気張らずの余生で在りたい。

9月尽

2007年09月30日 | Weblog

 

 9月26日 母親の性がむきだし石榴の実
 9月27日 妻呼んで二人の月となりにけり
 9月28日 浮雲を捉へ損なふ いぼむしり
 9月29日 置き去りの風鈴なかす鉦叩
 9月30日 夏花の嫌々をする9月尽 

 月が逝く。一昨日の真夏日には驚いたが、昨日今日の冷雨に、五官は確実に秋に切替わった。石榴に子沢山の母親になる女の本性を感じる。27日は曇間の束の間の満月を妻と拝んだ。カマキリがゆっくり流れつく浮雲を待ち伏せしていた? 風鈴もしまってあげよう!
隣から頂いた、雨で甦った夏花を早速活けておく。


秋分の日

2007年09月25日 | Weblog

 

 9月21日 もろこしの枯れて影ひく幾何模様
 9月22日 芋虫の空まで続く磴を往く
 9月23日 雨一夜節目つきたる秋分の日
 9月24日 大黒の彫り深まれり萩の風
 9月25日 赤愛ずや白も耀く曼珠沙華

 今日は「十五夜」。気象予報によると”午後から晴天、中秋の名月間違い無し”である。「暑さ寒さも彼岸まで」 あの酷暑は幻覚だったのか!? 身近な人間界も懸案の節目がついたようだ。安倍さんから福田さんへの政権移行、朝青龍不在の秋場所で一人横綱白鵬の優勝など。立ち枯れた玉蜀黍の残骸が描く幾何模様のオブジェ。芋虫が天まで続く杜の石段を這い上がる。大黒天に萩の風。赤・銀の色鮮やかな彼岸花。”本当の秋だ” 


秋の彼岸入り

2007年09月20日 | Weblog

 

 9月16日 運動会終えて絆のボール蹴る
 9月17日 五月蝿いと怒鳴りたくなる残暑かな
 9月18日 電線に離別の音符帰燕かな
 9月19日 偶さかの雨を彩る秋海棠
 9月20日 秋彼岸畑に残る壊れ井戸

 9月17日;猛暑日、19日;1日の涼秋。”今日から真夏日が暫く居座る”との予報。誰彼も誰彼に”いい加減にしてくれ”と怒鳴りたいこの頃。上旬に電線でポーズをとってくれた燕があれから見えなくなった。昨日は、34歳で逝った正岡子規の100余回目の忌日。「痰1斗糸瓜の水も間に合わず」「秋の蚊のよろよろときて人を刺す」「柿食えば鐘が...。」などの名句を諳んじる。
今日は秋の彼岸入り。 
 


首相の辞任劇

2007年09月15日 | Weblog

 

 9月11日 鈴虫に煮干の支援テロ止まず
 9月12日 秋空や首相突如の辞任劇
 9月13日 佇まい直して秋の猿滑り
 9月14日 一輪に揺れる地球や秋桜
 9月15日 自立子の観に来て欲しい運動会

 今日は地域の小学校の運動会。朝方の校庭は万国旗の下に黙して児等を待つ。予報は”厳しい残暑の戻り。降水率ゼロ”おかしな自然や人の世が続く。11日は、6周年の米同時無差別テロ。12日は安部首相の突飛な?辞任。猛暑・真夏日で参ってしまった公園の百日紅は今が盛りである。一輪のコスモスを見詰ていると地球が揺れる。八時半開会でファンファーレに出る外孫から電話があった。澄み切った青空は未だ未だらしい  


白露

2007年09月10日 | Weblog

 

 9月 5日 来日の友に御愛想秋の風
 9月 6日 按摩券黄ばます5年敬老日
 9月 7日 雨颱に首都6県の河が起つ
 9月 8日 暫くと電気ポットに言ふ白露
 9月 9日 宣誓は四郎のごとく天高く
 9月10日 昭和子の昼キリギリス夜はコホロギ

 今朝6時、26℃・85%の台所、曇天。8日は「白露」だったが猛暑復活の気配が続く。秋の日本に、一時帰国した友は嘆く。関東を直撃した9号台風は北海に抜ける途上で農作物に多害をもたらした。敬老の日の、市の記念の1つのマッサージ券。按摩が苦手の私は、毎年黄ばませてしまう。昨日は年1度の分館対抗のグラウンドゴルフ大会に連勝。選手宣誓に指名されたので、天草四郎の立像に倣って役目を果たした。近年、キリギリスはおとぎ話の中に住み着いたようだ。 


初秋の旅

2007年09月04日 | Weblog

 

 8月30日 鱗雲一期一会の縁(えにし)乗せ
 8月31日 往く夏に尖って隠る普賢岳
 9月 1日 無花果を食みつつ望む九十九島
 9月 2日 雷鳴や伊万里の窯の開け閉てり
 9月 3日 菊纏ひ歌人逝きけり地平線墓碑
 9月 4日 温(ぬく)き茶に替わる初秋で
                ありにけり
 

 8月29日から9月2日未明に架けた「天草・平戸・九十九島と瀬戸内海クルーズ夫婦ふたり旅」だった。数え年76歳の亡母25回忌と9月3日に75歳になる己に一区切りする旅。亡母と同じ持病。主治医から監視人の妻同行を条件に許された旅。奇しくも旅行の間に隣組の尊敬していた歌人が奥方の待つ「地平線の墓」に逝かれた。一刻後の出来事に任せる日々の続きである。