84才男の明日を生きる挑戦記

84才直後、片手に余る持病の中の除癌は目下経過監視中。
4年後は米寿で五輪。酉年を期に臆せず気張らずの余生で在りたい。

総選挙

2009年08月31日 | Weblog

 

  8月26日 かなかなや男ばかりの寄席帰り
  8月27日 調子よかペースメーカー酔芙蓉
  8月28日 暮れなずむ頃のスーパー白粉花
  8月29日 ちょい悪の載り合ふ車秋野菜
  8月30日 夏帽を脱ぎて一票投じけり
  8月31日 為政者を替へたる国や夏尽きる

  ”政権交代”の民意が下された。現政権への鬱積した失望感と変化を求めた、凄まじい世論のうねりだった。民主党が、単独過半数をはるかに超えた308議席を確保し、自民は119議席と54年ぶりの第一党惨敗。だが、変えたかった民意は期待と不安で一杯。”一度やらせてみよう”が本音なんだ。後期高齢者に配慮薄きマニフェストを読み直す。投票を済ませてよったスーパーの規格外野菜は既に売り切れていた。「落ちゼミの子孫に投ず我が一票」 折りしも台風11号が午後の関東地方を直撃する予報だ。


赤とんぼ

2009年08月25日 | Weblog

 

  8月21日 子ら散りて蜻蛉の庭となりにけり
  8月22日 秋祭りしまいを待たぬ豪雨かな
  8月23日 帰任令受けにし夜や天の川
  8月24日 サンダルのがた減りしたる残暑かな
  
8月25日 身の丈のひいふうみいよ法師蝉

 今秋には異例な程の今朝の冷え。明け方は夢うつつの中で足元の布団を足首で手繰り寄せていた。楽しんだ全国高校野球が終わった。9回裏での1点差までの攻防が印象に残る。優勝は、43年ぶり7回目の名門校、中京大中京。準優勝は、新潟県で初めて準決勝進出を果たした、日本文理高。山間地関川中学校出のバッテリーの健闘を称えたい。トンボが視界に溢れるこの頃である。気温上がりを待つ蝉はまだ黙りこくっている。 


初秋の空

2009年08月20日 | Weblog

 

  8月16日 信号は赤から青へ秋の雲
  8月17日 残暑かな今が盛りの胡麻の花
  8月18日 登りても叱らぬ獣医さるすべり
  8月19日 別府沼一足早き萩の風
  8月20日 天を突く応援団長とうもろこし

 連日の真夏日と熱帯夜が続く。それでも日中と朝晩の寒暖差と、そこそこの湿度に忍び寄る秋を感じる。入道雲から秋雲への移行が始まっている。残暑厳しい中で、新型インフルが予想外に全国に蔓延し始めた。列島の場所をも年齢も選ばずだ。死者は3人。油断すると今日はわが身である。18日に公示された総選挙は、民攻・自防の気配。当面の関心ごとではある。


終戦記念日

2009年08月15日 | Weblog

 

  8月11日 ないが来てタイフーンを忘れけり
  8月12日 盆休み17年の寿陵研ぐ
  8月13日 夕焼けや裏富士みえる里の墓
  8月14日 喜寿男の自画自賛や秋団扇
  8月15日 忘却の外でありけり敗戦忌

 今日は64年目の終戦記念日。昨日と同じ猛暑日を予想した空は薄曇り。記憶喪失症を自認する昨今ではあるが、あの年あの日はすぐさまに甦る。11才だった。県立中の1年生の必携品の一つはゲートルだった。市の空襲、新旧友の爆死、跡片付け、泣いて聞いた勅語etc。今日は盆明け。高速道のUターンラッシュ開始日。駿河湾地震(ない)で寸断した箇所も今日中に快復しそうだ。そんな今日の私奴は、全米ゴルフ選手権出場の石川選手の予選通過が関心ごと。あーァー!
 


原爆忌

2009年08月10日 | Weblog

 

  8月6日 持つ国の長(おさ)動きだす原爆忌
  8月7日 トビウオの初七日祈る今朝の秋
  8月8日 畑中に壊れしポンプ夏惜しむ
  8月9日 幾たびも雨を尋ねし花火の夜
  8月10日 朝顔の四角い鉢に四角かな

 熱帯低気圧が9号台風に変った影響もあり、昨日来の関東地方は激しい雨が今朝に続いている。6日の広島に続き、昨9日、長崎は64回目の原爆忌を営んだ。核兵器廃絶を公約して当選したオバマ米大統領の言動に世界が動きだした。田上長崎市長は「核なき世界への道を共に歩もう」と期待をこめた平和宣言をした。7日は「立秋」だった。自然も人も異常現象続き。今日はパソコン仲間と自作のうちわコンテストを兼ねた暑気払い行事日である。ノリピーの麻薬逮捕事件が侘しい。


蝉の穴

2009年08月05日 | Weblog

 

  8月1日 蜘蛛の囲の獲物大きく壊れけり
  8月2日 初飛翔待たす雨日や揚羽蝶
  8月3日 山かがしへっぴり腰の接写かな
  8月4日 ブラジルの友と交信蝉の穴
  8月5日 道端でヌード始めるかたつむり
 

 もう一つからっとしない8月の出だしである。2日の市の花火大会が延期になった。それでも3・4に続き今日も真夏日予報の蒸し暑い曇天。又、南海には8号台風の蔭がある。今頃は、夏の虫の生態にカメラが向く。その気になると、短時間で収穫が多い。8月2日、古橋広之進さんが公用先のローマで突然逝去された。谷川の水を引き込んだプールで夏を過ごしたクラスメートには、殊更悲しい悲報だった。「フジヤマのトビウオ」が山峡に来たのは10代の頃だった。3つ違いの偉人の冥福を心から祈る次第である。