自由とは対象を自ら生み出さなくてはならない人間は欲望によって様々な苦しみをつくりだす。
それにもかかわらず、欲望を満たそうとする。この自己満足しか生きている理由はない。
人生は苦しみの連続である。
人間は矛盾に満ちた欲深い存在だ。
だから人生とは哀しいのだ。しかし、この欲望は否定されるものではない。
人間の本性であるものから逃げてはならない。
人間の本性から自分自身が逃げれば逃げるほど、
何ものかに拘束され、不自由になる。
「俺は自由になりたい」と逃げることほど愚かなことはない。
自由とは生きる苦しみ、苦悩から逃亡することではなく、
むしろ苦悩に満ちた自分自身を受け入れ、
この「苦しみ」をどう解するかという原点に深く関わっている。
自由を獲得したいならば逸脱してはならない。