ナベブログ

クルマ好きな元同人絵描き
わたなべやすおのブログです。
(現在は同人活動は無期限休止中です)

鉄道の思い出

2008年10月14日 20時51分45秒 | 鉄道話

今日は鉄道の日。
私の鉄道での思い出に残った事柄を書いてみようかと思います。

何より忘れられないのは”原体験”ですね。
幼少の頃、本当に幼少の頃ですが、静岡駅(と思われる)で
夕闇の中で初めて見た新幹線に驚愕した記憶があります。
親が言うには、絵本で気に入っていた新幹線をわざわざ見せに
行った時のことだそうです。
通過の際にそうでなくても大きな音がするのに
ちょうどその時の列車が思いきり大きな音で警笛を鳴らしたので
私はびっくりしてわんわん泣いたそうです。
でもその時に見た新幹線のヘッドライトとパンタグラフの閃光、
そして生まれて初めて聞いた”空気を引き裂く音”は
今でもはっきり覚えているのですよね…。

新幹線絡みで挙げるなら、ビュッフェでしょうか。
子供の頃の私の一年で最大のお楽しみは、夏休みに母方の親戚の家に
遊びに行く際に新幹線に乗れることだったのです。
子供の頃の私にとっての”ヒーロー”は新幹線でした。
(そのせいであらゆるヒーローものに全く興味が無かったくらいです)
それに乗って、当時偏食だった私が安心して食べられるサンドイッチを
車販で買って食べることが最高の楽しみでした。
でもある時、車内販売の方でサンドイッチを切らしていたことがありました。
その際に「ビュッフェまで行っていただければすぐに用意できる」と言われ
子供の私一人でビュッフェまで”お買い物”に行ったのです。
そこには白い背高帽をかぶったコックさんがいて、注文をしたら
にっこりと注文を受け、あっという間にサンドイッチをこしらえてくれました。
四角いパンをすぱすぱっとスライスして、耳を取り
大きなバターナイフでバターをすべる様に塗ってゆく…。
あの手さばきの速さには驚いた…。
自席に戻ってサンドイッチを食べましたが、手際よく丁寧に作ってくれた
サンドイッチの包みを席に戻って解く時に、不思議な気持ちになりました。
今なら感嘆と敬意と言えるのですが…。
最後の頃の新幹線のビュッフェは合理化で営業休止。
誰もいない厨房にさびしい思いをしましたが、コックさんのいた頃の
厨房の風景は今でも忘れがたいものがあります。


あと挙げるとすれば、大井川鐵道のSLでしょうか。
やはり幼少の頃、親が乗せに連れて行ってくれたのです。
当時はSLブーム。切符を取るのは大変だったそうです。
当時も今もトンネルに入る前は注意の放送が流れます。
今は亡き祖父が「煙が入るから」と大騒ぎしながら窓を閉めたのを
覚えています。
その道中見た大井川を渡る景色を特によく覚えていました。

そしてその17年後に大井川鐵道を再び訪ねました。
当時の私は就職したて。初めての旅行に思い出の大井川鐵道を
選んで行ったのでした。
往路は普通列車で途中下車をしながら千頭まで。
途中の神尾駅でSL急行を見送って、のんびり千頭まで。
車窓からは、幼少の記憶と重なる景色を見つけることもできました。
帰路はSL急行、機関車はC11 227でした。

旅行後に、幼少の頃撮った写真を親に見せてもらいました。
機関車をバックに家族皆で撮った写真です。
機関車のナンバーは「C11 227」でした。
20年近く、来る日も来る日もあの場所を走っていたのですね。
そう思うと非常に感慨深いものがありました。

きっと私だけでなく、そういう感慨を抱いた人は多いでしょう。
親子2代、もしくは3代で、同じSLに縁がある人もいるでしょう。
鉄道ロマンとは、そういうものなのかと思います。

他にも挙げようと思えばいろいろ思い出はあります。
1週間かけてたどった北海道たらいまわしの旅や
友人と一緒に行った山陰線普通列車乗り通しの旅。
一都六県大回りの旅など、いろいろです。


鉄道にもいろいろな変化がありましたし、これからも時代と共に
変化をし続けていくのだろうと思います。
願うならば、お客様を運ぶだけではなく、これからもいろんな人の
思い出や夢も載せて走り続けていってほしいものです…。

 
★Yellow Comet Web → http://www.sea.sannet.ne.jp/yellow_comet_ap1/

コメント
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