台湾第3の都市、台中市は平均気温が23℃、年間を通して温暖な気候で、雨も少なく、緑も多いことから、台湾で最も住みやすい都市といわれ、新興住宅地として高級高層マンションが次々建設されている地域になっている。
台中は台湾中部の中心都市で、18世紀初めに大量の漢民族が移住し、都市を形成した。1884年には台湾省府が台中に置かれたようであるが、間もなく台北に移された経緯がある。
その台中市内で観光の見所といえば『宝覚寺』。1928年建立の仏教寺院で、高さ約30メートルほどもある大きな弥勒大仏(布袋様)の像が有名なほか、日本と縁の深い寺です。
弥勒仏とは七福神の布袋さんのことである。この大仏は黄金色で柔和な笑顔をたたえている。高さは約30mで台湾では2番目の大きさだという。
この大仏の耳を触ると幸福が訪れ、へそに触ると「へそくり」が増え金持ちになるという。
しかしながら、何しろ大仏は大きく、その耳やへそに触ることは出来ない。
写真を撮り忘れたが、大仏の近くに楽な姿勢をした小型の弥勒仏が置かれている。大仏の耳やへそを触る代わりに、この弥勒仏の耳やへそを触っても同じ御利益があるといい、この仏は触るために置かれているという。
戦前台湾で亡くなった日本人居留者約1万4000人の遺骨が納められており、大悲講堂には日本の国宝仏像解夢観音(奈良法隆寺)が祭られ、友愛鐘楼には日台友好を祈願し日本から送られた鐘がある。
また、1990年(平成2年)には、台湾出身日本軍人の戦死者3万3千余人の霊を祀る『平和英魂観音亭』と『霊安故郷』と刻んだ慰霊碑が建立された。
この『霊安故郷』という文字は、台湾人として初めて総統になった李登輝氏(当時現職)の揮毫によるものです。毎年春秋2回に渡り、慰霊祭が開かれている。
宝覚寺の本堂(日本式表現であるが)である。本堂といっても日本の寺のような重々しさはない。 台湾や中国の寺や墓の前には象の石像が建っていることが多い。