ここに、ひとつの図を引用する。これは、ビデオ編集時に大きなパワーを要する「エンコード」という作業時の処理時間を表すものである。短時間で処理が完了できるほど、高性能なのである。
このテストで用いられたデータは短時間で計測を終えるためにAVCHD Lite形式の約40MBと極小さなものとなっている。
実際のデータ量は、AVCHD形式で作品5分あたり約1GB(1000MB)と巨大であることに注意が必要である。
(巨大なデータを取り扱う場合には、32bitモードではRAM不足を起こしパソコンのハングアップが頻発する。・・・64bit化とRAMの増強が必須条件である。)
処理速度45秒のマシンで1GBを処理すると、45秒x1GB(1000MB)/40MB/60=18.75分 (18.75/5=3.75倍・・・作品長の3.75倍の処理時間が必要という計算である。・・・AVCHD Lite形式とAVCHD形式では後者がかなり重いはずであるが、一応同じ重さ仮定して計算している・・・これも乱暴な計算である。)
この図によると、2011年モデルでは、45秒で処理できているが、2007年モデルでは約4.5倍、更に、2004年モデルでは約7倍と処理時間が掛かっている。
実際の作業では、仮に2011年モデルでエンコードに1時間かかる作品を作ったとした場合、2004年モデルでは実に7時間かかる勘定になる。このように以前は、寝る前にパソコンに指示しておいて、翌朝目が覚めると出来上がっているというような状態だった。
今回の小生の場合には、図で引用された2011年モデル(おそらく32bitモデル)を挟んで、2009年モデル(64bitモデル)と2012年モデル(64bitモデル)の間での更新なので、図表とは異なる。
それで、下記の様に無理矢理に推測して見た。(こんなやりかたは、専門家なら顔をしかめるのでしょうが・・・。)
2009年製(64bitモデル)の故障した機種はCPUがQuad Core Q9400 (2.66GHz)・スレッド=4、今回購入した機種はCPUがi7-3770 (3.4GHz 、ターボブースト3.9GHz)・スレッド=8(64bitモデル)のものです。単純に、GHzやスレッド数の比率で計算すると、3.4/2.66x8/4=1.28x2=2.56倍の高速化が期待できると、乱暴ですが考えました。
詳しく記録したデータを採っていないので体感的なものですが、2009年製ではハイビジョン映像(フルハイビジョンではない)の1時間物をエンコードするのに作品長の1.5倍くらいの時間が掛かっていたようでした。すなわち、作品長が1時間なら、エンコードが1.5時間という感じでした。
今回購入した機種では、1.5時間/2.56=約35分くらいの勘定になりますが、実際もこの程度だろうと感じています。随分作業が早くなった感があります。
一応大枚をはたいただけの成果があったと満足しています。
(今後心配なのは、GPU の故障です、インターネットで見ると酷使する関係でしょうが、オーバーヒートによる故障がよく見られるようです。心配です。
・・・ただ、最近は省エネ化が進んだようで、以前の古いマシンのように熱風製造機の如く高温の空気をパソコン後部からは排気しなくなっているのが救いですが。)
追記;
先日の台湾旅行の総集編55分物でBlu-ray上で12GBだった。これのレンダリングが20分くらで出来たので、以前が75分くらい掛かったで3倍以上の高速化になっているようです。
カメラの撮影モードをハイビジョンに設定しているため、通常はハイビジョンで撮影しています。これをフルハイビジョンにすると1.3333倍のデータ量となります。この場合パソコンでの処理がどうなるかのテストはまだしていません。
2010年に、古いパソコンをVista 32bitからWin7 64bitにupgradeし、同時にAdobe Premiere Element 10 の64bit版として、ようやくハイビジョン編集がギリギリ可能になったのでした。
今回は、おそらくですが、「ほぼ完全にハイビジョン編集がスムースに進められる」ようになったと思っています。
やれやれですが、「アマチュアとは面白いものというか厄介なもの」というか、あまり楽に編集ができるようになると、編集の面白さが少なくなってきたように思えるのです。