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青年団+第12言語演劇スタジオ
「新・冒険王」
次女と観劇
字幕あり。
日本語 韓国語 英語が飛びかう舞台。
しかも同時多発なセリフもあって
全部を聞き取るのは難しい。
二段ベッドがいくつも並んだ
宿の一室に
次々 人がやってくるわ
話が盛り上がってるわ(笑)。
でも、時々 人が少なくなって
交わされる言葉や間に
ハッとさせられることもあった。
国や立場が違うことで
同じことでも
見方が違ってくるのだなと思った。
会話の中には
国同士の昔の歴史が出てくる。
あまり知らないこと、
知っていても
人と語れるだけのものが
自分には無いなと痛感する。
そんな場を
あまり経験してこなかったし、
これまでの教育の場でも
それは同じだったかもしれない。
戦争、集団殺戮…
災害など世界の重大事件から
記憶に残るサッカーの試合まで
様々な出来事と
その見方の違いについて
色々考えさせられた。
………………
後で次女が話していたのは、
こういう国だよねと
決めつけたらダメやな
ということ。
確かにそう言われてみれば
出てきた人、同じ国の出身でも
随分違っていた。
同じ国の歴史が背景にあっても
考え方は一人一人違っていそう。
それから
冒険王というタイトルから
色々な場所へと
旅する話かと思っていたが、
場面はずっと宿の一室だったので
意外だったようだ。
冒険中のひと休みの場なのかなと。
でもあの部屋の中で
色々な話が飛び交い
知らない世界を垣間見たので、
見ている私にとっては
ひとつの冒険のようでもあった。
同じものの中に居ることは
安全で不安を感じることもない。
けれどあえて 違うものに触れることで
悩むことはあるけれど
ひとつ世界が広がるように思う。
ハラハラするけど冒険は大事かも。
でも最近では、
普通に生きてるだけでも
ハラハラするが多くて(笑)。
ささいなことでも
未知なる事は まだいくらでも
身の回りに転がっているようだ。
次女が印象に残ったのは
外国人の話し方だとか。
私たち日本人は独特の言い回しをする。
セリフの中で、
外国人との違いを感じたようだ。
アルメニア系アメリカ人の
女の人の話し方が
いいなと思ったのだと。
ズバッとした言い方。
率直で、ストレート
ということだろうか。
ちょっと圧倒されたと。
普段、身の回りでは
あんな言い方をしない。
どこか遠回しに言うことが多い。
それがいい時もあるけど
何だかすっきりしない時もあると。
大人もそうだよと同感。
何がいいのか分からないけど
話すにしろ聞くにしろ
うまく使いこなせたらいいな。
そんな話をした。
個人的に心に残った場面は
あの時、どこで何してた?
というくだり。
阪神淡路大震災の話が出てきたから。
口ずさんでいた歌が
それにまつわる歌だと知らず
その話を聞き
涙が止まらなかった。
満月の夕(ゆうべ)という歌。
私はあの時、神戸にいて
空を見ると灰が降っていた。
坂の下の方で燃えた灰が
上まで舞い上がってくるなんて。
あの夜、満月だったのか?
止まらない火の手を気にしつつ
眠りについたことが思い出された。
時が経つのは早いもの。
あの時を振り返り
これからも
まだ知らないことへと
足を進めていかなきゃなと思った。