詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

タンカナンカがココロにはある

2019-03-18 12:41:50 | 千駄記

若書きの一首。

ぼくはラーメン好きというわけではないが
この店のネギ味噌ラーメンをこよなく愛した。
マスターが一人で切り盛りしている
フランチャイズのチェーン店だった。

学校を出てから勤めていた千葉県の大学をやめ
東京に戻った当時から年に何度かのペースで通った。
勤めていた大学の地方にも同じチェーン店があり
学生を連れて何度か入ったことがあったのだ。

懐かしくってなんどか通ううちに馴染みにはなる。
何を話すわけではないが食べっぷりがよかったのだろう。
空いてて広い店だったので茂吉なんぞをもって
食前食後に読んでいたりした。
たまにマスターがいなくて
奥さんが鍋を振ることもあった。
久しぶりにマスターを見かけると
入院してたって。
一生付き合う病気なんですよ
と言っていたが詳しくは聞かなかった。

ぼくより少し年上くらいだったろうか。
お子さんが二人いらして小学生くらいだったし。

その店はトッピングを選ぶことができて
元気なころは「全部乗せ」を頼んだ。
すると「このどんぶりじゃ全部乗らないよ」
と言いつつ、笑い合った。
次に店に行くと専用の大きなどんぶりがあって
何も言わなくたってネギ味噌ラーメンの全部乗せ
が出るようになり、ぼくも店に行くのには
覚悟がいった。

ぼくも昔のように元気じゃなくなって
久しぶりにその店を訪れると
カウンターの奥でマスターは写真となっていた。
奥さんに何も聞けずに店を出たが、
写真が見えるとどうにも悲しくなって
足が遠のいてしまった。

先日久しぶりに店の前を通ると
閉店してしまったようだった。
店に通い出したころ
短歌で生きた証を残そうと必死だったことを思い出す。



橋の始めの物語

2019-03-17 12:19:06 | 千駄記


人類の橋の始めはきみのためにせせらぎの上を渡しし朽木

少年はちょうど一年前に心を奪われた光景を
少女に見せたいと願った。
少年は少女の手を引きもうすぐだ、
もう少しと励ましながら歩いてゆく。
日は少しずつ傾いてゆく。
小さな川に沿って上ってゆくのだが
これから先は小川を渡らなければ上れない。
少女は川に浸かるのを嫌がるし、
何より怖いと泣き出しそうなのである。
おんぶすると言っても恥ずかしがる。
少年は辺りを見回し転がっていた大きな朽木を
えいやぁと抱えてせせらぎの上に渡した。
少女はおそるおそるその上を渡る。
さらに半時間ほど歩いた先で少年は
ほらっと少女に光を指し示す。
夏の夕暮れ微かな緑の光が乱舞している。
羽化したばかりのホタルである。
少女は初めて見るホタルの光を黙って
飽きることなく見つめ続けた。
橋の始めの物語。



工場の3階から見下ろすと見事な春の陽射し。
こんな日に野山に繰り出すとバチが当たりそう
なので「晴詠」3号の発送準備をしていました。
9:00に始めて11:20に終了。宛名シールを貼って
冊子を詰め、封をする作業を繰り返しながら
ウチに届く書物はより一層丁寧に拝読しよう!
と、つくづく思ったことです。
発送名簿から数名を削り数名を増やして
300名弱でした。
どこかにいらっしゃるだろう7名の読者のために。
さて配送をどこにお願いしましょうか。



木や鳥はまこと未来へ向かうのみ

2019-03-16 23:05:32 | 千駄記


木や鳥はまこと未来へ向かうのみふり向いているわれを残して

晴れているのに雨が降るような
天気の一日でした。
短歌教室は一名が体調不良により欠席。
他の皆さんは元気に短歌に親しみました。
楽しい時間を過ごすことが出来て
ありがたいことです。

来月の第三土曜日は杉並区の上荻で行います。
自由題一首、題「空」、テーマ「四月」です。
揮って参加してください。

教室が始まる前、荻窪八幡にお参りしました。
毎月手を合わせていると手を合わせないと落ち着きません。
道中一緒になったO室さんとともに。
O室さんも毎月手を合わすそうです。
教室の投票では自由題とテーマ詠はO室さん一位。
題詠はぼくが一位でどうにか面目を保ちました。
ま、順位は関係ないんですけどね。

帰ってから、掃除洗濯の真似事をして
今日のうたです。
暦の上では春本番。春になると草木も動物も
未来に向かって準備をしているように思えます。
夏には夏の、秋には秋の準備というものが
生き物にはあるでしょう。
立ち止まったり、振り返ったりする生き物は
人間だけではないか。たぶん人間だけだ。
人間だからなのかもしれませんね。
人間だもの。とは書きません。
ここで「にんげん」なんて平仮名で書くような
恥ずかしい真似もしません。

明日は日曜日ですね。
がんばりましょう。
頑張って休みましょう。



赤い海

2019-03-16 09:53:39 | 千駄記



ちょっと冷え込む朝です。

三月も第三土曜日。今日は午後から短歌教室です。
自由題一首、題「助」一首、テーマ「掴む」一首。
事前にプリントした生徒さんの計27首を中心に話をします。
できたての「晴詠」3号と「短歌往来」3月号に掲載された
「歌人回想録 田島邦彦」の写しを配付します。
田島さんが立ち上げた教室ですから。
田島さんを知らない生徒さんも3名いらっしゃいます。
時の流れを思います。

生業も少々忙しく今日は半分くらいが出勤しています。
わが工場の仕事はステンレスの板を切り抜き、折り曲げ
熔接して、磨くが基本です。
さきほど「折り間違えた」と職人が言ってきました
・・材料がお釈迦です。
誰でも間違いはありますけどもね。
さて、生業をもう少々やります。



『実録・現代短歌史 現代短歌を評論する会』(外塚喬)

2019-03-15 08:58:36 | 短歌情報


昨日届いた本を紹介したい。『実録・現代短歌史 現代短歌を評論する会』(外塚喬)である。
月刊「現代短歌」の創刊号から連載されていて、興味深く読んでいたが購読をやめて以降は
読むことはなかった。それにしてもよくもこれだけの資料を残しているものだと感心しながら
読んでいたが、この度一冊にまとめられたのだ。
いまから40年ほど前、片山貞美の呼びかけを原点として始まった十年に亘る「現代短歌を
評論する会」の活動が忠実に再現されている。
私が現代短歌史を考えるときには「俵万智以前か以後か」を分水嶺とするがこの活動は俵万智
以前から以後に亘っている。本書を手にして、最後に書かれている解散に至る経緯から読み、
次に初めから読み始めたのだが、夜更かしは今日の仕事に影響するので、本を閉じた。
つまり未だすべてを読んではいないのだが、本書を読むことは現在の歌壇状況を俯瞰すること
に他ならないと率直に思った。歌壇は結社の集合体であって、結社と総合誌は互助の関係である。
そこを問題とした「現代短歌を評論する会」は実に先鋭的であり、衝撃を受けている。
総合誌紙には歌集歌書の紹介記事があって、ときおり「本書は歌人必読の書である」などと
締めくくられている一文を目にすることがあるが、「タダで貰っておきながらよく言うよ」と、
私なんぞは思っているものであるから、「この『実録・現代短歌史 現代短歌を評論する会』は
問題意識のある歌人必読の書だ」なんて言いはしないが、一体なにが問題なのか?
を歌人それぞれが考えるきっかけになるとだけは言っておきたく思う。
かつて田島邦彦に言われた「批評するんじゃない、批判するんだ」との言葉を思い出している。



(あとがきより)



若書きの一首

2019-03-14 18:00:23 | 千駄記




調味料なき一室に始まりぬ立葵咲く君が肩越し (歌集『解体心書』)
若書きの一首。

川を挟んだ向こう側が町だった
木の橋を何度往復しただろう
春は菜の花 夏には立葵
秋に秋桜、彼岸花が咲く
土手沿いのアパート
18歳で家を出て4都県10か所で
暮らしたわが人生

儚いもんだ。

晴詠3号完成しました。

2019-03-14 12:10:18 | 詩歌探究社「蓮」情報



午前中に到着した「晴詠」3号です。
時間を見ながら発送作業に取り掛かります。
発行日は5月15日付となっておりますが
気にしないでください。
非売品となっておりますが
気にしないでください。
どうしても寄付したいという方は
どうぞご遠慮なく。
私の財布には若干の余裕があります。

ぱらぱらっと捲った感じ
気になる点はありましたが
完成したものは仕方あるまい。

マンガ家の蛭子能収さんから聞いた話です。

昔、連載を二本持っていて、
一本はいわゆるエロ雑誌でもう一本は
競艇の雑誌。
蛭子さんなりにその雑誌に向いたマンガを
描いていたそうです。
あるとき、締切に追われ急いで描き上げ
それぞれの編集部宛に発送して一安心。
と思ったところ、
エロ雑誌に競艇雑誌向けの
競艇雑誌にエロ雑誌向けの
マンガを誤って送ったことに気づいたそうです。
問題があれば編集部から連絡があるだろう
その時に対応すればいいや・・
と思っていたところ
どちらの雑誌からも連絡はなく
普段通りに掲載され、読者からも特に
変った反応はなかったそうです。

つまり、自分が思うほど読まれてない
と、気づいたとのことです。
この話を聞いて、ああ、なるほどと
私も思ったことです。
現代短歌「舟」代表のY田Y美さんから
「自分の短歌の読者は7人くらいと思えばよい」
と聞いたことがあって、ああ、これもなるほどと
思いました。

細かいことは気にすんなってことです。




助走の距離

2019-03-13 16:03:35 | 千駄記

↑ぼくではありません。念のため。

飛べぬまま疲れ果てたりつづまりは助走の距離が長すぎまして

天気が良すぎる一日です。
朝から現場へ出たのですが渋滞に巻き込まれ
1時間半もかかってしまいました。
早めに首都高に乗ったのが失敗でした。
昼過ぎに戻りぼちぼち仕事をしていましたが
ぐわいがわるい。
花粉症と風邪が混じった状態で
つまり具合が悪いのです。

なんもやる気せん。

たまには忙しいのもいいかなと思っていると
これですから生来の怠け者には仕事が似合わねー。

ちなみに助走。
幅跳びの場合は全力疾走です。
高跳びの場合は程よいスピード。
いずれにしても
助走が長すぎると疲れて飛べません。






十月会定例会

2019-03-12 22:39:13 | 短歌情報

十月よほほ笑みたまえわたくしの別れの月と生涯刻む
九月末生まれの蝉があおむけに摑まんとする空よ十月
火の点かぬ線香花火燃やしつつ平成最後の十月終わる


「十月会」は超結社の短歌研究会です。
原則として月に一度の定例会がありまして
今日は年3回刊の「十月会レポート」の合評会でした。

定例会に先立って役員会が開かれるとのことで
16:00に新宿へ行きました。
運営全般についての打ち合わせが
貸会議室であって十月会のこれからについて
意見交換しました。

18:30から定例会です。
十月会レポート149号の合評だったのですが
私は何をやるかも把握してなかったので
手ぶらで参加しました。
会が始まる前にT岡さんが私のところに
おいでになり「晴詠」に対するご寄付を頂きました。
ありがてー!
押切寛子(宇宙風)さんと桜井京子(香蘭)さんによる発表です。
十月会レポートに発表された会員の歌について
批評するわけです。
私のうたは掲げた三首について批評いただきました。

今日はとてつもなく眠いです。
明日は夜明け頃、現場に出発です。


あれから8年ー東日本大震災

2019-03-11 18:12:48 | 詩歌探究社「蓮」情報


あれから8年の今日です。

今日は日差しが暖かい。そして花粉にようやく
私も反応を始めました。調べてみると
2011年(平成23年)3月11日14:46発生とのこと。
記憶なんて曖昧なものです。

あの日は金曜日でした。土日は休みのはずですが
業界は年度末の繁忙期。土日も工場へ出た気がします。

先日NHKのアーカイブスを見ていて
津波と火事の恐ろしさを目の当たりにしました。
あの日の東京は、気温は低めでしたが良く晴れていました。

地震発生のとき私は事務所にいて大事なデータの
入っているパソコンを抑えていました。
妹はすぐに私を置いて逃げ出しました。

地震後、間もなく母から工場に電話があって
「死ぬかと思ったよ」と言っていましたが
それが母の声を聞いた最後となりました。
工場は早仕舞いにしました。
あの日、工場を仕舞った私は大手町へ
クルマで向かいました。どうしても
行かねばならぬ用事があったのです。

公共交通機関がストップしていたせいで大渋滞。
街中ごった返していた記憶です。
家に寄らなかったのは滅茶苦茶になっているだろう
部屋を見るのが怖かったからです。
首都高速は閉鎖されていた気がします。
クルマでも歩く速さでの移動です。

バス停の長い列を見ていると一人の女性が
列を抜け助手席の窓を叩きます。怖いなと思いつつ
窓を下ろすと乗せてくれと言います。
カタコトの日本語を使う中国の方でした。
とにかく駅まで乗せてほしいというのです。

「この調子じゃ大手町駅に何時につくかわからないよ」
と、言ったのですがバスが全然来ないと半泣きです。
ぼくは乗せることにしました。
携帯電話の充電器を貸してやりました。
ホッとしたように中国語でなんやら電話をしていました。
夫婦でマッサージ店を営んでいると言い、
住所と電話番号を渡され、サービスするから
来てくれと言われましたがマッサージ嫌いゆえ
連絡することはありませんでした。

何時間か後に、彼女を駅に降ろすことができて
私も大手町で重要な用事を果たしました。
帰りも大渋滞だろうことは予測できたので、
すっかり疲れた私は朝方まで
霞が関の官庁街の路肩で眠りました。

そんなあの日でした。
それから数週間、数か月不安いっぱいの
日々が続くのでした。



くすぶる。

2019-03-10 11:51:02 | 詩歌探究社「蓮」情報


くすぼりておれば見返すしら鳥の着水するが溺るると見ゆ

三月らしい陽気の日曜日。
明日からの仕事の準備をしようにも
必要な書類を積んだままディーラーにクルマを
預けたものだから手出しは出来ず
遊ぶ道具も積んだまま。

ぼくは今くすぶっていると思った次第です。

「くすぶる」とはそもそもと調べると
くすぶ・るとは「燻る」で幾つか意味があって
「閉じこもって陰気に過ごす」が相応しい。
「くすぼる」とも言うらしい。
「くゆる」は「燻る」で「あれこれ思い悩む」
だそうで、日本人のくせに日本語で知らないことが
多いとは何事かと思ってしまいまする。

リビングにはテーブルが二つあって
そのひとつは震度2程度で書籍、雑誌類がなだれそう
でしたので整理しました。
ああ、あのハガキここにあったと発見したり。
とある歌集批評会の出欠の往復はがき。
返事をしなくてすみません。

おそらく今日片付けたせいで、今後必要な時に
発見できなくなった歌集や雑誌もある筈ですが
それはぼくのきれい好きのせいです。




私にはうたがある

2019-03-09 23:33:26 | 千駄記



鳥ゆけば点列の影追うように手負いの私にはうたがある


昭和の終わりから平成の初期にかけて
地方の単科大学に勤めていた。
それが諸々の事情があってバブル崩壊と共に
今の仕事に就くこととなった。

今日のうたは東京に戻ってきて
今の仕事を始めて間もない頃のもので
三年前に発表した自選100首にも入れたうたである。
短歌は学生時代からやっているが
自分のうたというものは
あたかも一枚の写真のようだと思う。

仕事で、というより会社の経営で、ぶっちゃけ
資金繰りのことで行き詰まり、工場を抜けて
近くの土手沿いを歩いていた時の情景。
ふっと気配がして空を見上げると鳥が
隊列を成して西へと向かっていた。
それを角行のごとくと喩えたり、私を支点としてと
表現したり。
ずいぶんと追い込まれていたってうたを
忘れることはなかったころである。

短歌がなければ生きられないとは思わないが
短歌によって生かされてきたとは思う。


昼めし前。

2019-03-09 13:18:14 | 千駄記



良い陽気の土曜日となりました。

久しぶりに簡単な工事に行ってきました。
野菜の流通倉庫の木製の作業台をステンレスで
覆ってしまうというものです。
かつては木のままでもよかったらしいのですが
近頃は異物混入の問題などで木はダメ
という傾向にあるようです。
これだけ太い角材を使った作業台は
しっかりしていますので、すべてを
ステンレスで作り直すのは勿体ないと
いうことなのでしょう。

こんなに天気が良けりゃどこ行ったって
愉しいだろうなと思いつつ。
週末の朝は下りが混んでいますね。
フツーなら小一時間程度の道のりですが
今朝は小二時間かかりました。

乗り慣れていないちっちゃなクルマで
「晴詠」4号のことなどを企画しながらの
ロンリードライブとなりました。
旅は計画中が面白いなんて言いますけれども
旅行中の方が面白くね?
「晴詠」なんていうちっちゃな冊子でも
作っている最中が面白い。
出稿する頃には見飽きちゃっているわけです。

画像が今日の仕事のひとまずの完成品ですが
このような小さな仕事でも寸法が
間違っていればアウト。
ぴったりに収まりました。ぼくのウデを
わかっていただけたでしょうか。

さて、昼食に出ることにしましょう。




踏んだり蹴ったり?

2019-03-08 14:53:57 | 千駄記


まったく踏んだり蹴ったり・・と言いますが
これ「踏まれたり蹴られたり」が
正しいのではないでしょうか?
昼過ぎに県境の橋を走っていて前後左右と
路面を十分に確認した後、車線変更す。
スピードだっておそらく50キロ以下ですよ。
ばふーんドコドコドコと左後方で鳴り出す。
気にはなるが橋の上で止まるわけにもいかず
どうにか工場に辿り着くとタイヤぺちゃんこ。
今シーズン新調したスタッドレスが。
夕方から都内で用事があるのにえらいこっちゃ。
ディーラーに電話するとJAFで運ばせろという。
JAFに連絡するにもカードどうしたっけ?
そうだ!ここでスマホのJAFデジタル会員証が
役に立つ。呼ぶ→電話する・・と選択すると
電話がかかるんだから便利便利。
かくかくしかじか説明すると運んでくれるという。
しかも無料ですって。みなさんJAFに加入しなさい!
25分ほど待ってくれという。丁寧な方だな。
待ちますとも。それに引き換えディーラーの
冷たいこと。昔の担当者だったら自ら動いて
どうにかしてくれたもんだが、時代が変わったのね。
そうそう、明日は早朝から現場工事。
クルマはどうなる?
トラックは職人が乗って行くし。
もうN産はやめてLクサスでも買いに行くかな。
「じゃぁ、これ」って指差して
乗って帰れるものでしょうか。
Tヨタに聞いてみます。
って、妹の話じゃ今年は八方塞がりから脱して
サイコーの年になるはずだったのに
まったく踏まれたり蹴られたりだよ。

おしまい。

鳥は月へ帰る

2019-03-07 23:14:15 | 鳥紀行



18世紀の初期に英国で発行されたものの本には
「鳥の渡り」について次のように解説されている。

鳥は寒い地球上の冬を避けて月世界へ飛んで行き
暖かくなると地球に帰って来る。
月への旅行には60日を要する。
鳥は地球から月のかかっている空へ向かって
飛び立って行く。大空では地球の表面から
立ち上る水蒸気の流れを利用して一直線に
月へ向かう。

神秘的というより浪漫チックな考えだ。
月面をかすめて飛んで行く一群の鳥を見て
考えついたのだろう。
この本に書かれているのは日本で呼ぶところの
夏鳥である。
白鳥や鶴、雁などと入れ替わりに
やって来る鳥たちだ。

まもなく冬鳥は日本を離れる。
月まで飛んで行くわけではないのは明らかだが
海の上を思い思いに飛んでゆくとは知識では
わかっていてもとても信じられない。

わかってはいるけれども
信じられないことは多々ある。