前記事(”お花”について考える①)の続きで、本題の「アボカドの花は1つの花が時間帯によって雌花になったり雄花になったりする」という謎について考察します。私が植えたのはコープで買ったアボカドの種。
●アボカドの品種
なんと1,000種以上もあるらしいのよ!主にはハス種(Hass)、フェルテ種(Fuerte)、ベーコン種(Becon)などがあります。日本に輸入される生アボカドはハス種だけなので、うちのお庭のアボちゃんもめでたくハス種に認定。 パチパチ~
●アボカドの花
白く小さな花がかたまって咲く。雄花と雌花があると聞いていたのに、驚くことに実は両性花なんですって。両性花であることが超重要ポイントで、試験に出ます!両性花につき理論的には自家結実できるけど、実際はほぼ不可能。なぜならアボカドは雌雄異熟花だからです。さぁ、勘の鋭い方はもうアボカドの花の謎が解けたのではないですか~?
●雌雄異熟花
アボカドはメシベもオシベもある両性花なのに、なぜか蜂などの虫に花粉を運んでもらわねばなりません。なぜならメシベとオシベの成熟する時が違う雌雄異熟花だから。アボカドは成熟のタイミングから見て、AタイプとBタイプの2種類あって、
・Aタイプ・・・・・開花初日の午前中にメシベが成熟するけど、オシベは未成熟。だから別のアボカドの花粉が必要で、それを虫に運んでもらわないと困っちゃうらしいの。その後、花は一旦閉じて2日目午後に再開花。その時はオシベが成熟し、別のアボカドのために花粉を放出。これではメシベ・オシベお互いの存在が無意味なんじゃ?何のための両性花やねん?
・Bタイプ・・・・・開花初日の午後にメシベが成熟して受粉。やはり一旦閉じる。そして2日目の午前中に再開花し、今度はオシベが成熟して花粉を放出。
うちのアボちゃんはハス種だからAタイプ。なんかさ~、Aタイプは再開花まで丸一日以上もあるゆったりスケジュールなのに、Bタイプだと花の開閉の間隔が短くてメチャしんどいやん!
ということで、私が不思議で不思議でたまらなかった謎、「夜のうちに雌花が雄花に形状を変える」 という謎が解けました。実際は形状自体を変えるわけではなかった。雌の機能、雄の機能を発揮する時間帯がズレているから、その時はその性別で扱うってことだったのよね。知らなかったわぁ。みんな、知ってた?え?知ってたん?なんだ、知ってたのかぁ~。そして、ウチのアボちゃんがいくら元気でスクスクと言っても単独では結実しないことも判明しました。かと言って、この狭いお庭にタイプBをもう1本植えるスペースはない。
そこで残念なアボちゃんに朗報。自家受粉させる裏技があるらしい。
①まず雄花の機能になった時に、花粉が入っている葯(やく)を摘み取る。
②それを冷蔵庫で保存する。
③雌花の機能になっている花にその花粉で受粉させる。晴れた日に行うのが良い。
筆を使ってもいいし、葯を直接メシベに接触させてもいいそう。でもごめんね、アボちゃん。私はしないわ。アボカド、またコープで買えるし!
そんなアボちゃん、先日まではひたすらまっすぐ上に伸びてたけど、昨日見たらてっぺんが枝分かれしてるじゃないの。
さてはその位置から左右へ張り出し、巨木になるつもりだな!
背丈を短くするため、幹の真ん中あたりをノコギリでばっさり切断しても大丈夫かな?枯れないかな?雄花・雌花の問題よりこっちの方がよっぽど切実。誰か助けて~。