夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

引き続き Nikon F のファインダー整備

2021-03-17 10:28:11 | Weblog
古い F でお決まりらしいペンタプリズムの腐食は画面の下隅なので我慢することにしました。

ネットで調べたらアイレベルファインダーはワンタッチで取り外しができるんですね。
前からこのボタンは何?と思っていましたがこれを奥まで押すと


ペンタプリズムユニットが取れました。

もっと早く知っていればねえ。

あのボタンを押すとロックが外れる仕掛けです。ピントグラスもフリーになって外れるので入念にクリーニングしようかな。


さてと、前に誰かがいじった名残りでビスとワッシャーが足りない件をなんとかしないと。
これはファインダーの接眼レンズを固定するステーの取り付けビス。一本は締め過ぎで頭が取れていたのでやりくりして確保。
頭の黒化処理が剥げていたので例によってライターで暖めて食用油に漬けて黒くしました。


ここに入れるビスです。元は頭の薄い平小ですが皿でもいいや。


ペンタプリズムのカバーを取り付けるビスはネジ箱を必死で探したら使えるのがちょうど4本見つかりました。
赤〇がそれ。紛失しないよう仮に入れておきます。プラスねじですがピッチは同じです。

黄色の〇はプリズムを押さえる金具用。緑は接眼レンズ固定用。

次は足りないワッシャーです。
色々考えているうちに頭の上に豆電球が点きました。ジャンク箱にラグ端子板があったはず。

これを加工すればもっともらしいのが作れそうです。

穴が小さいので目打ちでちょっとだけ広げて有り合わせの M1.7 ビスとあれやこれやを組み合わせて


端子板からニッパーで切り取ってヤスリで荒加工。


電気ドリルに咥えて回転させてヤスリとサンドペーパーで仕上げ。


マッキーで黒く塗って出来上がり。右が正規のワッシャー、左が今作ったワッシャーです。

一見区別がつきません。

残りはプリズムの後ろ側にあったはずの薄いモルト(?)。
そんなのは代替品が無いのでノートの裏表紙を切抜き。ガタがなきゃいいや。


安物の書道液を塗ったらあまり綺麗にならなかったので艶消し黒の缶スプレーで塗装。


午後の続きです。
接眼レンズの固定ビスは簡易黒化処理したのはサイズが違っていて入りません。探したら正規のビスが出てきました。一本は折れていたんじゃなく初めから短いサイズでした。


上のカバー取り付けはワッシャーを入れる必要があります。今日作ったのも含めて瞬間接着剤で固定。落としたくないので工夫しました。


モルト代用の厚紙も入れてあとはカバーを取り付けるだけ。


元の姿に戻りました。

といっても結果的にピントグラスがきれいになっただけで見た目何も変わりませんが。

これで名機 Nikon F が一台実用状態になりました。
ミラーアップがうまく働かないのが気になりますが使わない機能です。写真は撮れるはずです。
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