昨日からのあまりの暑さにブログのテンプレートを夏仕様にしました。
昨年の夏もこの色で、真夏らしい輝きと字の大きさが気に入っています。
どうぞよろしくお願いします。
さて、腱鞘炎を患い、手術をすることになっていましたが、
医師の判断で「ブロック注射をして、その後はお湯の中でのマッサージを繰り返す。
これでやっていきましょう」ということになり、8ヵ月が経ちました。
私の根気良さを自慢するわけではありませんが(しているんだけど)、
徐々に痛さがなくなってきました。
それでもちょっと無理をすると痛みが顔を出します。
そんなときは1日の終わりにお風呂に入って指のマッサージをします。
日常的には指の関節を”曲げ曲げ”しています。
知らない人が見たら「なんだろ?」と思っているでしょうね。
電車でそんなことをしている人を見たら、スリの準備体操だと思われたり?
先日、TVを観ていたら、『ペイン・クリニックの名医』とかいうタイトルで
これに似た方法で激痛を治療している医師が登場していました。
医師曰く「完治という治療ではありませんが、この方法で痛みが無くなれば
患者さんが楽になるのです」とのこと。
そうなのです、患者はそれを望んでいるのです。
というわけで、このほど織りを再開してみようかと思うほどになりました。
まずは、前から思っていた織り機のメンテナンスをしました。
以下、私が使っている織り機の図です。
これは私を育ててくれた日本手織協会独自の『高機(たかはた)織り機』です。
横から見た断面図です。
字を大きく写したいと思いピンボケになってしまいましたが、丸く囲ってある『織付布』です。
この『織付布』が長い歴史のために、ボロボロになり糸を結ぶのに苦痛でした。
それで、これを新しく縫って付け替えました。
布はシーチングという木綿のゴワッとした布です。洋服の芯地としても使うようです。
古い織付布
新しく縫った織付布
断面図にある、左側の糸巻棒(これから織る糸を巻きつける棒)と
右側の糸巻棒(織ったものを巻く棒)にこれを付けるのです。
そして両側に糸を結び付けて織ります。
この作業は簡単でした。もっと前にやればよかったです。
さて、糸の選択です。
染めた糸、市販の糸が山ほどあり、この中から自分用に選びました。
セイタカアワダチソウといえば、嫌われモノの外来雑草ですが、
実はこれを染めると、実に趣が深い色が出ます。
ご近所にもらいに行って喜んでいただけました。
向かって右はセイタカアワダチソウの花を染めて鉄媒染したものです。深い緑です。
左はタブノキをミョウバン媒染をして染めたものです。これはマンションの立ち木から
もらいました。
共に、糸はシルク真綿巻スラブです。
これらはよこ糸に使います。
たて糸は同様の色に染めたシルク2000dという糸を使ったのですが、
これが細くて滑らかでどうやっても手から滑り落ちるのです。
そのため、糸をかける整経という作業も手こずり、筬にかける作業も手こずり、
なんとこれに5日もかかってしまったのです。もう、泣きたいほどでした!
ですが、『織り』は織るのはたいしたことではなく、織るまでの整経や筬入れが
きちんとされていないと、うまく織れません。
これこそが大事なことなのです。 なので、泣きながら(笑)やりました。
さて、これから織るのです。
KUUは久しぶりの作業場の始動で喜んだのなんのって!
私が作業に苦しんでいるのに、毎日 朝から「早く!早く!」と作業場に走ります。
「ちょっと待ってよ。おうちのお仕事が終わってからよ。KUUちゃんもご飯食べるでしょ?」
と言い聞かせつつ、織り機に座る私にスリスリして、ついでに織り機にもスリスリするのを
なだめているのです。
毎日 ゆっくり、ゆっくりと織っていきます。