晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

峠しぐれ

2015年04月24日 | 
峠しぐれ   葉室 麟 著

痛快時代活劇!やっぱりいいでね~葉室さん☆
いつものように読みやすく、あっという間に時代映画をみているような気分で楽しめましたよ^^

物語は・・

岡野藩領内で隣国との境にある峠の茶店。小柄で寡黙な半平という亭主と、「峠の弁天様」と旅人に親しまれる志乃という女房が十年ほど前から老夫婦より引き継ぎ、慎ましく暮らしていた。ところが、ある年の夏、半平と志乃を討つために隣国の結城藩から屈強な七人組の侍が訪ねてきた。ふたりの過去に何があったのか。なぜ斬られなければならないのか。話は十五年前の夏に遡る―。

志乃は茶屋のおかみだがだが・・元は結城藩の重臣の奥方であった。半平は、伊那半平。もとは岡野藩の家士である。
その二人は、15年前にある事件に巻き込まれ、不義密通の罪で追われ、駆け落ち同前に出奔。。

なんと、まるで蜩の記じゃない~!なんてわくわくします。

半平がこれまた強い!せ井蛙流(せいありゅう)の達人。どんな流派なの?って思いましたが。九州地方にあったのかしら?
寡黙で剣術にたけて、人情にあつくて、、これじゃ志乃でなくても惚れますよ~

藩内の派閥争い、お世継ぎ問題、母子の情に夫婦愛に、、とにかく時代劇のおいしいところ満載の出来上がりでした。

時代劇の面白さは、、
やはり現代とは全くことなる封建社会での人々の考え方や心持ですよね。
葉室さんは、武士の気骨と、武家の女の清廉さと品格をいつも上品に描いています。

それにしてもいつも思うのですがなんという身分制度の辛辣さよ・・
虫けらのごとく、扱われる町民農民。

どんなに気高い武士や武家でも、同じ人間を差別する心は今の私たちには愚かで醜いです。

こんな時代が300年も続いたとは・・歴史から学ぶことは多いです。


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