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日常の出来事や読んだ本の紹介

嵯峨野花譜

2017年10月01日 | 
嵯峨野花譜    葉室麟 著

八月の新刊。オール讀物で連作短編として連載されていた10編を一冊にまとめたものです。

物語は・・Amazonよりコピペです

舞台は文政13年(1830年)の京都。年若くして活花の名手と評判の高い少年僧・胤舜(いんしゅん)は、ある理由から父母と別れ、大覚寺で修行に励む。「昔を忘れる花を活けてほしい」「亡くなった弟のような花を」「闇の中で花を活けよ」…次から次へと出される難題に、胤舜は、少年のまっすぐな心で挑んでいく。歴史、能、和歌にまつわる、さまざまな花の姿を追い求め、繊細な感受性を持つ少年僧が、母を想い、父と対決しながら成長をとげていく、美しい物語。

大覚寺での生け花の師は、不濁斉広甫。華道未生流の二代目である!私が学んだ華道家元ですよ~
ガゼン、興味をもって読み進めました。

胤舜の出自には秘密があったのです。老中に上り詰めようとする幕閣の水野忠邦の隠し子なのです。
出世のため、母子を追いやり自らは非情の政で頭角を伸ばすのです。その為恨みを買われることで、胤舜の身にも
危険が迫るのであるが、、
これは、生け花の話だけでは終わらないです
葉室麟さんお得意のお家騒動にからみ、勢力争いの図式へとつながっていきます。
でも、、
実在の人物をちりばめ、そこはフィクションで上手い物語に仕上がってるな~と感心します。

最後はやはり
胤舜と母と父の情け深い、物語で閉じておしまい。
雅な生け花に和歌を添え、纏わる故事を拾い、なんとも風流な作品です。

京都嵯峨野、広沢の池・・大覚寺
行ってみたくなりました 



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