晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

永遠の0

2010年11月01日 | 
永遠の0  百田尚樹 著

読み終えて、もう何日も過ぎてしまった。
簡単に言えば、「感動した~!おもしろかった!」
でおしまいなのだが・・
あまりにもたくさんのことを考えさせられる作品だったので、すぐにはblogに書けなかったのです。

放送作家として活躍していた彼の作家としてのデヴュー作品が、本書とは知らなかったです。 昨年から「ボックス」などで人気上昇。1956年大阪生まれ。この辺も興味を引くきっかけとなりました^^

さて・・
この物語は太平洋戦争のときの零戦パイロットにまつわる話です。
タイトルの「永遠の0」、の0とは、ゼロ戦のことなのが、読んでいるうちにわかってきます。
司法試験に何度も落ちて、人生を無為にすごしてニートになっている、健太郎26歳と、フリーライターの姉慶子。彼らの祖父が実は本当の祖父ではなく、実の祖父は「宮部久蔵」という、神風特攻隊、ゼロ戦パイロットだったと祖母が他界した時に知らされる。姉の仕事にからみ、特攻で亡くなった祖父のことを調べることになったのです。生き残りの元戦友たちの証言から当時の戦争の実態が、語られていきます・・

現代と戦時中とが交互に交錯するなかで、まるでタイムスリップしたように、実にリアルに描かれています。最期のページにはたくさんの太平洋戦争のまつわる参考文献が列記してあり、これはかなり史実に近いものだと、感じました。
真珠湾から始まり、ミッドウェー、ラバウル、ガダルカナル、サイパン、マニラ、マバラカット・・日本海軍が基地として戦った激戦地です。

太平洋戦争の歴史にうとい私にはいい勉強になりました。

宮部は、愛する妻子のために何が何でも生きて帰る!という、気持ちから生への執着が強く、周囲からは臆病者と、嘲られていたのですが、、真意はもっと、深い。この戦争が実に愚かで勝ち目のない戦争か、ということをいち早く察知していたように思う。
しかし当時の軍国主義教育のなかでお国のために命をささげるのは英霊であり、当然のこととされていました。そんな中で宮部のような冷静で軍人らしくない言動はきっと周囲からは変人にみられたでしょう。。。理解されなかったと思う、第一、人命軽視、人一人の命を爆弾以下の扱いなのですから・・

全くもって、あきれてものも言えないような当時の考えです。戦争になんか勝つわけないですよ。
敵も知らず、己の無知さも知らず。日本はなんてバカだったんでしょう・・情けなくなります。

まるで、テロ実行犯の心情と同じ扱いのように思われている特攻隊のパイロット達は実はそうではなかった。「志願」ではなくて強制だったのです!。なんと恐ろしいことでしょう。運命のように受け入れることしかできなかった彼らの本当の気持ちをかんがえると、かわいそうでたまりません・・それも前途有望な若者達ばかりです。

宮部久蔵は何故、特攻で死んだのか・・まるでミステリー小説でも読むように、じょじょに真相がわかっていき、「宮部よ死なないで!」と心の中で何度も思うようになりました。しかし・・物語はいくつかしかけがあり、繋がって・・最後にはアット驚く種明かし。そして、宮部の壮絶な最期・・!涙で活字が揺れました。

あの戦争はいったい何のために誰が始めたんだろう・・?怒りにもにた疑問を今更ながら感じます。
そして、人を愛するとは・・宮部久蔵の男らしさ、強さ。
私たちの今の平和な世界は多くの先人の犠牲のウエに成り立っている、ということを忘れてはなりません。




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1 コメント

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 (airplane)
2010-11-07 22:14:58
このような物語、いや、事実を知ると、本当にあの戦争はなんだったのだろうかと、考えさせられますね。

無駄な戦争・・・そう言いたいけれど、それは死んでいった方に申し訳ない。
彼らは決して無駄と思っていなかったから、お国のためにと命を落としていったのでしょう。

でも、中には無駄と知りながら亡くなっていった方も多いはずです。
いや、本当はほとんどの人はそう思っていたのかも。
この物語の主人公も同じでしょう。

国もマスコミも国民を扇動して戦争を続け、多くの人材を失ってしまい日本を三流国家にしてしまった罪は大きいと思います。

今も昔も、日本ほど国民を犠牲にし政治家、役人が利益をこうむっている国はないでしょう・・・
あの戦争時も敗戦はわかっていても軍部上層部は責任逃れのために国民を欺き無駄な戦争を肯定して続けていき多くの国民がその犠牲になりました。
最近では年金問題で多くの国民を欺き、不利益を被らせました。

いったいこの国は何なのでしょう?
誰の国なのでしょう・・・

いいかげんにしろよ!って言いたいです。
龍馬や高杉晋作が見たら怒り心頭でしょうね!
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