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「君が代」不起立処分大阪府・市人事委員会不服申立ならびに裁判提訴当該15名によるブログです。

「再発防止研修」は首切りに向けた暴力装置

2014-04-06 00:33:40 | 東京の根津公子さんからのメール

根津公子さんからのメーを掲載します。東京都教育委員会が執拗なまでに「君が代」不起立被処分者に再発防止研修を課すことが、首にするための暴力装置であるならば、なんとしてもそれを作動させないように、私たちが声をあげなければなりません。

4/4 入学式を前に都教委、「服務事故再発防止研修」を強行          

抗議及び、当該支援行動に参加しての報告

卒業式で「君が代」不起立し処分された教員のうち、退職者を除く3名に対し4日、都教委は「服務事故再発防止研修」を強行した。受講を命令された3人の受け付けは8時40分からというのに、8時に研修センター前に着くと、門扉を閉ざし、広くはない玄関前には研修センター職員9名と数人の警備職員が立っている。玄関を入ったロビーにも、何人かの姿が見えた。いつもながらの異様な光景だ。過剰警備を敷かなければ実施できない「研修」なのである。

河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会のメンバーも、被処分者の会が主催した表題の行動に参加したので、その報告をしたい。
8時20分、被処分者の会の澤藤弁護士が憲法及び最高裁判決に違反する「再発防止研修」について抗議し、受講者に敬意をもって接するよう申し入れた。続いて、被処分者の会が「抗議声明」を、私たち、河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会も抗議・要請文を手渡し、8時40分、受講当該の人たちを見送った。

私たちの会では、石原元都知事が「文学界」3月号で発言した「僕、国歌歌わないもん」を大きなプラカードにして掲げ、都教委の職員の「良心」に迫った。

12時半過ぎ、長時間の拘束に耐えて、3名が出てきた。
「講義の後、反省を迫る振り返りシートへの記入をさせられ、記入すると、それを読み上げるよう指示された。しかし、読み上げは拒否した」と、処分3回目のAさん。

田中聡史さんは、「振り返りシートで、『教育公務員として今後どうするつもり
か』と問われて、『全体の奉仕者として職務を遂行する』と書いた。都教委も同じ文言を使うが、彼らとは違った意味。一部の奉仕者ではなく、全体の奉仕者なのです。」「都教委は最高裁判決の『職務命令は違法とは言えない』を持ち出すが、最高裁判決がどう言おうと、起立斉唱は私の良心をとがめると述べた」と報告された。

受講者は堂々としたものだった。それは、ご自身の行動に嘘偽りがないからに他ならない。門扉の向こう側にいる人たちの表情とは対照的だった。

「服務事故再発防止研修」は首切りに向けた暴力装置

ところで、都教委は「服務事故再発防止研修」を2年前の最高裁1・16判決以降、回数及び内容ともにすさまじくひどいものにした。回数だけを見ても、以前は研修センターに呼び出しての「研修」が1~2回だったのに対し、最高裁判決後はセンターに呼び出しての「研修」を2回、都教委の管理主事等が学校に押しかけての「研修」を3回、校長を講師としたものをほぼ毎週とした。昨年、卒業式・入学式ともに不起立処分を受けた田中さんには、延べ19回の再発防止研修を課した。

 最高裁同判決は、原則、「戒告を超えるより重い処分は違法」としたが、それとともに、私の停職3ヶ月処分を適法とする判決を出し、例外として重い処分を適法とする判断項目を入れた。「過去の処分歴」とともに、「不起立前後の態度等」がよくなければ、重い処分も可としたのだ。

 都教委はそれを援用して2012年に、「服務事故再発防止研修」を強化再編した。不起立を続ける教員に対し、研修の機会を繰り返し与えたにもかかわらず反省が見られないとして、いつ都教委が重い処分を出すかは、予断を許さない。

「服務事故再発防止研修」は、自己の尊厳を奪ういじめ装置である。しかし、不起立を続ける教員に対しては、いじめ研修ではくくることのできない、首切りに向けた暴力装置であると私は思う。

都教委にそれをさせないためには、大勢の人たちがこのことを大きく問題にすることだと思う。この点を、ぜひ、ご理解いただきたいです。        
                                

根津公子

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