田中直子さんのよる大阪ネット府教委交渉の報告です。フェイスブックでもご覧になれます。ご覧いただければおわかりかと思いますが、どうやら、松井知事や橋下市長のいう「組織」の論理とはまさに中原教育長のパワハラ発言につながる、「わいのいうこときかれへんかったらいんでもらおか」というやくざの論理そのものです。
今日(11月10日)は、「日の丸・君が代」強制反対大阪ネットのメンバー5人で、大阪府教委に中原教育長パワハラ問題に関して質問に行ってきました。応対した総務企画課広報担当Tさんにこの件の担当課に確かめてもらったところ、ネットで流れている「認定子ども園の3歳児学級を35人定員とする条例案については教育委員会議で諮られておらず、教育長が代決した」という、市民の質問に対する事務局回答は、事実通りであることがわかりました。(「代決」とは、教育委員会議を開く時間のない場合に、教育長が判断を下すもので、後日教育委員会議で承認を得ねばならない。)そして、朝の段階ではまだだった10月29日の臨時教育委員会議事録がHPにアップされているとのことだったので、Tさんにプリントアウトしてきてもらい、説明を受けました。Tさんは大変な長文の議事録のポイント部分をかいつまんで話してくれました。http://www.pref.osaka.lg.jp/kyoikusomu/meeting/kaigiroku2610.html
それに基づいて経過をたどると、
1.9月19日以前のある時に、教育長は、定員を25人とする条例案について、知事部局から内々に打診を受けた。このとき、教育長は、国の基準にあわせて定員35人にした方がよいという意見を述べ、25人のままで意見照会を受けたら反対しますよと言った。(意見照会とは、教育委員会には直接決定権のないことに対し、知事部局から参考までに意見を求められるもので、これまでずっと「意見なし」と回答してきた。)
2.9月19日の午前中に教育委員会議があったが、その中では、この定員の件は議題にならず、午後の打ち合わせで、教育長の35人定員案が検討された。その際、各自色んな意見を述べたが、最終的に
は教育長に任せるということになった。(なぜ正式の会議で諮らず、非公式の打ち合わせで話を出したの? 議事録が作られるのを中原教育長が嫌がったとしか思えない。そして、このときに本当に合意が成立したのなら、立川委員や陰山教育長がこれほどに抵抗するはずがないと思う。)
3.10月8日知事部局から文書で35人定員案に対する意見照会があった。文書には回答期限は書かれていなかったが、教育長はその日のうちに「代決」を行い、35人案に「意見なし」と答えた。(意見なしという回答は陰山教育委員長名の文書で出されたそうです。そりゃあ、陰山さん、イヤですよね。)
4.府議会の知事答弁で立川委員が説明役になるかもしれないということで、10月21日、教育長と立川委員が話し合いをした。そのとき教育長は立川委員に、個人の意見を言うのはかまわないが、35人定員で合意しているものを合意していないように言うのはやめてほしいと求めた。課長が想定問答を用意していたので、その通り言うよう求めた。
5.代決の事後承認は10月29日会議で得なければいけなかったが、それどころではなくなった。
Tさんの説明は1時間ほどかけた丁寧なものでした。一通り説明を聞いた後、私が「松井知事は組織決定に従えないなら、立川委員の方が辞めるべきだとまで言っているけど、今聞いたようなことで組織決定したと言えるのですか?」と投げかけると、Tさんはうつむいて何も言いませんでした。今、こうして聞いたことをまとめながら思います。中原教育長は「知事を刺すつもりか」と立川委員に言ったらしいけど、実は「自分を刺すつもりか」と言いたかったのではないでしょうか。