昨日(8月30日)、東京では、「君が代」不起立被処分者の田中聡史さんに対して、なんと、なんと、今年度16回目の再発防止研修が行われました。これは研修を重ねるなかで、思想転向を迫り、それでも田中聡史さんが自らの良心に基づき「不起立」の意思を変えないとき、分限免職に処すための道程の一環です。
「はだしのゲン」閲覧制限も実教「日本史」排斥も「君が代」不起立教員の排除も、すべては子どもたちに愛国心教育を行なうためです。国家(為政者)が国民に「愛国心」を強制するとき、一人ひとりの人権は損なわれます。私たちは自らの人権を護ることを通して、「愛国心」教育の危険性を訴えていきます。
東京都教委 田中聡史さんに対し16回目の再発防止研修を実施
私たちは決して田中聡史さんをクビにはさせない!
裏門からひそかに入った都教委
8月30日、「君が代」不起立の田中聡史さんに今年16回目の再発防止研修が行われた。
研修が行われる板橋特別支援学校(田中さんの勤務校)には、朝7時半から支援の人々がかけつけ、教職員へ向けたチラシまき、校長への研修中止の要請を行った。ところが10時の研修時刻が迫っても都教委の姿が現れない。まもなくして、研修の行われる校長室に向かう田中さんの姿が見えた。都教委が中に入っているのは確実だ。どうやって入ったのだろう。支援者は狐につままれたような気分になった。
研修中の10時から11時まで、支援者たちは何回か校長室前で「日の丸・君が代の強制は許さない」「再発防止研修を許さない」とシュプレヒコールを上げた。
2階のベランダからは職員がこちらをビデオ撮りしている。研修時間が終わった。さて、都教委はどこから帰るのか。裏門にいた支援者が、「職員が靴をとりに来た!」と叫んだ。それからすぐ、正面玄関に都教委3人の姿が現れた。つまり、都教委は朝、支援者を恐れて、裏門からひそかに入ったのだ。何と姑息な。自分たちのしていることに全く自信がない都教委の哀れな姿だった。
根津公子さんをはじめ支援者は、高島平の駅まで「イジメはやめて」「自分の頭で考えて」「こんなことをして恥ずかしくないのか」と都教委に呼びかけた。(佐々木有美)