不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Pinocchio e San Lorenzo

2006-08-26 23:36:07 | うんちく・小ネタ

現実が気に入らないなら御伽噺に逃避する。
それでいいとは思わないけど、
まぁある意味では突破口になるかもね。

フィレンツェのサン・ロレンツォ地区は
ここ数年移民が増えてきて
その移民間でのいざこざや争いで殺傷事件が起きたり
何かと夜間は物騒で
監視カメラもたくさん取り付けられたのだけど。
まだまだ改善されないみたいで
更なる対策を練っている途中。

そこで出てきた案が「ピノキオ像を建てる」ってもの。

ピノキオのCarlo Lorenzini(カルロ・ロレンツィーニ)は
もともとサン・ロレンツォ地区のVia Taddeaで生まれた人。
彼の母方の血筋がCollodiにあったので
ペンネームではコッローディですが
サン・ロレンツォ地区とはなじみの深い関係。

なのでピノキオ像に行き着いたようです。
ピノキオ立てたところで現状の何がどう変わるのか
まったく想像もつかないけれど
まぁ、何かをしようという地域の心意気は伝わってくるかな。

ピノキオのほかに中央市場の修復・拡張や
公衆トイレの新規設置、外観統制、
ゴミ箱の埋め込みシステム化を推進する方向だとか。
そういうのは早く実現するといいよねぇ。

サン・ロレンツォ地区にあるおもちゃさんの軒先で
見つけた「ピノキオ・ガチャガチャ」。

Pinocchio_gacia
別に中からピノキオが出てくるわけじゃないし
かわいくもないけど、なんとなく惹かれるものが。

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Buon Pasto con gli amici

2006-08-26 02:34:42 | Squisito!

うちのご近所さんには
結構「隠れた名店」が多くて
外食するのにも困らない。

諸事情があって
急遽立ち寄ることになったBelcoreもそんな一軒。
自転車娘フィレンツェを行く」のyossyがいるので
本当はもっと頻繁に立ち寄りたいのだけれど。

行くたびにとてもよくしてもらって感謝感激。
そして今日も美味しいものを色々といただきました。

Belcore_01_melanzane
ナスとモッツァレッラのフラン
食べた瞬間に口に広がる懐かしい味。
なぜかお豆腐の味。
トマトソースはピリ辛風味ということですが
その辛さは感じないほど
ナスのフランの味のまろやかなこと!

Belcore_02_tortelli
一瞬プリプリの餃子が出てきたかと思った品。
トルテッリですが手作り感がばっちりの歯ざわり。
バジリコソースがよく合う。

Belcore_03_dolce
チョコレートプリンとクレーム・ブリュレ。
チョコレートは濃厚なのにしつこくないし
クレーム・ブリュレは
久々に程よい焼き加減の
美味しいものに出会ったなぁと嬉しくなりました。

友人と3人で出かけて
「シェフお任せ」で供してもらった料理は
アンティパスト3種、プリモ3種、セコンド2種
そしてドルチェ3種。
すっかりおなかいっぱいです。

食べ切れなかったセコンドの「マグロ」グリルと
「タリアータ」の切れ端は包んでもらって
家でお留守番のビリーとチッチーノにお土産。

Belcore_04_portavia
ビリーの反応はこちらで。

みんな揃ってご馳走さまでした!

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Snaps Cioccolato

2006-08-25 00:24:12 | Squisito!

またジャンキーな物を発見。

ビリーだってわくわく。
Snaps_cioccolato01

ちょっとチョコレートが食べたいなぁと思って
スーパーで物色していて見つけたので
そんなに高いものじゃないし、
食べてみて特別おいしいものでもないんだけど。

Snaps_cioccolato02
こんな感じにパッケージされた薄型チョコレート。
チップスターみたいな形のチョコレート。
刻みヘーゼルナッツの粒々入り。

チョコの周りをうろつく白い物体に
危うく踏み潰されそうになりました。
薄型チョコなんだからね、繊細なんだからね。
君のひと踏みで粉々になっちゃうんだからね!

Snaps_cioccolato03
冷蔵庫に入れてきりっと冷やして
薄くぱりぱりな状態でいただくと
かなりおいしかったです。
ただのジャンキーなチョコですけど。

2,90ユーロとかそんな値段だったような…。
でも箱はビリーの長さと同じくらいでかかったしね。

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Risotto alle Melanzane

2006-08-24 23:18:00 | Squisito!

友人が校長を務める
フィレンツェの小さいけれど頑張っている料理学校へ
仕事も兼ねて遊びに行ってきました。

何を作るのかも知らずにちょっと遅れて到着。
既にレッスンは始まっていて
たまねぎの切り方から教えている様子。

本日のレッスンに参加していた学生は4人。
いずれもフィレンツェにイタリア語を学びに来ていて
各自が通う語学学校で薦められて
料理レッスンを受けに来たのだそう。

ドイツ人のマヌエラ、コスタ・リカから来たマリア、
アメリカのサラ、そして唯一の男性参加者は
ヴェネズエラのダニエル。
みんなまだたどたどしいイタリア語と
危なっかしい包丁使いで一生懸命。

料理学校はこじんまりとしていて、
校長の性格もあってかとてもアットホームで楽しげ。
2時間30分のレッスンの中で
今日は3種類のリゾットに挑む。

若い学生さんたちに調理のほとんどを
すっかり任せて写真撮影。

Intavola_03
何気ないトマト缶のディスプレイもいい感じ。

三つともトマト風味だけれど
趣の違うリゾット。
Risotto alla Paesana
(ズッキーネ、グリーンピース、インゲン豆)
Risotto alla Partenopea
(パンチェッタ)
Risotto alle Melanzane
(ナス)
それぞれがそれぞれに美味しくて大満足。

ナスのリゾットの最後のひと手間に驚き。
盛り付けるときにリコッタチーズを添えて
食べるときに少しずつ混ぜ合わせていくと
リゾットがとてもまろやかでコクのあるものに大変身。
この技は今まで知らなかったので新発見。

Intavola_22
たまぁにルーティンから抜け出すと
学ぶことは色々あるんだね。

3種類のリゾット試食したらすっかりお腹いっぱい。

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Senza velo

2006-08-23 01:05:00 | 日記・エッセイ・コラム

前のエントリ用に写真撮影もかねて
サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会広場へ向かったとき。

蒸し暑い8月の終わりの日曜日の午後。
ドゥオーモから広場に伸びる
Via dei Serivi(セルヴィ通り)にはあまり人影もなく。

道行く人もまばらで
そんななかを右左きょろきょろしながら
広場へ向かう途中、
平穏な夏の日曜の午後にあっていいのか悪いのか
判断しかねる映像が私の視界をかすめ、
反射的にその映像を確認しようと思って
そちらに目を向けると・・・。

通りに面した二階の窓に白い人影。

一瞬わが目を疑う光景。

窓辺には一糸纏わぬ姿の女性が仁王立ちして
憂い気にタバコに火をつけようとしている。

見ちゃいけないものを見た気がして
目をそらそうとしたそのとき、
彼女がふと目をあげた。
若い東欧形の顔。
私の視線と彼女の視線が絡んだ瞬間に
彼女がすごく意味ありげに微笑んだ。

負けた。
いや、いろんな意味で負けたなぁと。

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