ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.6.20 運命は変えられるか~アジャストメント

2011-06-20 20:58:37 | 映画
 先日、映画「アジャストメント」を観た。

 原題は「The Adjustment Bureau」(アジャストメントビューロー・運命調整局)である。
 すべての運命は第三者の手によって<操作>されている、としたら・・・。フィリップ・K・ディックの原作だというが、「現実」を操作している人々がいるという基本設定と、ちょっとした「調整ミス」によって主人公が現実の舞台裏を知るという発端を別にすれば、原作とはかなり違う設定のようだ。

 ドラえもんにヒントを得たのでは・・・と思うような「どこでもドア」ではないが、運命調整局のメンバーが帽子を被ってノブを左に回すと、いきなり別の場所に出られる。

 それにしても、先日観た「ブラック・スワン」でのナタリー・ポートマンの鬼気迫るバレエにも恐れ入ったが、今回のエミリー・ブラントのダンスも凄かった。かつて観た「プラダを着た悪魔」で、メリル・ストリープ扮する鬼編集長に仕えるキャリアウーマン役をしていた彼女だとは一瞬気づかなかったほど。ダンスとはまるで縁がなかったのに、毎日革新的なモダンダンス・カンパニーでトレーニングを積んだ、という。

 後半はハラハラドキドキの逃亡劇。主人公マット・ディモンとヒロインのエミリー・ブラントがノンストップでニューヨーク中を逃げ続け、フィナーレへ向かう。
 Bureauの最高幹部はチェアマン(会長職)と呼ばれているが、最後まで姿は現さない。観客は、果たしてその人は誰? 運命の書を書いたのは誰?と問い続けながら画面に引き込まれていく。
 ・・・私は、それは神様なのだ、と理解した。

 運命は変えることが出来ないのか。自由意思ではどうにもならないのか。
 いや、何もかも賭して命がけで変えようと思えば、チェアマンは運命の書を書きかえる-つまりは運命を変えられる-というエンディングだった。
 そうか、命がけで今の自分の運命を変えようと治療をすれば、神様は筋書きを変えてくれるのかもしれない、と都合良く解釈した。それでも、これからの時間、いつも命がけでエンドレスに走り続ける・・・としたら、ちょっと疲れてしまうかもしれない。
 出来るだけきつくない治療をしながらほどほどに細く長く粘る・・・では、神様は動いてくださらないのか・・・と、ちょっぴりため息をついて映画館を出た。

 新しい1週間が始まった
 夫は昨夜から体の脱力感とふらつきを訴え、血圧も高いので、今日は休みを取ってクリニックに行った。
 風邪ではないか、との診断。今日は1日怠くてずっとベッドにいたようだ。明後日になると、私も通院治療。投与後は体調がベストではなくなるので、なんとか今日明日で元気になってもらわないと・・・。



コメント (2)
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