ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.5.23 ハーセプチン155回目(3倍量18回目)、ナベルビン31クール1回目

2012-05-23 23:36:08 | 治療日記
 今日は快晴の予報なので、朝から大量の洗濯を干していたら、ドタバタになってしまった。何とか夫と息子を送り出し、いつも出勤するよりも早い通院日タイムで家を出た。私鉄の遅れで乗換がギリギリ、あわや次の電車になりそうだったが、とりあえずセーフ。途中で何とか席も確保出来て、予定どおりの時間に病院に入った。

 自動再来受付機経由で1階の採血受付へ。思いのほか空いていて、廊下でなく中でお待ちください、と言われた。なるほど数人待ち。こんなこともあるものなのだ、とびっくりする。15分ほどで終了。今日は白血球のチェックだけなので1本の採取。初めての看護師さんの接遇は丁寧で良かったが、刺針も抜針も血管が硬いせいなのか技術的な問題なのか、きわめて痛い。先週CTで刺したところとほぼ同じなので、内出血の兆候。
 腫瘍内科受付後、採血結果が出るまで小一時間はかかるのを見込んで、2ヶ月ぶりにエレベーターでメンタルヘルスセンターへ。今日も「リラクティブ」を30分利用した。波の音等のヒーリング・ミュージックと心地よい光の点滅、それにバイブレーション効果で、つかの間のリラックスタイムが過ごせた。今日は本も1冊しか持ってきていなかったので、ちょうど良い待ち時間調整になった。
 1階に戻って自動血圧測定器で血圧測定。100-58、脈は81。「中待合へどうぞ」のランプが点滅するまで40分弱。その後30分ほど待って診察室へ入った。

 診察室には学生さんが同席されていてご挨拶。「デキサートを減らして(吐き気は)どうでしたか?」の質問から。“私のノート”を見つつ、翌日木曜の朝はあまり気持ち悪さなく食事が摂れたこと、その夜から金曜日はさすがに気持ち悪さが酷くなったが、今回はナウゼリンを飲まずに済んだこと、土曜日は食欲もなく具合が悪くて起きられなかったこと、日曜日から胸痛と息苦しさがあったが、月曜日からは食欲も戻って、その後休薬の1週間を過ごしたことをご報告した。デキサートを減らしてもそれほど気持ち悪さが変わらないように感じ、ナゼアが効いていると思う、と補足。診察室での体温は6度2分。
 そして先週のCTの結果。半年前の画像と今回分と2枚並べて見せて頂く。右肺下の腫瘍茎は明らかに大きく濃くなっている。左肺下の腫瘍は平面での大きさはあまり変わっていないが、輪切りの体を上下にスクロールさせると長い間登場する(上下に長さが伸びている。)。つまり一番太いところは変わっていないが、長くなっていることが分かる。それ以外は肺に新しい病変はなく、骨もお腹の中にも新たな転移はない。もともと大きかった肺の2か所が、この半年かけてさらに大きくなってきた、という説明があった。そして「薬を変えるか否か」という話題に。「この状況が続けばいずれ変えることになるが、それが今なのか、今より先か、では何時か、というのは悩ましい。」とおっしゃる。
 「多くの医師に訊いた時に、まだ変えなくて良い、変えた方が良い、全員が変えた方が良いと言うかは不明だが、変えた方が良いと言う方が多いだろう。では、いつ変えるかだが、3か月後にはっきり大きくなっていることを確認してからのタイミング、ということもありだが、あまり引っ張りすぎてうんと進行すると困る。これまでの経過からすればおそらくそうしたことにはならないとは思うが、いずれ遠からず変えなければならない。肺に新しい病変が出来たとか、肺以外の臓器に新たな転移が見つかった等の場合は、悩むことなく変えてもらうことになるが、そうではないので、もう少し粘るという選択肢もある。肺だけなら毎月レントゲンでのチェックも出来るので。」と。

 そこで、話すタイミングを逸していた足の痺れについてご報告する。CTの結果により薬を変えるという話にならなければ、痺れが酷くなることで薬を変えるということも視野に入れたい、と話す予定だったのだが。先月あたりから、外出時に歩くと足指の付け根から土踏まずの間の部分の痺れを感じていた。先週末からより酷くなり、今も足裏全面が痺れていること、夕方になると足首からふくらはぎまで痺れが広がってくること、階段の上り下りが怖いこと等を話す。それに加えて爪の落下が痺れの原因だったのではないか、とも。
 先生は頷きながら、「薬を変えるとすると、HER2強陽性乳がんによく効くので、早いうちにアントラサイクリン系を使っておきたい(心毒性があるため、病状が進行すると使いづらくなるため)。他の薬もあるから、先延ばしにするという選択肢はあるが、いずれにせよ3週間毎6回が限度の薬だから(体表面積あたりで使用限度量がある。)、これまでのように「効いている限りずっと使う」というものではなく、奏功がしばらく続いてもいずれまた次の薬に移行する「つかの間の」治療にならざるを得ない。副作用は吐き気等はあるが、皮膚障害等が酷かったタキサン系に比べてわりと後腐れがない。」と話される。

 一昨年の秋、ナベルビンを選択した時も、先生から提示された第一選択はこのアントラサイクリン系だったが、その頃ようやくかつらが外れたばかりで、ちょっとまだ・・・と、後回しにしてきた経緯がある。
 先生は、「ナベルビンが効いていないわけではないが、抑え切れていないということなので、今から完全に止めてしまうのもどうか。」とおっしゃる。「そして変化がもっと有無を言わさないものなら変えるしかないが、それほど急激なものでもないので、悩むところだ。変えるという方針なら、3つの方法がある。①今日は治療を止めて、来週からアントラサイクリン系を開始する(これが最短コース)、②もう少しハーセプチンとナベルビンを続けてみる、③もう少しハーセプチンだけ続けて、時間をとってから決める」を示された。
 「さすがに今回は変えざるを得ないだろうとは思うが、①の来週から、はちょっと踏み切り難い。副作用がどの程度出るかどうか、また入院・休職等も発生するということになれば仕事の調整もある。来年受験生の息子と、実家の両親と、おそらく最後の海外旅行になるだろうということで夏休みの予定を入れていることを話し、出来ればその旅行から帰ってきたタイミング(8月第2週)で始めたい。」と話す。アンスラサイクリン系は心毒性なので、同じく心毒性のハーセプチンとは併用出来ないが、前回撮影した心エコーでも特に異常がなかったので、2週間明ければ開始可能だとのこと。また、変えるタイミングを秋から、と決めれば、月1回レントゲンでチェックすることが出来るし、肺に新しい病変が出来ないとすれば、肺以外の臓器に新しい転移巣が出てくる確率は低いようだ。
 結局「とりあえず7月迄は今のままナベルビンとハーセプチンを続けることにします。」とお話して席を立った。

 化学療法室へ移動。15分ほど待っている間、今日の状況を夫にメール報告(またマルコメです(泣き))した後、窓側のナースステーションよりの席に案内され、初めてお目にかかったOkさんから刺針をして頂く。初めてなのでちょっと緊張したが、今日は無事にスイッと入った。逆血も確認してもらい席に戻ると、これまた初めてお目にかかるHさんから「私のノート」を見せてください、と言われご挨拶。
 いつもの針刺し名人のOさんがチェックに見えたので、「またメンバーが変わられたのですか?」と訊くと、Oさんは「自分とKwさん、Krさん、そして今日のOkさん、Hさんの5人が4月からのフルメンバーです。今まで直接担当されたことがなかったのですね。」とのこと。Mさんが3月末で退職されたことも知らなかった。
 その後20分ほど待って薬が届き、Hさんの前でイメンド125㎎を飲み、ハーセプチンからスタート。今日は、グラニセトロン+デキサート、ナベルビン、生理食塩水の合計4本。2時間ちょっとかかって無事終了。終了時の血圧は97-60、脈拍は57。
 点滴の間、薬チェンジについて複数の友人にメールをしたり・・・と忙しく、途中で眠くもなったので、持参した薄い1冊しか読めなかった。
 また、足の痺れの対症療法で薬を出してもらえるのかどうかを聞きそびれてしまったので、Oさん経由で先生に確認して頂く。「痛みを伴わないのであれば、痺れを止める薬はないので、マッサージ等で血行を良くするように。」とのこと。期せずして、病状報告を読んだ夫がメールで「マッサージ頑張る(からあなたも負けるな・・・?)」と励ましてくれたので、それに頼ってしまうつもりだ。

 そして、会計に移動してから、白血球についても数値を訊くのを忘れてしまったことに気づいた。先生がOKを出したのだから、いつもと同じくらいだったのだと思うけれど。やはり薬チェンジで舞い上がっていたのだな、と溜息。
 会計はそれほど混んでいなかったので、20分ほどして支払を済ませて薬局に向かった。病院では上着が脱げないほど冷房が入っていたし、外も既に一番暑い時間は過ぎていたので、汗ばむほどではなかった。薬局でもスムーズに薬が受け取れたので、本日の病院と薬局の合計滞在時間は6時間弱。

 なんとか滑り込みでランチタイムに間に合った。遅いランチを取り、意識して水分をたっぷり摂り、マグラックスを飲んだ。
 買い物をしながら帰宅したら、結局いつも定時に帰宅する時間より遅くなってしまった。

 夫は今日は宴会。息子と2人の簡単な夕食を済ませた。食後ロキソニンとマグラックスを飲み、さてブログを書こうとしたところ、義妹から電話があった。義母は今日、施設の運動会で車椅子に乗ってパン食い競争と玉入れに出場したとのこと。ちゃんとおめかしをして元気だったそうだ。何よりだ。そして、義姉宅に近い施設への引っ越しが来月半ばに決まったとのこと。良かった。近くなれば義妹の気持ちも随分楽になるだろう。明日はCT検査だそうだが、もう食事の時に吐いたりすることもなく元気だそうだ。やはり病院から施設への引っ越しによる環境変化がストレスだったのか。そんなこんなでいろいろな話になってしまい1時間半ほど話し込んでしまった。

 夫はいまだ帰ってこない。もう先に入浴して寝てしまおう。
コメント
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