ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.12.20 ノロウイルス猛威!に思い出すこと

2012-12-20 19:59:01 | 日記
 今年の冬はノロウイルスが猛威を振るっている。
 夫がニュースクリッピングをしているけれど、どれもこれもみなノロウィルスだ。
 季節がら被害が増えるのはある程度仕方がないことだろうけれど、その症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱と成人でも辛いものだ。乳幼児や高齢者は重症になるとダメージが大きい。高齢者施設等は厳戒態勢だという。

 私のノロウィルス体験はもう何年も前、奇しくも胸のしこりがちょっと気になっていた8年前の12月のことだった。
 友人と2人でランチに摂ったシラス丼が見事にあたったのだ。

 まあ、今やこの程度の症状なら抗がん剤の副作用の方がきついかも、と言えるが当時は驚いた。
 翌日の夕食時、なんだか急にムカムカして気持ちが悪い・・・悪阻でもあるまいし、と思ったら、お腹が痛くなってトイレに駆け込み、酷い嘔吐と下痢になった。食欲は全くなくなり、夫には「それはノロだね。」と言われたけれど、症状が出ているのは私だけ。思い返すと前日の昼食しか思い当たるものがなかった。

 食品衛生の仕事をしている夫は、なんと「ノロウィルス感染者が発症するまさにその瞬間を見た!」ということで、いまだに講習会のネタにこの話を引き合いに出しているそうだ。そんなこと知らなかった。まったく失礼しちゃう。

 あまり綺麗な話ではないので、その友人にも確認するのが遅れた。
 二次感染しては大変だと、タオル等も全て家族と別にして、とりあえず症状が治まるのを待った。気持ち悪さは辛かったが、職場を休むほどではなく、数日でなんとか治まり、ほっとした。

 このウィルスの潜伏期間は24時間から48時間だから、仮に昼食が原因なら症状が出るのは早くても翌日の昼以降。前日のランチが原因だとは素人にはなかなかわからない。

 一方、友人は、ランチの翌日には職場を出る時はかなり辛い状況で、その翌日は職場を休んだと聞いた。
 その後、保健所の検便調査にも協力したが、時、既に遅しで、ウィルスは検出されなかった。お見舞いと称して店長が職場にまで挨拶に来たけれど、私も友人もクリニックにかかったわけでもなく、店長さんの謝り方もなんだかなあという感じだった。
 けれど、そのレストランには、それ以降決して近寄ることがないまま、いつのまにか閉店して、今では別の店になっている。

 後で聞いたところ、アルバイトの大学生がウイルス感染しており、なんと嘔吐した後、ろくに口の中の消毒もせず、バイト仲間とペットボトルを回し飲みしていた・・・という、調理場の恐るべき実態が判った。さらに、トイレ後によく手を洗わずにドアノブやら何やらに触れ、それが媒体となって感染が拡大し、結局、調理人までが感染したらしい。そんなわけで、当然そのレストランは営業停止になった。

 思えば、当時は仕事も忙しく職場の人間関係もストレスフルで、免疫が下がっていたのだろうな、と思う。

 本当の一大事は、実はそのあとにやってきた。
 気になる胸のしこりを診てもらうため、思い切って早退して駅前のクリニックに行ったところ、あれよあれよという間に、乳がんの疑いから大きな病院を紹介され、年末には限りなくクロに近いグレーとの診断で、年明け早々しこりの摘出手術。あっという間にがん患者の烙印が押されたのだった。

 今の時期になると、セットで思い出すこと。
 ノロウィルス感染と婦人科クリニックでの乳腺エコー。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする