ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2023.1.18 採血・心臓超音波・レントゲン後腫瘍内科診察、エンハーツ37クール目 さらに6割に減量33回目無事終了 2023年治療始め

2023-01-18 22:52:48 | 治療日記
 昨夜は、今朝に備えて早めに入浴し、早めに電気を消した。気になっていることがあるせいか寝付きが悪く、結局日付が変わって暫くしても眠れない。スマホを触ってしまい、ますます眼が冴えて後悔する。その後、なんとか眠りについた。
 お手洗いで目が覚めたのは5時前。微妙な時間だ。あと1時間で起きないといけない。結局二度寝出来ないまま目覚ましが鳴った。

 4時間は眠れたのか。窓の外は真っ暗でまだ夜景と同じだ。あまりお天気は良くないようだ。浴槽足湯を済ませ、昨夜調達した朝食を摂る。お腹は快調だ。
 朝一番で心臓超音波検査の予約が入っており、採血、レントゲンもあるので、優雅にBSで朝ドラを視ている時間もなく、早めに出かける。
 昨夜、夕食に出かけた時に雨が降っていたので、ホテルで傘を借りた。今朝は地面は濡れているが傘を差している人はいない。今日もレイトチェックアウトにしてもらえたので、最低限の手提げだけ持ち、あとは部屋に残して、身軽に出発。昨日より暖かくなるという予報だが、まだ寒い。
 
 病院に到着し、受付のIDカード機を通す。そのまま採血・生理検査受付へ移動する。まだ受付開始前。色の違う紙のカードを2種類取る。採血は25番目、生理検査は8番目である。皆さん一体何時に来ているものやら・・・。
 ダウンのロングコートをエコバッグに仕舞い、態勢を立て直す。ようやく5人ごとに呼ばれ始めて採血受付機前に並び、ピンク色の受付番号表を取る。電子掲示板には7分待ちと出た。
 採血室で「8時半から心エコー予約なのですが・・・」と看護助手さんに告げると、「すぐに呼ばれると思います。」とのこと。採血して頂けたのは病院に到着してから30分ほどしてからのこと。生理検査受付では「8時25分まで待って採血が出来ないようなら、こちらを優先させるように戻ってきてください。」と言われていたのでドキドキだった。

 今日の採血担当は、初めましての女性臨床検査技師のMさん。それほど痛まず5本の採血が終了。お礼を言って採血室を後にし、止血をしながら急いで生理検査受付に顔を出し、なんとか5分前に生理検査中待合に座ることが出来た。中待合いで10分ほど待つと女性技師さんから声がかかった。

 検査着に着替えて薄暗く暖かい検査室のベッドに横になる。寝不足なのでなんだかぼんやり眠くなってくる。頭と背中に枕。最初は左を下に真横になって、右手は腰に下げて左胸を、続いて背中の枕により寄り掛かるように身体を開いて、息を吸って、吐いて止めて、を繰り返す。
 最後は仰向けになって鳩尾の辺りもプローブで押されながら息を吸って、吐いて、止めて。20分ほどの検査が無事終了した。朝早いせいか、まだ十分温まっていないおしぼりを申し訳なさそうに渡され、着替えを済ませ、お礼を言って検査室を後にした。

 続いて2階のレントゲン受付へエスカレーターで移動。紙の番号を取って待つと、すぐに受付して頂けた。
 レントゲンの待合廊下へ移動すると、結構混んでいたが、ほどなくして名前を呼ばれる。今日は予めレントゲン対応の無地のニットにブラトップ。下着にボタンや金具はついていない服装だ。検査着片手の女性技師さんから「そのままで大丈夫ですか?」と訊かれ、「はい」とお答えする。更衣室で暫し待って名前が呼ばれてから検査室へ入る。正面と側面の2枚、すんなり撮影して無事終了した。

 再びエスカレーターで1階の腫瘍内科に移動する。待合い椅子は早くも混み始めている。定位置を確保出来ず、受付の真向かいに荷物を置いてから、受付に並ぶ。月初めなので保険証確認も忘れずに。
 いつものようにコロナ関連問診票を頂き、息切れ以外全て「ない」に〇をして、息切れの「ある」の前に“たまに”を追加して提出する。

 採血終了から1時間が経ち、読書の切りの良いタイミングで血圧測定。112-71、脈拍が88。
 昨日読みかけだった「まぬけなこよみ」を読み続ける。二十四節季と七十二候をテーマとする四季折々のエッセイを読み進みながら、不思議と一緒に季節を経験しているような気分になる。解説を書いておられる三宅香帆さんが言っておられるのに同感だ。

 小一時間ほど待って掲示板に番号が出た。中待合に入り15分ほど経って先生がお顔を出され、名前を呼ばれた。病院に到着してから2時間余り経過している。
 「おはようございます。」と診察室に入り、ドアを閉め、荷物を籠に入れ、自分の体調管理ノートやエンハーツダイアリー等を出し、「今年もよろしくお願いいたします。」と新年のあいさつをして席に着く。

 「さて、年末年始どうお過ごしでしたか。」と問われ、「相変わらず10日近くは吐き気、倦怠感、お腹の具合が悪かったです。ようやく復調というタイミングで息子が帰省し、翌日発熱、翌々日にコロナ陽性反応が出ました。完全隔離をして家族内二次感染は免れたのですが、実家の母も巻き込んで籠城蟄居となり、大変でした。
 なんとかうつらずに無事だったのはワクチンを5回打っていたからでしょうか。さらに先週の木曜日、出先の路上で痺れた足で路肩の窪みに躓き、見事に転んで、左足首を捻挫し、擦り剝いたり青あざを作ったりとトホホでした。普通に歩いている分には大丈夫ですが、廻したり正座等ではまだ痛みます。お腹は相変わらず緩くなったり便秘になったり、です。胃が痛む日も何日かありました。」とご報告。

 「そうでしたか、やはりワクチン効果ありますね。採血のデータは、マーカーは少し下がっていますね。上がったり下がったり、フラフラしています。」と仰る。「その他、心疾患のマーカーBNPがHですが、心エコーの結果を見ると、問題は起こっていません。肝臓関係の数値も若干高めだが、特に心配するほどではありません。」とのこと。相変わらずアルブミン等はLだ。あんなに飽食したというのに。

 レントゲン画像は前回8月と並んでいる。10月に撮った造影CTと変わったことはなく、右上は濃く大きくはっきりとしてきているが、左は安定しているとのこと。
 ということで、エンハーツ37クール治療続行となった。薬の処方は前回通り。診察室での体温は6度8分。

 ここで、先生に思い切ってちょっとご相談だ。「30クールを目標にしてきたエンハーツが今日で37クールです。4月の40クールを目標にして、その後5月からは5週に1度に出来ないでしょうか」と。
 すると「うーん、いいんじゃないですか?」と仰る。「え、本当ですか?年末年始、体調不良でちょっと滅入ってしまって。10日すれば復調するのですが、2年半ずっと休みなくやってきて、ちょっとしんどくなっています。5週間に1度がだめなら減薬はどうですか、と訊きたかったのですが・・・」と言うと、「減薬はもう2段階まで減らしているので、これ以上減らすのは無理ですね。」と。減薬は5週間に1度が叶わなかったら、の案なので、第一希望が通るなら、嬉しい。

 先生曰く、「長く続けることが大事なので。そして〇〇さんは抗HER2薬が良く効くがん細胞なので、“昔の名前で出ています”シリーズでトライするのもありです。」。
 「つまり、カドサイラやパージェタをもう一度使ってみる、ということですか?」と確認すると、「そうです。」とのこと。「エンハーツしかない、ということならこのままペースを落とさず頑張ろうと言いますが、まだ他に手がないわけではないから、いいんじゃないですか。」と。願ったり叶ったりである。

 漫画の主人公ではないが、顔がぱああと明るくなってお花が飛び回っている気分だ。やはり10日間の不調がしんどい。“18日動くために10日耐える”生活を納得して治療を続けていた筈だが、“10日耐えて25日動ける”方がいいに決まっている。
 「ひとまず3月にCTを撮ってから5月以降5週に1度にするか決めましょう。来月CTの予約をしましょう。」となった。

 席を立つ前にキャンソルさんから送られてきた冊子をお渡しして、「2冊目にも原稿を書きました。3冊目の原稿もお出ししたところです。」とお話する。先生は「ほお~いいですね~」とご覧になる。
 お礼を言って診察室を出て、化学療法室へ移動。待っているのは3人。受付番号を取り、ファイル一式を提出して門前薬局にLINEで処方箋の写真を送る。20分もしないで、お薬の準備が出来ました、という連絡が来る。早い。

 お手洗いを済ませて待っていると、10分ほどしてKrさんからイメンドのジェネリックであるアプレピタント125㎎が届く。持参したマグに入れたアールグレーティーで飲んだ。
 ほどなくしてKrさんからリクライニング椅子に案内される。久しぶりに窓側のナースステーション寄りの席だ。Krさんにもキャンソルさんの冊子をお渡しすると、「わあ、いい冊子ですね。〇〇さんは皆さんの希望ですね。取り寄せてみようかな」と仰ってくださる。
 ブラインドは下がっているので外は見えないが、内側より大分明るい。椅子周辺の環境整備をして態勢を整える。夫やお友達にLINEで今日の報告。

 薬剤師のWさんがお見えになり、悪心や便秘と下痢、味覚異常等の副作用、残薬状態について状況報告。
 お話していると、看護師のSさんが針刺しに見える。今日も新しい針だ。寒さ対策でハイネックのニットを着ていたので、私も襟元を引っ張ってフォローしたが、ちょっとやりにくそうだった。ポートを刺すためにずっと襟の大きく開いたニット等を着て防寒ストールを持参していたのだけれど、今日は申し訳なかった。

 ポート周りは長いこと刺し続けているので青い痣のように皮膚が変色しているが、今日は縫い傷の近くにひっかき傷があると言われた。鏡を使わないと自分で見えないのだけれど。皮膚が弱く薄くなっており、さらに爪が弱く薄くなっているので、無意識にひっかけて傷を作ってしまうようなのだ。前回同様、ギリギリと切り込むような痛みはなかった。「もう(吐き気止めを飲んでから所要の)時間は経っているし、お薬も届いているので、順番で始めます。」とのこと。
 
 その後、15分ほどで点滴がスタート。今日は朝のスタートが早かったので、余裕でチェックアウトに間に合いそう。
 吐き気止めのアロキシ・デキサートミックス、ブドウ糖を全開で10分ほどで落とし、エンハーツ30分。眠くて眠くてたまらない。シートを倒して目を瞑り、本を読むのをいったん休む。再びブドウ糖。途中で珍しくお手洗いが我慢出来ずに、点滴棒を引きずって移動。今日の点滴担当は前回と同じHさん。終了直前の血圧測定もHさんで、133-74。私にしてはちょっと高い。生食シリンジを終えて、開始から1時間20分。抜針もHさん。衝撃が小さいので、有難い。

 ということで、今日は朝早くから検査のオンパレードで綱渡り状態だったけれど、その分早く進んだ。
 ご挨拶をして化学療法室を出る。受付表を戻し、会計待合いに移動。待合い椅子はそこそこの込み具合だ。10分ほど待ってから自動支払機で11万円強をカード払い。

 外に出ると、日差しがあり、コートの前を開けていても寒くはないくらい。
 薬局へ移動すると、待ち人は2人。お薬手帳と処方箋を提出し、「LINEで写真を送っています。」と言うと、ほどなくして「LINEで処方箋をお送りくださった○○さん」と呼んで頂けた。
 1つ1つ薬を確認していく。電子マネーで28日分、10,000円弱の支払いを済ませる。今日の病院と薬局での滞在時間は5時間半ほど。情報提供書のコピーを頂くのを忘れたのに気づいて、ちょっと戻るという間抜けなことをやってしまった。やはり眠いのかぼーっとしている。

 ホテルの部屋に戻り、手提げの荷物を整理して一つにし、一服してからロビーに降りてチェックアウト。
 昨日頂いたクーポンがまだ半分ほど残っている。今日は迷わず駅ビル最上階のいつものイタリアンレストランに直行。テラス席のお好きなところをどうぞ、と言われ、お喋りしている人たちがいる席から離れた席にする。
 前菜、パスタ、デザート、紅茶のセットをしっかり完食した。夫等とLINEでやり取り。読書がなかなか進まず、1冊読み切れなかった。
 各駅停車に乗って読みかけの本を読み続けることにしたが、眠気に負けてしまった。
 
 最寄り駅に到着し、大荷物にもめげず、タクシーにも乗らずに自力で自宅まで歩けた。万歩計は8,000歩ほど。
 帰宅後は生協のお届け物を取り入れて、収納する。下を向いているうちに早くも気持ち悪くなってくる。ろくに片付けも出来ないまま、のろのろ薬等を仕分けているうちに夫がライナーで定時の帰宅。私は空腹は感じず、気持ち悪いので、ピンクグレープフルーツを3房お腹に入れてこうしてブログを書いている。夫は、生協で届いたきしめんを食べた模様。
 明日、夫は休務日。まだ動けるだろうから、洗濯だけはしたいと思う。

 こうして2023年の治療が始まったが、今日は我が家にとって色々嬉しい知らせが続いた。4月から夫も息子も仕事の環境が変わる予定。そして私も5月からは投薬の間隔が空くことになりそうだ。ひとまず4月に目標40クールを達成したら、少しペースダウンが出来そうである。
 細く長くしぶとく・・・有難いことである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする