電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

余ったお金の使い方〜アリとキリギリスの寓話

2021年01月27日 06時01分47秒 | Weblog
あまり古くない昔のことを思い出すことがあります。当面必要なお金は足りており、蓄えもあって、なおお金が余っているような場合、有効な活かし方はどうすべきだったのだろう。いえいえ、私の話ではありません。自動車の排気ガス対応に成功し怒涛のごとく日本車が輸出され、貿易問題として報道を賑わすようになった後に、その対抗策として1ドルが360円の固定相場制から変動相場制に移行し、日本が Japan as NO.1 と褒めそやされていたあの頃をふりかえっての話です。

例えば1ドルが360円から120円になったとき、簡単に言えば3倍お金持ちになったことになります。その時、お金を手にした日本(人)はどうしたか。生活を少しだけ豊かにしたほかに、土地を買い、歴史的ビルを買い、宝石貴金属や有名絵画を買ったりしたのでしょう。今だから言えるのかもしれませんが、かなり無駄遣いもしたように思えます。

新型コロナウィルス禍の今になって、思ってしまうのです。あの時、三倍もお金持ちになったのだもの、あのお金の何割かを、大学や研究機関等にふんだんに投下していたらどうなっていたのだろう? 成金バブルに浮かれていないで、未知の研究や開発、あるいはそれらを助ける制度や仕組みがもっと進んだのではなかろうか。いや、自分のものでもないお金の使い途を今頃になって云々しても仕方がないことは、百も承知なのですけれど(^o^;)>poripori

自然科学等の研究者を目指せば道は狭まるばかりで生活ができなくなるという実情は、私が若かった頃より今のほうがもっとひどくなっているように思える今日この頃、アリとキリギリスの寓話で言えば、バブルの頃からずっと、日本にはキリギリスがやけに多く生息し、しかも力を持っていたということなのかも。

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