サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

人それぞれの「普通」― KAITO「青のフラッグ」 2巻

2017-08-04 | 青のフラッグ
                            
                            2巻出たでぇ。












世の中には「普通」という言葉がありますけど、
正直何をもって「普通」になるのかが良く分からないんですよね
例えば、街に出て適当にフラフラ遊びたいなー。って考えが「普通」と言えばそれは違う
休日はずっと家にこもってゲームしたり飲んだりという行為が「普通」な人々もいる
自分にとっての「普通」と
他人にとっての「普通」は違くて、
結局はその分母に拠る多数決な気がするのもまた(個人的な)本音なんですよね
男が女にドキドキするのが「普通」
女が男にときめくのが「普通」
いや、それはそうじゃない
たまたまその人たちがそうだっただけで、
幾つかある中の1パターンに過ぎない・・・というのが個人的な見解です
伊達さんの「普通」とみんなの「普通」は違うけれど、伊達さんにとっては同性、、、っていうか、
二葉にときめくのが「普通」なんだっていう、ただそれだけの話なんですよね。

当たり前のように連呼される「普通」
しかしその実態は分母の数で矯正を図る単なる多数決の一種に過ぎなくて、
セクシャルマイノリティを認めるだけの器がこの国には無い。という事実を描いている漫画だと言えます

ただ、太一にとっての「普通」はそうじゃない。
太一にとっての「普通」は、臆病だけど誰よりも女の子らしい二葉にドキドキするのが「普通」で
それもまた揺ぎ無い事実、それはそれで「普通」であり正しい行為だとも思うんですよね
要するに人それぞれに「普通」がある、
ただそれだけの話なんですよ
それが通じるか/通じないかは別として、
多数決の輪に入れなかった人間はその分苦しんだり悩んだりするしかない・・・
そういう事「も」描いている漫画なので、これは確かにネット掲載にした方が良かったかと思われます。


徐々に徐々に絆を深めていく太一と二葉の青春模様も見どころなんですが、
その青春模様の中にも色々と複雑な感情が去来していて
ただスマートにはいかない、
良い意味でウジウジしている半ば生々しいキャラクターの反応が魅力的な作品でもあります
少年誌のヒーローたちはどいつもこいつも器用にスマートに勇気を振り絞って頑張れたりしますが、
この漫画はそんな風に器用にもスマートにも振る舞えない弱くて臆病な人たちの懸命な物語だと思う
つい余計な自己嫌悪や迷いや卑下が胸の中を支配してしまう相様は少年誌のキャラとはかけ離れているんですけど、
だからこそKAITOさんにしか描けないアンニュイでセンチメンタルな作品になってるなあ、と感じるんです
「クロス・マネジ」は名作、、、というか、ある種最高傑作だと今でも思ってますが、
この漫画を読んでいるとやっぱり少年誌向けの作家ではなかったのかな。って感じちゃいますね(笑
また俺自身も自信ゼロで自分のことゴミクズだと思っていて常に生きる価値のない人間だと思ってるので、
今すぐに自殺するべき人間だと感じながら生きてるのでこの漫画のキャラたちの気持ちが分かる部分も強いですね
そういう・・・
「自分なんか」って感情を抱えて生きている人にとっては物凄く響く漫画なんじゃないでしょうか
不慣れでも臆病でも、懸命に応援団をやり切った二葉と太一、格好良かった。











しかし、個人的にネットで漫画を読むことに耐え切れなくなって(やっぱり雑誌や本で読む方が圧倒的に好き)、
結局単行本派に切り替えてしまったんですけど、最後のオチは正直衝撃的でしたね・・・
またウジウジ案件が増えてしまった・・・!と憂鬱な気分にもなりましたが(笑
やっぱり素晴らしい漫画で、最高に先が気になる物語だと思いました
単行本派になったので感想のペースは落ちると思いますけど、それでもしっかり自分なりに紡いでいくつもりなので
最後まで当ブログの感想も是非よろしくお願いします。次は秋に出るとのことで楽しみ。
個人的にはいつか雑誌に復帰して欲しいんですけどね笑
その前に青フラ楽しみ切らなくちゃ。



青のフラッグ 第5話 感想(ジャンプ+掲載)

2017-03-01 | 青のフラッグ












伊達さんがあんなに怒ったのは、同性愛者であることも関与してるらしい
ついでに言えば、トーマもまたそんな伊達さんと同じ同性愛者っぽい・・・という事で
ただでさえ複雑な恋愛模様が、更に複雑になってしまった感があります
そりゃそうだよな、
伊達さんの激高なんて「はあ?」って思うくらいアレなものだったんだよな
あれは嫉妬のような、それでいて自分の想い人に余計な傷をつけさせない為の文字通りの「保護」だったのかもしれないな

ぶっちゃけ、2話までは「これジャンプでもやれるわ。」って思ってましたが、
ここまでくるともう本誌じゃ絶対無理なセンシティブな漫画になってますよね
まさか二人とも同性愛者だったとは。。
「とらドラ!」読んでたと思ったら、
「ハチクロ」になっちゃったような、
いや、厳密にいえばそれらよりも更に歪な、アマルガム以上にリアルで歪な(笑)問題が描かれてる訳ですけど・・・。

ただ、自分が異性を愛するかなんて、同性を愛するかなんて、自分自身で決めるようなことじゃなく
気付けば勝手に決まってるようなものだと思います
好きなら好きだし、
嫌いなら嫌い、
ただそれだけの事なんですよね
槇原敬之の「軒下のモンスター」なんですよ要は。

伊達さんの悟りきったような表情と、トーマの紅潮している表情が対照的ではありますが、
これはいよいよもって物語がどう転ぶか分からなくなって来ましたね
「叶わない恋愛」というテーマをベースに、
同性愛というスパイスも絡めて来た唯一無二の恋愛漫画「青のフラッグ」、
本格的に面白くなってきた(や、初回の時点でも十分面白かったんですけど)印象なんで、
色々な意味合いで、本当に色々な意味合いで(強調)注目していきたいトコロです。


ところで、太一と空勢さんが仲直りしました
太一としては、これ以上努力しても傷付けるだけかもしれないし、
なにより「自分と仲がいい」とプッシュされることを嫌って無理やり離れようとしたわけですが、
そこは空勢さんの想いが勝りましたね

「友達でいたい」

・・・なんて、健気で、いい子なんだろう。
本当、この子がいるだけで漫画の雰囲気が本当に楽しくなるというか、明るい気分で読めるのね(笑
ある意味誰よりも純粋で、その分誰よりも無防備で、だからこそいとおしくなる最高のキャラクターだな~、と確信しました
太一の、離れようとした気持ちも理由を考えると理解出来るし、逆にいじらしい気もしてそこもまた好きですね
何より、やっぱりこの二人が絡んで作り出すドラマは、ホントに青春の雰囲気ど真ん中で、
それに触れていると本当に堪らない気持ちになるんですよ。
改めて書きますけど、
やはりこの漫画の面白さは本物だと思う
偏見を捨てて、素直な気持ちで読んで欲しい。と切に願う
空勢さんの信じられないレベルの可愛さ、太一の頑固ながらいじらしくもある心情、そんな二人が織りなすとびっきりの青春、
そして、そんな二人に(純粋な)想いを寄せている複雑な状況の伊達さんとトーマ、、、と
より面白く、オルタナティブな漫画になって来た印象で素直にワクワクしています
怖いので他の方の感想は正直読めないのが本音なんですが(笑
コツコツ応援していくつもりなので、
隔週掲載になっても当ブログの感想もよろしくお願いします。











それにしても、KAITOさんの漫画はビックリするぐらい「読みやすい」ですね
今週もさくさくと、さらっと読めちゃった上に深みも雰囲気もキマってて相応の凄みを感じました
そういうネームの読みやすさと気持ちの伝わりやすさは間違いないこの方の武器だと思います
まだ全然ストーリー追うの間に合うと思うんで、ぜひジャンププラスのチェックよろしくお願いします
俺はKAITOさんにずっと付いていくつもりです。




青のフラッグ 第4話 感想(ジャンプ+掲載)

2017-02-23 | 青のフラッグ











うーん、こりゃあ難しいね・・・。
トーマの好きな人は叶わぬ人で、そんなトーマとくっ付けること自体無謀で、
でも後押ししたのは事実な訳で、、、っていう。

伊達さんの言ってる事は正しいっちゃあ正しいんだけど、全部が全部合理的なのって息苦しいじゃないですか?
そういう意味で個人的にはあんまり(現時点では)好きじゃないキャラなんですけど、
でも太一にとっては自身の醜さに目を当てざるを得ない出来事な訳で・・・
始めから否定出来る勇気もなければ、
途中で引き返す度量もなく、
ただただ自身のメリットの為にズブズブ恋愛相談にのめり込んでるのが現状なわけなんですよね
そんな事実に気付いてしまった、いや、気付かされてしまった太一がどういう行動を取っていくのか、、、が今後の焦点になりそうです。


一方で、空勢さんの心情もまた気になります
あの調子じゃ恐らくは太一の事を異性としては意識してないでしょうし、
今彼女が思っていること、そしてこれから起こしていくアクション等気になる要素がいっぱいで
相変わらず先が気になる良い漫画になっていて正直めちゃくちゃ面白いですね
いい具合にこんがらがってるな、というか、
ある意味これもまた青春の王道だよなあ。って気さえしています
太一の想い、
空勢さんの想い、
トーマの想い、
それらが織りなす複雑、だけど、理解出来るアオハルな感覚が非常に素晴らしいです
誰もみんな本当は素直になりたいんでしょうけど、とても素直になんてなりきれる勇気がない。
そんな青春のいじらしい部分が凝縮されていて早くも名作になりそうな予感までしてます。これはマジです。

相変わらず空勢さんは可愛いし、太一はとっても思春期しててイイ(笑
そんないびつな恋心の行方が今から見たくてしょうがないですね。
行方っていうか、結末をね(それくらい気になってます)。









ちなみに、青フラに関しては自分以外の感想を全く見ていない(シャットアウトしている)ので、
かなり客観性に欠けた感想になっているかと思います 何も空気読んでないかもしれませんし、逆に読んでる可能性もあります
なんか最近はそういうモードなんですよね もっと純粋に楽しみたい、というか・・・。
なのでまあ、これからも個人的な感想になっていくと思いますが、
それでも宜しければお付き合いください。では。



青のフラッグ 第3話 感想(ジャンプ+掲載)

2017-02-16 | 青のフラッグ









今週は抉ってくるなあ。









伊達さんは恐らく見込みなしと判断して太一に怒ったんでしょうね
だけど、太一は優しいから相談されたのに「無理だよ。」とは言えないじゃないですか
その辺は難しいんですけど・・・でもなんかキッツイ人だなあ。って思いましたね(笑

ただ、トーマ自身は太一と空勢さんをくっ付けようとしちゃってるわけで、
順調そうに思えて中々嚙み合わない、、、という印象を受けました
そりゃ恋愛なんてそんな簡単に上手く行かないのが現実ですけど、
流石にこの現実は厳しいですよね、、、どっちにとっても。


太一にとっては、完全に善意でやってた訳ですからショックでしょうし、
空勢さんにとっては、自分を意識してないことがまるわかりな訳ですからショックでしょう。
それまでの和気藹々とした楽しいムードをぶち壊す容赦ない作劇を見て、
「ああ、こりゃジャンプでやらなくて良かったわ。」と純粋に思いました(笑

青春は、青い時代は、痛々しく、手厳しい。
先週までの楽しい「だけ」の作劇とはうってかわって
随分二人とも奈落の底に突き落とされてしまったなあ、、、と心を抉られた気分になりました
だけど、それもまた確かに青春の一部なんですよ。青春は、決して楽しいことばかりではない。
時にはそれまでの嬉しさが不意になってしまうような悲しい現実だって襲って来る。
そんなことを・・・今週の青フラを読んで思い知らされました。


結果的に、伊達さんの忠告は正しかったんですよね
確かに、トーマの目には空勢さんなんか映っちゃいない。
このまま頑張っても決して報われないし、傷つくだけ。
そんな突き付けられた現実、、、に対して
どう抗うのか、
どういう展開を見せていくのか・・・注目の気持ちが益々高まってきました
ホラー映画を一緒に怖がる二人の様子はめっちゃお似合いと言えばお似合いなんですけどね(笑

でも、太一がしてあげたことの全部が無駄だった、とは思いたくない。
彼は彼なりに誠実に空勢さんに向き合ってあげたし、
そのお陰で変われた部分だってあったはず。
何より、
傷付いたからこそ得られる感情だって人間にはあるんですよ。
「痛み」だって、今の自分を形作っている自分の確かな財産で、それを他人にどーこー言われたくはない。
来週の展開はむちゃくちゃ気になりますが、どうか、太一の想いや空勢さんの気持ちが好転したり報われていく結末を願っています。









しかしこの漫画、本当に面白いですね・・・笑
好き嫌いはあるでしょうが、間違いなく読み手に「何か」を感じさせる間違いない漫画に仕上がっています
取り合えずラブコメ好き、恋愛漫画好き、青春もの好きならチェックしておいても損はないかと
KAITOさんの才能は本物だと個人的には確信しています。感情揺さぶられますよ。



青のフラッグ 第2話 感想(ジャンプ+掲載)

2017-02-11 | 青のフラッグ












無事にPCの買い替えが終わった。この一週間、まともにネットが出来ずに大変だった。











俺は携帯電話を持ってないので、
ネットの漫画は必然的にPCでしか読めないんですが
先週の土曜にもうガタが来てたやつが壊れて、で、中古でいいのを買った、、、つもりだったんですが
正直ありえないレベルの不具合ばかりが発生しちゃって「敢えて高めのを買ったのに、、、」と完全に絶望したんですよね
月曜日に仕事終わった後また持ってって直してもらったんですけど、
直ったのは一時的なもので、結局直ってねえじゃん。。って
物凄い怒りが爆発して・・・・・、
爆発したっていっても内気ですから別に誰に向ける訳でもなく自分の中でマグマを燃やしてただけなんですけど(笑
今日またその店に行って、無事に返金してもらって、もうその店では買わずに地元の近いとこで買い直してここに至る、、、って感じ
ようやくジャンププラスも見れるようになって、正直嬉しかったですね。。 
でも、今回の事で「予備のPC用意しとかなきゃ。。」って思いましたね
スマホとか持ってるんなら別ですけど、
持ってないし持つ予定もないのでそれくらいはしとこうかな、、、って感じました。



で、「青フラ」ですが、めちゃくちゃ面白いです・・・!
先週も書いた通り、空勢さんの存在だけで闘える漫画だなあ、と2話でも深々と感じました
問答無用に可愛く、
問答無用に面白い、
問答無用に健気で、
問答無用に純白で・・・・と
「女の子の可愛さ」の全部を詰め込んだような素敵過ぎるキャラクターに仕上がっております
惜しむらくは、ここまで強烈なキャラクターを作り上げたのだから、紙媒体でやったらもっと受けたんじゃないかな。
とか、そういう風に思っちゃう事なんですけど、それはまあクオリティには関係ないのでいいとして・・・。

KAITO先生は、青春漫画の旗手、とか、そういう風に紹介されてましたけど
その煽り文句に一切間違いなどはなくて
この第2話を読んだら、
実直に「青春漫画の旗手じゃん。」って思ってしまいました
どこを切っても青い春、
どこを切っても思春期、、、
そんなKAITO先生の特性を最大限に生かした横綱相撲的な漫画に仕上がっているなあ、、、と
そう考えると、ある意味思春期のそういう機微を理解してくれる(であろう)年齢層の高いプラスなのは悪くはないかも
多分ヤンジャンとかでもこのクオリティなら通用するんじゃないか?って思いますけどね(笑


兎に角、空勢さんが、可愛い。
彼女の一挙手一投足から目を離せない、
眩しいくらいに純な思いにいちいちキュンキュンしてしまう・・・
KAITOさんのこれまでの漫画の中でもずば抜けて「キャラが立っている」物語だと思うんです
マスコットキャラみたいにキュートで、でも、思春期の乙女らしい素敵な恋心も持ち得ていて、、、と、
太一が惚れるのにいちいち理由とかが必要ないくらいの圧倒的なキャラクター力を含んでいると感じるんです
っていうか、もうシーンとか演出を見ただけで即座にキャラの心情が理解出来るくらい完成されてると思うんですね

だから、何も考えずに、何も含ませずに、
ただただ単純にこの青春ワールドに引き込まれて欲しい・・・俺の願いはただそれだけです
特に「とらドラ!」とか好きならきっとハマると思いますよ!


もちろん、ただ恋愛ってだけじゃなく、
きちんと「ラブコメディ」になっているとこも見逃せない
特に「揉み方」のところではあまりに直なネタ過ぎてニヤニヤが止まりませんでした・・・笑
まさかKAITOさんの漫画で〝エロゲ”ってフレーズが出てくるとは思わなんだ。
その上で、ラスト付近には思春期真っ只中!な回想も含ませたりと、
ラブとコメの塩梅も良く、
この辺りのバランス感覚は間違いなく進化されてると思います
これを読んで、「やはりKAITO作品は良い。」と確信的に感じれました
無料で読めますし、今ならまだ話にも追いつけるので、是非読んでみてください
このブログで取り上げている作品が好きな方なら、アンテナ的に引っかかると思う。8割の確率で。











思わずトーマに嫉妬しちゃってる太一も可愛かった・・・笑
男の子「も」可愛く思えないとラブコメは物足りないので、その意味合いでも良かった
この先の二人の関係性がどうなっていくのか、、、本当に「見逃せない」漫画に早くもなりつつあります

それと、トーマの「歯がゆく思ってたり~」のセリフは個人的に感情移入してしまいました
自分なんて本当に周りと比べて上手くいかないこと「しか」ないですから・・・。
目を背けたい現実ではあるんですけどね。
だから、
そういう心情をきっちり描いてくれるKAITOさんの漫画がやっぱり大好きだ、とも思えました。
誰が何と言おうとも、この想いが伝わらなくても、そうはっきりと断言出来ます。
だから、これからも精いっぱい足掻くつもりです。全力で・・・。



KAITO先生新連載!「青のフラッグ」 第1話 感想(ジャンプ+)

2017-02-02 | 青のフラッグ









最初にジャンプで広告を見た時、「ネット漫画かあ・・・。」って率直に思いました
俺の使ってるPCって中古の大分ガタが来ちゃってる奴だから不具合やフリーズが頻繁に多発するんですよね
だから、「ちゃんと読めるかな・・・?」と思ったら、案の定表示されないページがいくつかあって、
何度もアクセスしてようやっとちゃんと読めた感じでした
やっぱり漫画は紙だわ。。と思いつつ、
KAITOさんならばチェックしないわけにはございません
前作のバディストライクの時、毎週一回も欠かさずファンレター(or葉書)送り続けましたからね!(ドヤ顔)

KAITOさんはサンデーの「暁の暴君」のアシスタントをやっていたそうで、それは打ち切りになっちゃったんですけど
その後もサンデー作家の飲み会によく出席してて「天野めぐみ」のねこぐちさんと絡んだりもしてたんで
なんとなく「これサンデーに行く流れかなあ。」って漠然と考えていたんです
そしたら、普通にジャンプ+じゃないですか
普通に・・・
っていうか、恐らく本誌ではダメになったからネットに流れたと思うんですけど
やっぱり、前作の11週打ち切りっていうのはファン的にも相当堪えるものがあって、
どうでもいい作家がそういう目に遭っても「ふーん。」で済むんですけど
ファンレター出すほど好きな作家がそういう事になっちゃうと、「ああ・・・。」ってなっちゃうじゃないですか
その傷を引きずり続けたままここまで来てたんですけど、まさかこんなに復帰が早いなんて思いもしなくて、
結構心情的にはこんがらがってましたね(笑

俺はこんなにKAITOさんの事大好きなのに、
世間はそうでもないのかな。ってよく考えてて
それで「うーん・・・。」ってなっちゃう事も多かったです
人の好みはそれぞれだから、それは仕方無い事ではあるんですけど、
例えば「クロス・マネジ」の4巻の28話にずっと練習し続けたプレイを、
ようやく初めて成功させる事が出来て言葉にならない喜びを感じている深空のシーンがあるんです
ああいう場面の、、、本当に純朴で胸に来る、堅実だからこそリアリティをもって感動が伝わって来る、
そういう素晴らしさを伝えたくて伝えたくてどうしようもない気持ちに駆られたりもするんですよね
そういう意味じゃ自分はなんてちんけな存在なんだ。。と感じる事もあったりもするのですが(笑
とにかくKAITOさんに「勝って欲しい」
漫画は勝ち負けじゃない、
そんな事ははっきりいって承知の上で、
それでも敢えて「勝って欲しい」、そんな風にずっと思ってるんです。



今作「青のフラッグ」は恋愛漫画です
分かりやすく他作品の名を挙げると、KAITOさん流の「とらドラ!」ってところでしょうか
つまりは、既に好きな相手がいる女の子の恋を応援する、、、って感じです
その過程で発生する甘酸っぱい青春の物語。。という印象の漫画で
早くも面白い、
そして、続きが気になる作品に仕上がっています
現時点で太一は空勢さんに恋なんかはしていないけど、
多分これから色々な経験を経て恋していっちゃうんじゃないかな~、って思うと楽しみですね

途中、太一が空勢さんに怒ったシーンがありました
自分の云う事をすべて真に受けて、その結果髪をショートにしてしまった事に罪悪感と苛立ちを感じて
思わずやり場の無い怒りをぶつけてしまう、いかにも思春期っぽいシーンなのですが
なんかその・・・そうなっちゃった過程もちょっとリアルで良かったんですよね
「あの人が好きだ」って言ってる子に、初めから「無理だよ。」とは言いづらいじゃないですか?
正直本命っぽい女の子がいるとはいえ、それが本当に本命なのかも分からない訳で
そこは幼馴染だけど疎遠気味~って設定がめっちゃ活きてるんですよね
だから、「曖昧だったから」、なんとなく協力した~って流れだと捉えてるんですけど
まさか髪を切られちゃったら、話が別になって来るじゃないですか(笑
なんかそのね、リアルでありそうな流れっていうか・・・
そういうのがKAITO流って事なんですよね
身勝手ではあるけれど、
なんでもホイホイ言う事聴いてこられたらああいう風に怒ってしまう気持ちも分かるし、
確証がなかったから、最初から言わなかった気持ちも分かるし、、、

太一は、恋愛漫画の主人公でも頼れるタイプだったり、気が効くタイプだったりはしません
普通の人と同じようにコンプレックスを感じ、卑屈な一面も目立つ至って有り体な少年です
だからこそ、ここから成長してくであろう成長型の主人公なのです
空勢さんも、また同じです
誰もが羨むスーパーヒロインではなく、
コンプレックスだらけの、欠点だらけの、ちょっと歪だけど、そんな部分がいじらしい可愛い女の子です
でも、そんな風に、一歩一歩成長していくタイプのラブコメがあったっていいじゃないですか
太一も、空勢さんも、まだまだこれから、二人の成長も進展も、まだまだここから。
KAITO流なのは、こと恋愛漫画になっても驚くほど変わってませんでした
最初がダメだったからこそ、
一歩一歩踏み出して変わって行く、そんな誠実で堅実な作劇―――――――。
まだまだコンプレックスだらけの太一が変わっていく過程を拝むのも、
まだまだ引っこみ思案の空勢さんが変わっていく過程を拝むのも、個人的にどっちもめちゃくちゃ楽しみなんです
どうしたってシンプルには行かない、複雑に絡まって行く(であろう)恋愛作劇、これから毎週ジャンプ+で読むのが楽しみです
気が早いですが、コミックスで読めるのを今から心待ちにしています。







ああ・・・肝心な事を書くのを忘れてました
今作のヒロインである空勢さん、めっちゃキュートでむちゃくちゃ可愛いです・・・笑
今までのKAITO作品にはそこまでいなかったような、小動物系の健気でいじらしい女の子です
表情も豊かで、仕草も女の子女の子しててキュンと来ちゃう、太一が恋して行く(でしょう)のも納得の可愛さに仕上がっています
こんな女の子とのラブストーリー、それが無料で読めるのに、読まない手はないですよ。
3度目の正直、今度こそ真っ当に評価されて成功して欲しいです。応援の想いを込めて・・・。

余談:
個人的にバトルえんぴつが出て来たのがすっごく良かった、っていうか、世代ドンピシャなんで興奮してしまいました・・・!
また、いっぱい遊ぶ為に、いっぱいバトえん持って来る空勢さんめっちゃ可愛いなあ(笑
そういう「純粋なヒロイン力の高さ」もすこぶる高い新作に仕上がってるんで、
なんの先入観もなしに読んでみてほしい
そして、KAITOさんらしい「コンプレックスとの対峙」の表現もところどころ冴え渡っているので、
そういう意味ではクロマネやバディストが好きだった方にも響くんじゃないでしょうか。って事でやたら長くなってしまいましたが、これからも推していきますので。