諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

妖怪・手長と瀬織津姫。 その1

2013年12月30日 16時09分59秒 | 瀬織津姫

十一面観音は瀬織津姫であるとした説が有ります。

熊野権現が瀬織津姫で有るのならば、千手十一面観音が瀬織津姫で十一面観音は瀬織津姫の息子でなければならない筈です。私はチョット疑問です。

瀬織津姫と市杵嶋姫も同神とされています。ご存知の様に市杵嶋姫が祀られる厳島神社総本山厳島にも、千手十一面観音を彫った石碑が厳島の主の様に島の頂に鎮座してますし、瀬織津姫のもう一つの姿とされる弁才天(弁財天じゃないですよ)も複数本の腕を持っています。十一面観音より千手十一面観音の方がしっくりと来ると思うのです。

円空は瀬織津姫として十一面観音を彫り続けてきたとされています。

まさか円空が千本の腕を彫るのめんどくさくなって千手十一面観音ではなく十一面観音を彫ったのか、十一面観音も千手十一面観音も同じ十一面観音に変わりないとする考えからなのかは判りませんが、今一、納得がいかない私です。

まっ、それは兎も角、十一面観音です。そのお姿の一番の特徴は腕が長いと言う点です。

中国の思想では、腕の長い人物は貴人とされています。徳のある人物と言う事です。

三国志の蜀の皇帝だった劉備玄徳の身体的特徴は腕が膝まで付くほど長く、振り向けば自分の耳たぶが見える程、耳が大きかったと言われていますが、十一面観音のお姿もその特徴通りとなってます。

これはインド・中国の考えから来ているのだろうとは思います。

まあ、それは置いときまして、日本の神様で十一面観音に良く似ている存在を考えると、どうしても手長をイメージしてしまいます。つまり「妖怪・手長=瀬織津姫」と言う事です。

こんな事言うと瀬織津姫を信仰している方々に怒られそうですが、鬼渡系の神社を調べてて知ったのですが、瀬織津姫に関わりある土地には妖怪・手長足長、そして手長を足長がおんぶしている姿と思えるダイダラボッチの伝説が残っているケースが多いのです。勿論、鬼渡系の神社ともリンクします。とても偶然とは思えません。

例えば私の故郷に近い福島県の楢葉町にある瀬織津姫を祀る大瀧神社の近くにも、ダイダラボッチの伝説があります。

同じく福島県天栄村の瀬織津姫を祀る明神瀧の付近に鎮座する二岐山は、ダイダラボッチがその山を跨ごうとして股間をしたたかに打ちつけ、二股になったとする伝説があります。

更には718年、蝦夷討伐の守護神??として熊野本宮神が宮城県の唐桑半島に上陸。熊野本宮神の最初に仮置き場とされた場所に、瀬織津姫神社の別名が有る舞根神社が鎮座してます。勿論、瀬織津姫が祀られています。

瀬織津姫と思われる熊野本宮神は、その場から室根山の室根神社に運ばれたのですが、舞根神社と室根神社のほぼ中間地点に手長山があります。

更に瀬織津姫を出羽神である大物忌主と考えれば、福島県の会津磐梯山、秋田県の鳥海山も大物忌主と手長足長との接点があります。瀬織津姫と妖怪・手長に何らかの関係があるのは間違いないと思えるのです。

 

つづく。

 

 

 

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安倍総理、靖国神社参拝の意義。 その2

2013年12月30日 00時53分26秒 | 政治・経済

続きます。

まぁーそう言う事で、日本がどんなに下手に出て譲歩しても、中国・韓国が擦り寄ることは無いと思いますね。日本と中国・韓国は共存出来ませんから。

中国が成長するには日本を中国の支配下に置いて、海洋資源と同地下資源を得るしかないんです。中国ですから二百海里なんて全然無視します。ハワイまで領海を広げます。そうしなければエネルギーと食料の問題が解決しませんからね。

韓国だって日本が無くなったら万々歳でしょう。最大のライバルであり、目の上のタンコブの日本が消えれば、その分韓国製品が売れます。韓国の成長はそれしか考えられないと思います。

ここで重要な事は、日本人は要らないと言うことです。日本人には全員いなくなって欲しいのです。そうなると原子爆弾も視野に入っていると思います。

だからと言って中国が日本に原爆を降らせりゃアメリカが黙っていません。

でも、中国もそんな事判ってます。だからずーっとアメリカの国債買い続けているんです。アメリカと中国は切っても切れないパートナーになる為にね。

中国にとってアメリカの肥料・資源等は生命線です。そしてアメリカにとっても中国14億人の市場は、経済の安定・成長には無くてはならないものになっています。

反対に日本とアメリカの関係は段々と希薄になっています。アメリカにとって中国と付き合うメリットの方が高まっています。

だから「そろそろいいかな」と思って、中国は太平洋をアメリカと中国で半分に分けようと提案したんでしょう。OKなら日本を襲うつもりで。

それだけ中国は日本を舐めてかかっています。いじめ続ければ尖閣も沖縄も分捕れる。

韓国も竹島をぶん取れたんだから、対馬・壱岐島も取れそうだ。それよりも慰安婦問題で、国家予算並みの補償金ふんだくってやれるとね。

日本はバブル崩壊で国力が弱体化し、譲歩するしか生残れない。弱腰だと思っていたと思います。そして今がチャンスとも思っているんでしょうね。

そして今回の安倍総理の靖国参拝。これ、中国も韓国もビックリしていると思いますよ。弱虫日本が手向かって来たと。

日本はフィリピンやベトナム等々、中国と領土問題で争っている国と連携しました。そして私もビックリしたのですが、秘密保護法を問答無用で締結。そして辺野古基地移転の為の埋め立てが決定しました。

沖縄知事は中国からの帰化人で、沖縄の土地を中国に売り込んでると言う話を聞いていたので大変危惧していたんですが、基地移設の決定は沖縄も中国には服従しない事を鮮明に表したと言って良いと思います。その準備はしたということでしょうね。

そして今回の安倍総理靖国参拝。これは中国に対しては「侵略するなら受けて立つ」の日本の意思表示と言って良いでしょう。

韓国に対しては、「韓国なんてもうどうなっても関係ない。関係改善など諦めた。国交の断絶も考えているぞ。これだけ騒いだのだ。ギリシャのようになっても日本は助けない」と三行半を宣言したと言ってよいでしょう。

アメリカは安倍総理の靖国参拝に失望したと発表しましたが、辺野古基地が移設となればアメリカも日本側に立たざるおえなくなる。日本の意思に合わせるしか無くなると思います。

それと韓国の経済崩壊寸前。回復は先ず不可能です。アメリカはその手助けを日本に頼むつもりが、日本は靖国神社参拝で明確に拒否した様なものです。これにはアメリカ以上に韓国が失望しているでしょうね。いくら暴言言い放っても日本にたかるつもりだったでしょうから。

私、朴大統領が日本の告げ口外交や慰安婦問題等々、ヒステリー状態となって日本を攻撃してくれて良かったと思います。身から出た錆ですからね。堂々と援助の拒否が出来ます。日本にとって朴大統領は幸運の女神なのではないでしょうか(笑)。

もしかしたら父上同様、朴大統領は大変な日本びいきで、日本を助けてくれる為に日本を攻撃してくれたのかも知れませんね。どっちにしろ結果オーライで良かったのではないでしょうか。

また、アメリカも中国の裏の心は知っている筈です。

中国がカナダやオーストラリアを自国化し、本当のライバル国であるインドを11億の人口ごとこの世から消し、満を持してアメリカに挑んでくる事くらい判っているでしょう。

それに対して、日本は絶対に中国には服従しない。侵略するなら東南アジアもアメリカも巻き込む事になるぞと靖国神社参拝で示した訳です。

また日本はロシアとの関係も模索しています。ロシアも巻き込む事も考えている筈です。

だから靖国参拝はしなくてはならないと考えたのだと思います。その決断を示すために。私は靖国参拝は丁度良いタイミングだったと考えます。

ってな事書いてきましたが、日本も中国・韓国も様々な考えが蠢いています。そして私の考えは稚拙な点も多々ある筈です。当たり前ですが、私の話なんて断言は出来ません。その点はご了承下さい。

世界のパイは決まっているので、どちらかが豊かになれば、どちらかが貧しくなるのは避けられない事ですが、どうにか平和に推移してくれればそれに越した事は無いと思っています。

 

ではでは。

 

 

 

 

 

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安倍総理、靖国神社参拝の意義。 その1

2013年12月29日 19時11分51秒 | 政治・経済

安倍総理、とうとう靖国神社に参拝しましたね。安倍総理も参拝する時期を十分考えていたのでしょう。中国・韓国が反論するのも当判っててやったと思います。かなり覚悟が必要だったと思います。私が総理なら小心者故、出来なかったでしょうね。

日本は中国・韓国に配慮し続けました。先の戦争は確かに侵略の一面がありましたし、謝罪は当然だと思います。

でも、もう十分補償はしました。特に韓国には。国家予算の数倍の補償金を払い、韓国はその補償金で先進国までに急成長しました。日本の援助で経済発展に至ったのは明白です。勿論、中国も同様ですね。

それでも中国・韓国は日本を攻撃する。何故なのか。

単純に言います。「日本さえ無ければ・・・・・・・」、その一点じゃないでしょうか。

もし、日本列島から日本人が消滅したら。

先日、中国はアメリカに対し、「太平洋は中国とアメリカで統治するのに十分な広さがありますね・・・・」とか何とか言って来ました。つまり、ハワイ諸島あたりで中国とアメリカで太平洋を分け合いましょうと言って来たんです。

もう数十年後には、東京から西の日本を中国の州にしようとまで考えているようですからね。日本の侵略を考えているのは明白です。そんな国に何を言っても、何を譲歩しても仕方ないと思います。

日本、韓国、中国は案外似ています。中国は面積こそ広いですが資源は少ない。鉄も石油も出ない。食料もアメリカから肥料を輸入しなければ作れない。そんでもって人口が14億人もいる。これでは成長続けるのは絶対不可能です。それでなくても中国バブルは崩壊寸前です。もう、どうしようもない状態になっているんです。

中国の経済は約35パーセントが消費、65パーセントが投資で成り立っていると言われてます。中国での人の住んでいないマンションはとんでもなくありますからね。住む為でなく値上がりを見込んで買っている。そして造って来た訳です。

もう、こんなマンションは造ってもしょうがないのは中国人だって分かっています。65パーセントを占める投資での経済は間違いなく落ちます。

当然、経済は停滞し、急激に悪化する筈です。毎年8パーセントで成長し続けるなんて出来る訳ないんです。中国バブル崩壊は必ずやってくと思います。。

そうなると中国の失業率は20パーセントを軽く超えるとされてます。中国の人口は14億人。その労働者の二割が職を失ったら・・・・・・・・。

それでなくても格差が問題になっているのです。大変な事になりますわね。

韓国だってそうです。韓国はウォン安で成長して来た。それがアベノミクスの影響もあって、ウォンが高くなってきた。アベノミクスから1年で40パーセント前後もウォンが上がった訳ですからね。

2~3年前で考えればウォンは「100円=7ウォン」から「100円=14ウォン」位になっています。大体、2倍に上がっているのです。これは流石に無理がありますよ。

韓国は輸出で食べている国です。2倍も輸出商品の価格が上がれば、当然売れなくなります。商品によっぽど魅力があれば別ですが、日本製と同じ価格なら日本製が断然優位な筈です。売れる訳ありませならん。そりゃ経済も停滞してきますよ。

しかも今までの売り上げの多くは日本に流れていきます。日本に対して怒り心頭にもなりますわね。

それでなくても国の規模は日本の三分の一以下です。人口も5000万人以下。内需での成長は期待できない。輸出でしか成長ができない国です。

それにウォン安設定ももう、全世界が許してはくれません。今後如何するのか私も判りません。いや、もう方法は無いと思いますよ。もう八方塞なのは間違いないですね。

 

つづく。

 

 

 

 

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人の金を預かる怖さ。【七十七銀行女川支店の悲劇】 その2

2013年12月28日 13時13分03秒 | 東日本大震災

何時もながら前置きが長いですが、ここからが本題です。

七十七銀行です。地元仙台の銀行で、東北最大の地方銀行です。バブルに踊らず不良債権の額も軽微でした。行員の給料も都市銀行に近い水準の凄い銀行です。この銀行の行員はチョットした街の名士の様に見られます。それだけ知名度は高いです。

地元仙台には陽シティ銀行(旧・陽相互銀行)なる第二地銀がありました。バブル期に七十七銀行に追い付け追い越せの勢いがあった銀行です。実は新聞販売店やっていた時、取引がありました。

一応、新聞販売店やっていた時、私の店は同行某支店の一番の取引先でした。それで良い不動産物件を紹介されてり、良い付き合いをしていました。

しかし、バブル期に頑張りすぎた。そしてバブル崩壊。結果、不良債権の山を築いて倒産しました。

私、つくづく思いました。頑張りすぎは良くないと。私の様に何もしないのもどうかと思いますが、良い時こそ冷静になるのが生残るコツだと思いました。陽シティ銀行と七十七銀行を見ていてつくづくね。世の中って本当に皮肉なものですわね。

まっ、その七十七銀行ですが、私の出身大学からは、私が学生当時、毎年10名ほど採用されてます。その10名は私の出身大学の英雄です。

しかし、私の大学は七十七銀行の採用大学の中では偏差値的に最低レベルの大学です。採用された10名はどさ回りとは言わないけど、本店勤務はかなり難しいと聞いていす。出世するのも大変で、大抵は支店勤務で始まり、支店勤務で終わると聞いています。支店長になるなんてよっぽど営業成績が良くなければ至難の業なのでしょうね。支店長に成れたとしても宮城県の凄い田舎の支店がせいぜいかも。まぁーね、学歴社会ってのは辛いもんですわね。

さて、お題の七十七銀行女川支店です。

私、女川には釣りをしに随分通いました。私の好きな町です。海の側のファミリーマート前駐車場では、よく車中泊したもんでした。

このファミリーマートの直ぐに七十七銀行の女川支店があります。海から100メートルも離れていない場所です。

そして3.11の東日本大震災。

女川には15メートルの津浪が襲いました。入り江の地形だった為、15メートルまで高くなったのです。

この女川支店の全行員は14名。うち、地震直後帰宅した方が1名。残り13名の行員の内、津浪に飲まれ生残った行員は1名。つまり12名の行員が亡くなっています。

何故、12名もの命が失われたのか。

もし私が自分の店を女川に出していたとして、震度6強の地震にあえばそりゃ当然逃げます。私は心配性ですし、大きさは判りませんが、津浪が来るのは明らかですから。

せいぜい防波堤をチョット超える程度の津浪だと思っても、私のやっている商売なんかその程度のもんです。全ての商品が駄目になっても仕方ないですみますから、先ずは逃げますね。

しかし、人の金を預かっている銀行ではそうは行かないです。

実際、地震が来てから女川支店の行員達は、重要書類や紙幣を金庫に仕舞う作業を行なっていたと聞いています。その作業を完了してから津浪到達までは30分の時間がありました。

1分も走れば津浪から逃れられる高台があるのに、彼らは何故逃げなかったのか。

それは仕事への使命感でしょうね。私が女川支店で万が一支店長していたとしたら逃げなかったかも。いや、逃げられなかったかも知れません。

津浪を恐れて逃げ、その間に不届き者が銀行に入り金を持って逃げたりでもしたら、支店長として責任問題になるでしょうからね。 仮に支店長である自分だけが残ると言っても、他の行員はどう思うでしょう。支店長残して逃げたとあっては、会社への忠誠心が疑われます。出世に響くかも知れません。私が仮に次長だったら、「支店長だけにいい格好させてられっかい。ワシも残るでぇー」と思うかも。

それでなくても失敗が許されない銀行員の人生です。もし津波が来ず空の銀行に強盗に押入れられたら、銀行員生命はお終いです。そう思うと怖くてとても逃げられないと思います。

勿論、15メートルの津波が来ると知っていたら逃げていたでしょう。しかし、情報では3メートルの津浪と発表されていました。3メートルなら屋上に退避すれば何とかなります。逃げることはしなかったでしょうね。

次に6メートルの津浪に訂正された様ですが、それでも屋上に逃げれば何とか・・・・。 それより本店の指示はどうだったのでしょうか。やっぱり現場に居なければ分からない。いや、現場にいても判断は難しいでしょうね。

支店は二階建ての建物ですが、銀行ですからね。店舗フロアの天井は一般の建物より大分高い筈です。私も2階建てだとは思えませんでした。それだけ割と大きめな建物だったのです。それに屋上への階段の建物を入れれば3階の高さがあります。通常の3階建ての建物より大分大きめです。それなら何とかなるかなぁーと思うかも知れません。

その時、現場にいればどう判断したでしょうか。 難しい。本当に難しい判断だと思います。

13名の行員は津浪で全員流され、1名のみ船で救出。残りの12名が死亡してしまった訳ですが、これは銀行員と言う職業を選んでしまったからなのかも知れません。殉職と言えると思います。

私は怖くて人のお金を扱う仕事から逃げた訳ですが、銀行員と言う仕事に誇りを持っていた事が死に繋がったと考えるとやり切れないですね。

亡くなった社員の遺族達は、銀行を相手取って裁判している様ですが、誰が悪いのかが判らない裁判です。支店に留まる事を決意した支店長も亡くなっていますしね。遺族の方の悔しさも計り知れないでしょうね。

多分、支店内には最低数千万円のお金があったと思います。その数千万円は人様の大切なお金です。しかし、亡くなった12名の命の方がずっと尊い筈です。それなのに命よりも下のお金を守る為に亡くなってしまった。本当に矛盾しています。

本当に世の中、皮肉なものだと思いましたわね。

 

ではでは。

 

 

 

 

 

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人の金を預かる怖さ。【七十七銀行女川支店の悲劇】 その1

2013年12月27日 17時45分11秒 | 東日本大震災

私、大学を卒業して最初に就職した会社は某中堅証券会社でした。もう27~28年前の話です。配属は仙台支店。ちょっと裏業を使い仙台支店勤務になりました。

私の勤めた証券会社は今は無き大手証券の系列で、前年前まで投資信託委託販売会社です。

投資委託販売会社は直接株式を売らずに、株式投資信託や国債、同ファンドを専門に売る会社です。株を売る訳ではないので、客から逆恨みされるケースも少なく、証券系としては比較的トラブルの少ない会社と言えなくも無い会社でした。

しかし、私が入社した年度から総合証券会社に昇格。株式を扱う事になったんです。

いやー私、びっくりしました。だって支店長以下、先輩社員の皆さん等々、株の知識がある人全然居ないんですもん。本当に殆ど素人集団でした。正直、入社したての私の方が株の知識あったと思います。

まあ、何と言いますか、日本の会社ってこんなもんだと思います。大して皆、知識も無く専門家面しているんですよね。私がその後勤めた株の業界紙も同じでしたし。だから私、あんまり専門家とか先生等々も信じない様になりましたね。

それは兎も角、社員全員が株の事知らないのに、「儲かりますよ」とか言ってよく株を勧められると思いましたよ。

時はバブル期直前。段々と日経平均株価が上昇しつつあった時代です。本当に地合の良かったのです。それなのに私が勤めた会社の客は株で損してばかりの人が多かったです。会社の推奨銘柄も発表した時点でどう見ても高値水準でしたし、買った客も大抵は損してましたからね。

当時、株式投資信託で買って損した株を客に売り付けているなんて言われていましたが、私もそう思いました。

支店長なんかは「株なんて3回に1回儲けさせりゃ、客なんて付いて来るもんだ」なんて言っていましたし、所詮、株屋は株屋。競馬の予想屋と同じレベルなんだと思ったものです。

私はそれで会社に幻滅しまして、自分で株を勉強して客に勧めるようになりました。

結果、中々の好成績で客にも喜ばれたのですが、支店長には目を付けられてしまいましたね。「会社の推奨銘柄のノルマで達成してからにしろ」とよく言われました。怒鳴り口調で・・・・・・・。

会社の推奨銘柄が上がるのでしたら私も客に勧めますよ。でも、絶対と言って良いほど下がるんです。怖くて勧められませんよ。

客だって勧められて初めて買った株が下がったら、勧めた証券マンから株なんて買わなくなります。当然です。全ての努力は無駄になります。

だから私は会社の推奨銘柄は勧めたくなかった。そして思ったんです。他人に株を買わせる矛盾を。そして怖さを。

会社の言う事を聞いて、客には恨まれる。これって成立するのだろうか。

そして客に損をさせた時の辛さ。先輩社員はアッケラカァーンのケーロケロの人も居ましたが、私には無理でした。証券マンはアッケラカーンのケーロケロじゃないと続けられないと思い、私はたった1年で証券会社を退社しました。一年で同期の三割は辞めていたみたいですけど・・・・・。

正直、限界でした。辞めた事は今でも全然悔いは残ってないです。続けていたら死んでいたかも知れません。

実は同期の人間が二人死んでいました。一年以内で。交通事故と自殺です。勿論、仕事中です。

私もノイローゼ状態で仕事中バイクを運転し、交通事故を起こしてました。それだけ私には向いていない仕事だったと言えます。

人間、好きな仕事をするのが一番と思いましたね。

もっとも今では、好きな仕事をする大変さを知ってしまいましたが・・・・・・。

 

つづく。

 

 

 

 

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