ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫

書籍「年金五万円が教えてくれたお金の向き合い方」「あるもので工夫する楽しい節約生活」は9万部。工夫の毎日は続く。

今さらですが「万引き家族」を観る~腹をくくる気持ちよさ~~

2020-12-17 09:26:30 | 映画・演劇

本日の東京は寒い、
体調は今のところ幸い崩れず。
寒いせいか、お腹が空きます。

BSで放送していたので、
是枝監督の「万引き家族」観ました。

この作品は、何年か前の
子どもへのネグレクトをテーマにした
「誰も知らない」に
通じる作品だと思い、
封切り時にまだ中生?だった娘と
一緒に見たけど、
あまりに救いがなくて、
観る気力がなかったのです。


最初は、
「~~万引き指南か?」
「家にモノが多すぎる、断捨離してよ」
匂いまで伝わってくるような汚さ~~。
画面が暗いのであまり見えないのが幸い。

などと、自分でツッコミを入れながら
見ていたのですが、
嫌になったらすぐに消す、
離れようと思って。

だんだん引き込まれて、
それぞれの家族の個性や過去が
明らかになり始めてからですね。
いや、もう、
今更ですが、最高傑作。

BSの午後一時からの放映。
終わったあと
気分転換にクッキーを作りました。
粉とバターと卵でカンタンにできますね。
手作りスイーツのいい点は
作っている間に無心になれること、
部屋中がいい匂いに包まれることです。
ホント、ほっこりします。


「万引き家族」は、貧しい一家が
タイトル通りの生活をしているわけですが、
その家族も実は寄せ集め。
この辺りネタバレはもういいよね。

で、樹木希林扮するお婆さんが
亡くなり、
年金受給に関する犯罪を犯し、
男の子が捕まり~~、
警察が介入してくる~~。
どんどん過去の犯罪が明らかになっていく。

ここからが山場で、
最終近くの、
絶賛された安藤サクラの「泣きシーン」
これはどんな「泣き」なんだと
クールに期待していたのです。


観ると、
これまでの「泣きシーン」とは
まったく違って、
感傷を許さない、
もらい泣きできない、
深さ、複雑さがある~~。
家庭内暴力、虐待、死体遺棄などなど、
直接は出てこないけど、
背後にあるそういった問題が
このシーンの泣きに深く、深く
表されているようで。

警察側=世間?との
会話のずれ、
常識的なモラルを口にすることの
なんというか、軽さ?


「万引きしちゃいけない」
「お婆さん、捨てたんだね」
「捨てたんじゃない、
拾ったんだよ」
「本当の家族じゃないでしょ」

現実の貧しさ、ひどさとのずれで、
常識的な言葉のむなしさを感じる。


デザートを美味しく食べるためにも
食事はきちんと食べます。
奮発して牛肉、ポテト、ニンジン。
ランチに。

ラスト、安藤がすべての責任を
一人で背負って、
「~~私は初犯だからね」

もちろん万引きだけの罪ではなく、
刑に服するんですが、
「~~(みんなとの暮らし)楽しかったよ」と。
ここで私は泣き~~。
あとから思いだして苦しくなる~~
あとからじっくり効いてくる映画です。

それでも、
どんな状況にあっても、
どんな選択をするにしても、
誰かが「腹をくるる」ことの
覚悟することの気持ちよさ、

それだけで、
何か希望みたいなものを
感じます。

あの汚い家は、みんなの楽園、
ユートピアだったんですね。

予想と違って後味のいい映画でした。

映画史に残る「泣きシーン」
これは、「コールガール」(1971年!古いね)の
ジェーン・フォンダ、
「ゴースト」(1990年)のデミ・ムーア
の三大泣き名シーン?

ということで、本日はこれで。
寒さで手がかじかむ。
最後までありがとうございます。

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