山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

さらさらの冠雪は景色を作る

2015-02-05 21:21:22 | 風景
 朝起きたら音もなく小雪が降っていた。
 室温はさほど心配もなく水道も無事で顔を洗うことができた。
 外に出てみると、降り積もり始めた銀世界が新たな風景を見せてくれた。
 予報では大雪注意報も出ていたので、きょうはのんびり部屋にたむろすることに決め込んでいた。

                       
 ため込んでいたテレビ録画を何本か見る。
 そのなかに、NHKアーカイブ「再発見・小泉八雲の世界」があった。
 100年前の明治に来日した八雲は、西洋人が気味悪がるようなカエルや虫を愛でたり、自然を畏怖する日本人の考え方・感性に本質的なものを発見する。

        
 西欧中心主義・キリスト教絶対主義に固執しないで異文化を排除しないで受け入れる八雲の「オープンマインド」が、9・11以降ますます注目されている。
 故郷ギリシャの島に八雲のミュージアムが開館したそうだ。

                   
 自然の中に魂を見出す日本人の生き方に共感した八雲は、同時に戦時体制に傾く日本に警告を発していた。
 自然との共生を生活の中に取り入れてきた日本はいま、経済中心主義にとりつかれてしまった。

 この冠雪の風景をゆるりと見回す時間を失ってしまった。
 もういちど、八雲の感動した風景・闇・朴訥な民衆などの存在意味を取り戻さなくてはならない。
コメント
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