『文明本節用集』には驚きました。アヒルが掲載されていました。文明本は550年も前に刊行された最古級の辞典です。アヒルの表示はその百年ほど後の『饅頭屋本節用集』が最も早かったはずです。ひっくり返ってしまいました。わたしは、アヒル登場の前後が、さっぱり理解できなくなってしまいました。
それで思ったのが、雑種の鴨の存在です。現在の農業でも、「アイガモ」合鴨・間鴨が水田で活躍しています。彼らは、マガモとアヒルの雑種です。合鴨農法は有名です。
それとカルガモです。多くのカモは冬鳥で、夏には日本におりません。ところがカルガモは四六時中、日本で生活する留鳥です。
有名なのが、カルガモの親子10羽ほどで引っ越しする光景です。警察官までが出て、家族を守る。なんともほほえましい移動です。
野生の鳥なのに、なぜ人間を恐れないのでしょうか。原因は、親鳥の親が、アヒルとカルガモの雑種だからではないか。
ここでいうアヒルは家鴨で、羽色も決して美しくはない。半野生のものもいたようです。カルガモも同様。
真っ白なアヒルは「白鴨」といって、宮中にも進上される高級品だったようです。
<2024年12月4日>
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます