世の中の暮らしの中には、新旧を含めて様々な行事(ぎょうじ)がある。行事は個人を縛(しば)りつけるものではないが、そうかといって無視すれば、孤立(こりつ)してしまう厄介(やっかい)ものだ。言わば、目に見えず令する半強制力を持つ訳だ。小難(こむずか)しく言えば社会規範とかなんとか言うのだろうが、熱帯夜でボケた朝に、社会規範もないだろっ! と突っ込まれれば、それもそうだから、行事で軽く語ることにしたい。^^ お相撲の行司ではない。^^
炎天下のとある市街である。男二人が夏バテした顔で立ち話をしている。
「フゥ~~! 今年もクソ暑いなっ!」
「ああ! だが、来年はこのクソ暑い夏にオリンピックだぜっ!」
「まあ、決まった時期に開催する世界的行事だから仕方がないんだろうが…」
「時期をずらす・・とかは出来んのかいっ?」
「それそれっ! マラソンとかは特にそうだなっ!」
「まあ、おいら達が考えるこっちゃないがっ!」
「そらそうだっ! それよか、アレは?」
「アレ? …というと?」
「俺達の行事さっ!」
「あっ! アレなっ! あの行事は行事と言うほどのこっちゃないっ! 今日は金欠(きんけつ)だから、明日(あした)、明日っ!」
二人の行事とは週一回、交互に食事を奢(おご)り合う・・というものだった。
行事もピンからキリまで分からないほどある訳だ。^^
完