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不況期における「経営革新」のポイント(後編)

2021年09月25日 | 政治・経済
(人材教育に力を入れ、戦力を養成する)
さらに、不況期は、組織の内部改革を行うべきときでもあります。
不況のときには人材教育が大事です。

ものが売れず暇であり、人がぶらぶら遊んでいるなら、こういう時期こそ、人材にしっかりと投資をして教育し、いざ必要というときに使えるような戦力を養成しておくことです。

戦国時代であれば、戦に勝つためには、合戦のときだけ頑張ればよいわけではなく、普段からの軍事訓練が大事であったはずです。

同じように、不況期であるからこそ、人材教育に力を入れることが大事です。これは、熱心にやれば、必ず効果が出てきます。また、この時期には、研修を受ける側にも真剣味があります。「当社の未来は危ないかもしれない」と思って、真剣に研修を受けてくるので、人材教育のチャンスなのです。

社員の教育をし損(そこ)なってきたならば、「今こそ人材投資をすべきである」と言えます。

(逃げずに責任を背負うタイプの人を抜擢する)
もう一つ言えることは、「不況期は、人材の見直しをするチャンスでもある」ということです。
これまで、日本の会社は、年功序列型で出世していく傾向が強い組織であり、年を取ると成り行きで肩書が上がっていった人たちが数多くいました。

不況期は、こういう人材の入れ替えをするときです。こういうときに人材の入れ替えをしても、「しかたがないかな」と受け入れてもらえるのです。その意味では、本当の戦力を見出すチャンスでもあります。

好況期は、どちらかというと、「入社年次が先の人が偉い」「年齢が上の人が偉い」などという年功序列的なものが当たり前であるように見えます。好況期であれば、会社の業績も順調に伸びているので、新しい人は、「今までいた人たちが頑張ったのだろう」と思うし、以前からいる人も、「自分たちの仕事は、当然、良い仕事だったのだ」と判断していることでしょう。

しかし、不況期になったら、人材を入れ替えるチャンスが出てくるのです。
そして、「若い」ということは、抜擢(ばってき)をためらうための条件ではなく、抜擢を決めるための条件であることを知らなくてはいけません。

「若い人は、未熟で経験や知識が足りないから、地位を引き上げられない」と普通は考えがちですが、これは考え方が逆であり、若いからこそ抜擢する値打ちがあるのです。

危機のときには、やはり、勇気を持ってチャレンジする人材が必要となります。勇気のない人材に任せておいては負け犬になってしまうので、そういうときには、年齢・経験を問わず、やる気があり、逃げずに責任を背負うタイプの人をこそ抜擢すべきなのです。

不況期は、「人材の入れ替えをしつつ、人材を訓練し、鍛える」という時期でもあることを忘れてはいけません。

---owari---
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