長年、夫婦で連れ添っていても、自分の妻、あるいは夫が、一生懸命、努力したことに対して、ほめ言葉一つ与えない人がいます。
なぜ、そのようなことに躊躇するのでしょうか。それをするには一円も要らないのです。
たとえば、奥さんが、きょう、頑張って、いつもより素晴らしい化粧を発明し、少しだけ、きれいになったなら、ほめてあげればよいのです。
あるいは、ご主人が、きょうは、いつもより十分早く帰ってきたなら、ほめてあげればよいのです。
十分早く帰っただけでも、「あなた、きょうは早く帰ってきたわね。お仕事、頑張ったのね」と、一言、言ってあげれば、ご主人は、「そうか。やはり、段取りよく仕事をして、早く帰ったら、妻も喜ぶのだな」と思い、喜びます。
そういう、ちょっとした、些細なことでもよいのです。
人は、自分に対して言われた悪い言葉は何十年でも覚えているものですが、ほめ言葉も、また、覚えているものです。少し怒られても、十年間ぐらい覚えているし、少しほめられても、十年間ぐらい、ほめられた気になっているものです。
しかし、その言葉は、ほんとうは、ほんの一瞬のものなのです。その一瞬の効果は大きいわけです。
人間関係を良好にし、幸福な方向へ導くには、一円のお金も要らないし、汗水垂らして努力する必要もないのです。
必要なのは、心の態度を変えること、そして、具体的な、ささやかな好意を示してあげることです。それが大事です。
『人は、少しほめられても、十年間ぐらい、ほめられた気になっているもの』(仏法真理)
---owari---
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