(アメリカと日本の意識、どこが違っているのか)
北朝鮮に続き、次に危惧されていることとしては、中国本土の覇権主義があります。
ただ、これについては、今、トランプ大統領の登場によって少しぐらつきつつあり、習近平国家主席であっても、アメリカにやや追随する姿勢を示し始めています。
これは、やはり、トランプ大統領が非常に“強い大統領”だからです。弱ければ、中国もアメリカの足元を見るはずですが、そうとう“強い大統領”なので、決めたことは断固としてやるという姿勢を取っています。
また、トランプ大統領は、すでに、シリアへのミサイル攻撃を行いましたし、アフガニスタンにも巨大爆弾を落としました。
こうしたことを、まったくの無警告で行っているということは、やはり、彼は、「善悪」を判断し、「神の目から見た善と悪」というものを常に考えているということでしょう。そして、神の目から見ての善悪の判断がついたならば、「この地上から悪の勢力を駆逐し、善の勢力を広げることが、世界を引っ張っているアメリカの使命である」というように考えているわけです。
これは、経済大国でもあり、軍事大国でもあるアメリカの、さらにもう一つの「宗教大国」でもある面を見せているのだと思います。
その点、日本は、そうした神の目から見た善悪や正義というものに対する意識が極めて弱いので、残念でなりません。
先般も、天皇皇后両陛下が、退位を前にして私的旅行と称し、北関東にある北朝鮮からの渡来人を祀る高麗(こま)神社に参拝をなされました。それに関する報道では、天皇が以前におっしゃった、「桓武天皇の生母は百済から来られた方の子孫だ」というようなお言葉を引用されていましたが、「今の時期」に、どういう意味があって、高麗神社という北朝鮮系の神社に私的参拝をされたのか、私たちはその真意を聞きたいところではあります。
善意に解釈して、朝鮮半島の平和と日本の平和をお祈りされたものだろうと考えたいところではありますが、靖国神社には行けなくて、そうした北朝鮮系の神社にはお参りできるというのは、国家の象徴としてはどうなのかという面が、若干、なきにしもあらずです。
やはり、「日本における神の正義とは何か」ということを、突き詰めて考えてはおられないのではないかということが、とても気になります。
(国連演説で見せた、北朝鮮に対するトランプ大統領の本音)
昨年は、アメリアと北朝鮮のトップの間で、“言葉による戦争”が始まっていました。今年に入ってからは一転して北朝鮮が非核化を持ち出し、南北朝鮮の融和ムードが演出されました。
しかし、今までのアメリカ政府ではありません。トランプ大統領は断固とした決意で米朝会談に臨むはずです。このため、決裂の公算が大きいと私は判断し、「開戦はある」と見ています。
昨年の国連総会でのトランプ大統領の演説を聞くかぎり、北朝鮮に対しては、「完全に壊滅させる」ということをはっきりと言っていたのです。
(スピーチの)原稿にないことを言ったようではあるのですが、それこそがトランプ大統領の本音だと思っています。
一方、金正恩は、この演説の2日前にも、トランプ大統領に対して、「老いぼれ狂人」などといったことをずいぶんと言っており、北朝鮮が、アメリカとまったくの互角か、互角以上の国であるかのような言い方をしていました。
ただ、アメリカという国をそれほどまでになめているのなら、北朝鮮は大変なことになるでしょう。
(現実に一戦交えなければ分からない金正恩の愚かさ)
ただ、開戦を避ける方法はあります。そのためには次のようなことが必要です。
北朝鮮は、核開発をやめ、今まで開発したものを捨て、ミサイルも捨て、そして、国連を中心とした国際社会の意見を受け入れて政治体制を変えること。そして、国民に雑草を食べさせてでも核開発をするというような、そういう政治思想は捨て、韓国に近づけた体制をきちんとつくることです。
ただし、「そのようなかたちに変えるので協力してくれ」と、折れてくる可能性もありますが、あまり甘いことは考えないほうがよいでしょう。今までやってきたことを見るかぎり、そんな人でないことだけは明らかです。千に一つもその可能性はないだろうと思っています。
もう一つは、北朝鮮のなかでは、表向きはすべて「金正恩崇拝」で固めていますが、彼の宗教的指導者としての資質はかなり低いものです。したがって、何らかのかたちで「北朝鮮の国自体が潰れる恐れがある」というならば、軍部や党などの一部の人たちがクーデター等を起こし、「金正恩を追放するかたちもありえる」ということです。
あるいは、「本人もロシア亡命を企てている」などといった報道もないわけではないので、そういうかたちで戦争をせずに終わる可能性も少しは残っています。しかし、彼の若さとプライドから見るかぎり、一戦交えなければ納得しないタイプではないかと見ています。
金正恩は、アメリカと北朝鮮の、その彼我の戦力差がどの程度あるかを、実際にやってみなければ分からないタイプなのでしょうが、この愚かさには救いがたいものがあります。
今のロシアであっても中国であっても、アメリカと全面戦争をしたいなどとは思ってはいないので、そういうことは絶対に言わないのです。なぜなら、彼らは、やれば負けることが分かっているからです。
もし、金正恩が、北朝鮮でも勝てると思っているか、あるいは威嚇すればどうにかなると思っているレベルの交渉力であるならば、それは、おそらく、国民を悲惨な泥沼に引きずり込むことになるでしょう。
もちろん、「日本が巻き込まれるか」、「韓国が巻き込まれるか」等の承認を取らなければいけないところはあるのだろうと推定はしますが、だいたいの大きな勝敗は、“極めて短い間”に決まると思います。
完全に破壊するところまで行くのにどのくらいかかるかは分かりませんが、おそらく、三日以内には大きな勝敗は決まると思われます。もっと言えば、数時間ほどで、北朝鮮の主要な部分は、ほぼ壊滅状態になるでしょう。
金正恩は相手をなめすぎていると思うのですが、実際は、“ウシガエル”と“牛”の戦いのようなものであるので、それは知っておいたほうがよいでしょう。
また、日本の国としては、「自衛隊に何ができるのか」ということと、「日本に難民等が大量に来たときに、これにどうするか」ということについての取り組みがまだ十分ではありません。国会でも十分に論議されていないのです。
それらをどうするつもりなのでしょうか。難民が来たら、それをみんな海岸線で撃ち殺すのでしょうか。それとも、受け入れて収容するのでしょうか。あるいは、そのなかの一部に抵抗する者が入っていたり、武装している者がいたりした場合は、どうするのでしょうか。
こういうところについての考え方はまだ十分にできていないと思います。おそらく、「それを言うこと自体が国民を脅すことになりかねない」として、言えないのでしょう。情けないかぎりです。
---owari---
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